石部宿を走る(広重さん、すみません)
(つづきの始まり)
JR草津線の踏切を渡る(線路は走ってませんよ)
石造道路トンネルとしては、日本最古(明治十七年年四月築造)の大沙川隧道をくぐる。
緑のトンネルが涼しげで美しい。
暑い日だから、中を通るときは気持ちが良かった。
一体全体、今日の気温は何度あるんだろうか?
それは、さておき・・・
このトンネルの特筆すべき点は、その上が、なんと川であるということである。。
こういうのを天井川というらしいが、東京に住む俺としては、なんともはや不思議なものである
だが、滋賀県には非常に頻繁に見られる川だということである。
その時は、人工的に作った水道用の川かと思ったが、かえって調べてみたら、そうじゃないらしい。
かと言って、完全に自然だけで形成されるものではなく、流れの激しい川で洪水を防ぐために、川の周囲に住み始めた人々が洪水のたびに、河川の自然堤防を人工的にかさ上げしていったことが大きな原因で、砂礫の堆積により川底が周辺の平面地よりも高くなってしまい、できちゃうらしいのだ。
では、滋賀県に何故多いのか?
それは、琵琶湖を囲む山々が花崗岩質であることに加え、京都や奈良に近いがゆえに仏教寺院の造営時、木々が切り倒されて禿げ山となったのがもともとの原因である。
禿げ山は土砂をとどめるための木の根がないので、大雨の毎に土砂が流れ、川底が上がり天井川になってしまったのだった。
人間の自然破壊能力は恐ろしいものがあるのだ。
トンネルの上の川は実際に見たわけではないが、衛星画像からは枯れているように見えた。
このトンネルの上に立つ弘坊杉
(樹高26m、周囲6m、樹齢約750年)
弘法大師がここを通りかかった時にこの場所を昼食場所に選び、その時に使われた杉箸を脇に刺された。
後にそれが成長して大杉になったと伝えられている。
以前は二本あったが、一本は江戸時代に台風で倒れている。
しかし、杉の小枝の箸ならば、十分に考えられるが、表皮や葉っぱをそぎ落とした箸が大木になるとは思えない。
ただ、箸に使った杉が大木になるという「箸杉伝説」は実は全国各地にあり、めずらしいものではないようだ。
昔は杉の割り箸などはなく、マイ箸持参ということもなく、杉の小枝を小刀で切り落として箸にすることは普通のことだったようで、箸が大木になる可能性はかなりあるのだった。
また、儀式として杉の小枝を地面に挿すことがあり、「神よ、ここに来たれ」という一種の呪術的行為だったようである。・・・参考:頼朝伝説(3) もう一つの「箸杉」
この直ぐ近くから、将棋の駒のような、歯のような岩が近くの山に突っ立っているのが見える。
八丈岩というらしい。
その辺が、三雲城という古城の跡である。
遠くから見ると倒れそうに見えるが、岩の歯茎は相当深いのだろう。
由良谷川トンネルをくぐる。
この上も天井川だ。
水の下をくぐるなんて、不思議な感じである。
酒蔵(北島酒造)である。
御代栄(みよさかえ)というお酒らしい。
もちろん、そのまま寄らずにパス。
上葦穂神社の常夜灯
小さな休憩所があった。
中は3人も座れば満杯である。
ここで、15分ほど休憩する。
暑い高山を登るときに、時々出会う涼しい日陰の岩小屋にであった気分であった。
(登山では、こういう休憩を「一本をとる」という。)
うだるような暑さで、道は車も人も通らない。
だから、こんな小さな小屋でも、直射日光を避けられるだけでもうれしい。
中に、観光地スタンプが置いてあったので、ガイドブックの裏に押してきた。
この近くに「天保義民の碑」というのがあるようだ。
(天保13年、幕府の不当な検地に反対し、一揆を起こし、その犠牲となった農民たちを弔う碑)
押してみて思ったが、旧東海道ランニング+スタンプ収集というのも楽しかったかもしれない。
ウェブ検索してみたが、東海道の一部をスタンプ収集したものはあったが、全行程のスタンプ収集はなかった。
あと、走っていて思ったのは各宿場町のマンホール写真かな。
それぞれ特色があって面白い。
吉姫神社と常夜灯
愛宕神社である。
ここ石部宿は、京都を朝立つと石部に夕方着くことから「京たち石部泊まり」と言われた丁度よい距離にあった宿で、ビッシリと宿がたっており、もし火事になると大変であった。
石部宿は、昔は火事が多かったらしく、火の神様である愛宕神社があちらこちらに点在するのである。
街道は野洲川沿いの幅広な道に出る。
車の排気ガスを浴びながら、しばらく走ると国道1号線のバイパスの下をくぐる。
道路の下は、だだっ広い空き地となっており、日陰で川の傍だから風があって実に涼しい。
ここで、また休んだ。
なんだか、休んでばかりだ。
ただ、膝の調子は悪くない。
昨夜の冷水浴びが利いたのかもしれない。
(つづく)
当ブログは若者の自立を支援する団体、NPO法人ネイチャーズを応援しています。
NPO法人ネイチャーズは、走Run会名誉会長、ウィンドサーフィンの師匠の山下光哉さんが運営する若者のためのNPO。
悩める若者や親御さん、是非お御問合せください。丁寧に対応してくれると思いますよ。
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JR草津線の踏切を渡る(線路は走ってませんよ)
石造道路トンネルとしては、日本最古(明治十七年年四月築造)の大沙川隧道をくぐる。
緑のトンネルが涼しげで美しい。
暑い日だから、中を通るときは気持ちが良かった。
一体全体、今日の気温は何度あるんだろうか?
