リタイア後、寺や地域の仕事でワープロ文書を作成し手直しして印刷することが増えています(*1)。私の場合、使っているメインPCは Ubuntu Linux 上で動いており、使っているワープロソフトは LibreOffice Writer で、ブラザーのレーザープリンタで印刷しています。当初は順調だったのですが、最近、前年の文書を下敷きに手直しして印刷すると、Noto Serif CJK HK Light など特定のフォントを指定した文字が、特に箇条書きの部分が壊滅的に文字化けして四角い「トーフ」が連続する症状を呈し、困っていました。最近になってこの理由が判明、無事に解決に至りましたが、さてその顛末は;
- 困ったときの Google 頼みで、「LibreOffice Writer Noto Serif CJK 文字化け」で検索した中に、同ワープロの新しいバージョンのリリースノートで「Noto フォントの処理を改善した」というような記述を見つけました。
- そこで、LibreOffice のバージョンによる可能性に思い至り、現用バージョンを調べてみました。すると、メイン PC には旧バージョンの 7.3.5.2 と新バージョンの 7.3.5.2 の両方が導入されており、「ファイル」で該当の文書ファイルをダブルクリックすると、作成した方の旧版の Writer が起動しました。
- リリースノートによれば、新版の Writer は「Notoフォント」(*2)のフォントフォールバックを使用したCJK(中日韓)文字システムのテキストレンダリングを改善したのがポイントらしい。
- そこで、まず新版 Writer を起動し、「ファイルー開く」で該当の文書ファイルを読み込み、印刷してみたところ、全く文字化けは起こりませんでした。つまり、文書は問題ではなく、ワープロソフトの旧版の技術的な問題だったということ。
以上、解決してみたら「なあんだ」的なレベルでしたが、丸ゴシックに通じる老眼に優しい Noto Serif CJK HK Light フォントが箇条書きでも復活して、再び読みやすい「お知らせ」等を檀家や地域の皆さんにお届けすることができるようになりました。いやはや、これはコンピュータ関連では久々のクリーンヒットでした。
(*1): 最近、ワープロソフトで文書を作る機会が増えた〜「電網郊外散歩道」2023年5月
(*2): Noto フォントは Google と Adobe が共同開発したフォントで、「No Tofu」を目標に文字化けをなくそうと開発され、無料で公開されている。フォントとしての品質もかなり高く、日本語に限らず中国や韓国等のフォントメーカーにとっては脅威となるものだろう。
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