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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-04】構造計画=遊びの時間-建築家の小さな自邸-

2023-02-10 23:17:19 | ministock-04
工事が2か月くらい止まっているので、中々記事が進みません。
といっても、ミニストックの記事数としては、もうミニストック-01に追いつく勢いです。

意図的に沢山書いてます。

理由として、住宅建築系のブログ(SNS含む)って、作ってる最中から作ってからの事の方が断然多いです。

設計期間中に綴られている記事って少ないと思います。

理由は結構簡単で、設計期間中て大したこと決まってないんですよ。
工事中にあれこれ決まっていくので、設計期間中は間取りの話題程度。

だけど、ネイティブディメンションズは設計期間中に細部にわたって全部決めちゃうので、

「設計期間中に設計意図についての発信」

「工事期間中に工事の進捗や性能に関する解説」

「完成時に意匠の解説と設計意図の確認」

ができます。

しかし、正式契約前なので、ちと発信しにくい。

でも自宅なら!
この15年間このブログで我が家の事情は駄々洩れ済み。

なので、工事もろくに始まっていない時からミニストック-04を発信していたという事情がありました。

そして、今日は一番最初に随分と懐かしい写真を引っ張り出してきました。

よーく見るとちょっと気持ちが悪いところありませんか。
室内から見るとこんな感じ。
屋根の△のてっぺんを支える柱の下に、それを受ける柱がないんです。
どっからどう見ても不安定に見えます。

こうなっちゃいそう。

ネイティブディメンションズでは、常日頃から構造計画の重要性を発信していますが、これも構造計画を行ったからできたこと。

プラン段階で、力をどう流すかを考えながらお部屋の配置を決めています。
ミニストック-04では、
青い線の様に力を流す計画としました。
二つの赤い矢印の力が落ちてくるんですけど、赤い矢印は力を落とす位置からの距離が違っています。

イラストで大体伝わると思いますが、要はテコの原理で遠い矢印の方が押さえつける大きさは強くなるので、近い矢印が沈むことはないんです。

遠い矢印は遠い矢印で、反対側の壁との距離が同じだからバランスが取れている状態。

これを平面図上で考えながら間取りを作っています。

昔の古い建物を見に行くと、わざと極端に曲がった梁を使って建てているんですよ。
これって、建てる前から決めていないと絶対にできません。
昔の棟梁って構造から遊んでいたんです。

そして、繊細な造作工事に移っていく。

私もそんなのに憧れています。


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