電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

NHK「立花登 青春手控え2」第5回「みな殺し」を観る

2021年02月07日 06時03分20秒 | 映画TVドラマ
土曜の夕方の楽しみになっているテレビ番組、NHK「立花登 青春手控え2」の第5回「みな殺し」を観ました。予告によれば

二ヶ月の間に、本所・深川の一帯で男たちが次々変死する事件が起きる。そんな折、登(溝端淳平)は、牢で一人の囚人の不審な死に立ち会う。死んだのは研ぎ屋の芳平。登は病死として扱うが、岡っ引きの藤吉(石黒賢)が、登のところ事情を詳しく聞きにやって来る。藤吉は変死事件との関わりを疑っていた。話をするうちに登は、芳平殺しの犯人がまだ牢内にいるのでは、と考え始める。どうやらその男は、とんでもない悪党らしいのだ…。

というものですが、ああ、あの話だなとピンときました。原作は藤沢周平『愛憎の檻・獄医立花登手控え(3)』の第3話「みな殺し」です。

原作について、2007年に記事にしております(*1)が、その時、この話について

「みな殺し」、牢内で芳平が死んだ。だが、牢名主さえ顔をそむけ、真実を語ろうとしない。牢名主もおびえるほどの極悪が牢内にいたということだ。ご赦免になった者の中で、むささびの七と異名を取る悪党は誰か。推理ドラマの要素もあり、緊迫感が快い。

と書いています。

今回の番組化にあたり、工夫したであろうと感じられるのが「むささびの七」の配役です。いかにも人当たりの良さそうな優男が、実は凶悪無慈悲な悪党だという想定にぴたりとハマります。うーむ、今回のドラマ化はかなり丁寧に作られているぞ。これは、テレビドラマカテゴリーではなくて、「藤沢周平」カテゴリーに入れても良いなあ、などと考え直したところです。

(*1):藤沢周平『愛憎の檻:獄医立花登手控え(3)』を読む〜「電網郊外散歩道」2007年9月


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