それは、さておき・・・
このトンネルの特筆すべき点は、その上が、なんと川であるということである。。
こういうのを天井川というらしいが、東京に住む俺としては、なんともはや不思議なものである
だが、滋賀県には非常に頻繁に見られる川だということである。
その時は、人工的に作った水道用の川かと思ったが、かえって調べてみたら、そうじゃないらしい。
かと言って、完全に自然だけで形成されるものではなく、流れの激しい川で洪水を防ぐために、川の周囲に住み始めた人々が洪水のたびに、河川の自然堤防を人工的にかさ上げしていったことが大きな原因で、砂礫の堆積により川底が周辺の平面地よりも高くなってしまい、できちゃうらしいのだ。
では、滋賀県に何故多いのか?
それは、琵琶湖を囲む山々が花崗岩質であることに加え、京都や奈良に近いがゆえに仏教寺院の造営時、木々が切り倒されて禿げ山となったのがもともとの原因である。
禿げ山は土砂をとどめるための木の根がないので、大雨の毎に土砂が流れ、川底が上がり天井川になってしまったのだった。
人間の自然破壊能力は恐ろしいものがあるのだ。
トンネルの上の川は実際に見たわけではないが、衛星画像からは枯れているように見えた。
このトンネルの上に立つ弘坊杉
(樹高26m、周囲6m、樹齢約750年)
弘法大師がここを通りかかった時にこの場所を昼食場所に選び、その時に使われた杉箸を脇に刺された。
後にそれが成長して大杉になったと伝えられている。
以前は二本あったが、一本は江戸時代に台風で倒れている。
しかし、杉の小枝の箸ならば、十分に考えられるが、表皮や葉っぱをそぎ落とした箸が大木になるとは思えない。
ただ、箸に使った杉が大木になるという「箸杉伝説」は実は全国各地にあり、めずらしいものではないようだ。
昔は杉の割り箸などはなく、マイ箸持参ということもなく、杉の小枝を小刀で切り落として箸にすることは普通のことだったようで、箸が大木になる可能性はかなりあるのだった。
また、儀式として杉の小枝を地面に挿すことがあり、「神よ、ここに来たれ」という一種の呪術的行為だったようである。・・・参考:頼朝伝説(3) もう一つの「箸杉」
この直ぐ近くから、将棋の駒のような、歯のような岩が近くの山に突っ立っているのが見える。
八丈岩というらしい。
その辺が、三雲城という古城の跡である。
遠くから見ると倒れそうに見えるが、岩の歯茎は相当深いのだろう。
由良谷川トンネルをくぐる。
この上も天井川だ。
水の下をくぐるなんて、不思議な感じである。
酒蔵(北島酒造)である。
御代栄(みよさかえ)というお酒らしい。
もちろん、そのまま寄らずにパス。
上葦穂神社の常夜灯
小さな休憩所があった。
中は3人も座れば満杯である。
ここで、15分ほど休憩する。
暑い高山を登るときに、時々出会う涼しい日陰の岩小屋にであった気分であった。
(登山では、こういう休憩を「一本をとる」という。)
うだるような暑さで、道は車も人も通らない。
だから、こんな小さな小屋でも、直射日光を避けられるだけでもうれしい。
中に、観光地スタンプが置いてあったので、ガイドブックの裏に押してきた。
この近くに「天保義民の碑」というのがあるようだ。
(天保13年、幕府の不当な検地に反対し、一揆を起こし、その犠牲となった農民たちを弔う碑)
押してみて思ったが、旧東海道ランニング+スタンプ収集というのも楽しかったかもしれない。
ウェブ検索してみたが、東海道の一部をスタンプ収集したものはあったが、全行程のスタンプ収集はなかった。
あと、走っていて思ったのは各宿場町のマンホール写真かな。
それぞれ特色があって面白い。
吉姫神社と常夜灯
愛宕神社である。
ここ石部宿は、京都を朝立つと石部に夕方着くことから「京たち石部泊まり」と言われた丁度よい距離にあった宿で、ビッシリと宿がたっており、もし火事になると大変であった。
石部宿は、昔は火事が多かったらしく、火の神様である愛宕神社があちらこちらに点在するのである。
街道は野洲川沿いの幅広な道に出る。
車の排気ガスを浴びながら、しばらく走ると国道1号線のバイパスの下をくぐる。
道路の下は、だだっ広い空き地となっており、日陰で川の傍だから風があって実に涼しい。
ここで、また休んだ。
なんだか、休んでばかりだ。
ただ、膝の調子は悪くない。
昨夜の冷水浴びが利いたのかもしれない。
(つづく)
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