なわて仮説サークル

 仮説実験授業の話題を中心にいろいろなことが毎回話題に上がっています。ぜひ,参加してください。

9月例会

2019-09-25 15:01:00 | ノンジャンル
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●定例会=2019年9月22日(土) 午後2時~6時
●会 場=四條畷学園小学校科学準備室
●参加者(17名) 
渡辺慶二(豊年福祉会相談役)
西村寿雄(科学読み物・地学研究)
   音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
外山禎彦(河内長野市・科学教育研究家)
中井哲郎(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
岡田和成(大阪市小学校・6年)
   岡部智子(高槻市小学校3年)二次会より参加
 森下貴夫(大阪市小学校3年)
  宮本なつ江(京都・英語教育研究)
石本裕樹(守口市小学校教頭)
雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
 雁金美佐枝(自称「家政婦」)
 木村直子(大東市小学校6年)
 北村 修(枚方市小学校2年)
   笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校非常勤講師)
古川真司(岸和田市小学校特別支援・堺仮説会館館長)
水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)


★渡辺慶二(豊年福祉会相談役)
毎日午前中は,相談役として施設に通われています。お年寄りとのふれあいが一番の楽しみです。例会への参加が活力源になっています。

★西村寿雄(科学読み物・地学研究)
 例会の午前は,京都の「街角かがくの会」に参加されました。山本海行さんの授業書案〈宇宙の歴史〉がテーマでした。 講師は村西さん。プラン研究会では,「オーロラ」のプランを発表していただきました。以前,カナダまで行かれてオーロラを写真に収められたそうです。ぼくは,オーロラはテレビでは見たことがありますが,本物は見たことがありません。太陽風の中にある荷電粒子が地球の空気の中の窒素分子や酸素分子と衝突して光を発することでオーロラができるということです。

★音田輝元(大阪府高齢者大学校理事・大阪科学の授業をたのしむ会代表)
「教室日記<こころの天気図>」には音田さんの「過激」(スケジュール)「刺激」(実験・ものづくり)「感激」(子どもの笑顔)のようすが満載。≪生物と種≫の関連資料として作られた<知って驚き!「F1種」〉は興味をそそられます。種の多様性の消滅の危機についてくわしく書かれています。

★外山禎彦(河内長野市・科学教育研究家)
 「自動点灯CdS回路」について説明してもらいました。電気の素人にはかなりむずかしい説明でした。電気と仲良くなるにはどのような説明がいいのか?これからの研究テーマだと思います。

★中井哲郎(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師)
 「生物とは,無生物とは?」は知的障害のある人に≪背骨のある動物たち≫を実施しての報告でした。授業書の最初に「生物と無生物」の分類の問題が出てきますが,「太陽」「ロボット」は動くから「生物」に入れるという意見がほとんどだったということです。「知的障害のある人たちには,経験のないものについては考える手段がないのではないか」「今回,≪背骨のある動物たち」を実施してみて,まさに,自分たちの日常的・常識的な概念の不正確さに気づいてくれたのではないかと思います」と中井さんは書かれています。この授業書を体験した生徒さんは「〈動物と生き物〉の「生きている」,「生きていない」をまなんだことが勉強になってとてもよかったです。おもしろかったです。万華鏡の実験を次回やってみたいです。評価=たのしかった。I君」という感想にあるように特別支援教育においても,経験を増やすだけでなく,「考えるに値することを考えてみる」ということも大切なことではないかと中井さんは考えています。

★岡田和成(大阪市小学校・6年)
 堺仮説会館の夏合宿にも参加しました。そのときの資料「久しぶりに授業書をしました」を持ってきてくれました。久しぶりにやった授業書とは≪水の表面≫です。子どもたちの感想文を読むと,この授業書のすばらしさがよくわかります。ぼくの大好きな授業書です。忙しい毎日ですが「一日一楽」で教師生活を楽しんでいます。

★森下貴夫(大阪市小学校3年)
「大阪・たのしい授業フェスティバル」の実行委員をしています。
先日,今年2月から会員になったファシリテーション協会の関西支部定例会に参加しました。上井靖さんがファシリテーターの「学校が変われば社会が変わる?社会が変われば学校が変わる?」~ファシリテーションで学校、社会を変える一歩を踏み出そう~」というテーマです。
キーワードは「自主性と主体性」「同調と協調」「ルールは誰が?どのように?決まるのか」といったことです。やはり参加してよかったです。ワークで一緒になった方とも刺激ある対話ができました。明日からできることはまずは「主体性で選択した行動をとること。主体性とリスクはセット。自分の選んだ基準で生きること」ということだと思いました。

★宮本なつ江(京都・英語教育研究)
 「意図的不完全英語教育」を実践するなかで「つづり読み」(フォニックスの1文字1音の部分)でスペルを読むようになり,おかげでスペルを覚えられるようになりました。これにより英文を読もうという意欲が出てきました。公立の小学校英語でも「フォニックス」の最初の1文字1音の「つづり読み」を教えたいと思っています。

★木村直子(大東市小学校6年)
6年の担任として修学旅行の準備など毎日忙しいです。11月30日と12月1日に大阪狭山市立第七小学校の「たのしい授業フェイティバル」で「海の中の小さな生き物」の講座を担当します。チリモンの標本を百均の樹脂で固めてアクセサリーにしました。当日の講座でも参加者に作ってもらいます。

★雁金美佐枝(元・四條畷学園小学校 現・自称「家政婦」)
毎日「自由人」として生活しています。井上直之さんがマスターの「パライソ」では2か月に1度「パライソの会」というおしゃべり会をしていますが,毎回,手作りの料理を持ってきてくれます。

★北村 修(枚方市小学校2年)
 夏休みは教員免許更新の講習会に参加しました。「選択科目」として社会の地理学習を選んだのですが,炎天下,大阪市内でのフィールドワークはつらかったそうです。
★笠井 亮(大阪電気通信大学・ルネサンス大阪高校 非常勤講師)
夏の全国大会で湯沢さんから買った「ミニ・テスラコイル」の実験を見せてもらいました。電場をイメージできる魅力的な実験道具だと思います。

★雁金 隆(四條畷学園小学校科学専科)
学園の6年生用の「入試に向けて」という算数の問題を紹介してもらいました。解き方はていねいな説明でよくわかりました。個人的には来年度から新たな取り組みに挑戦するそうです。

★岡部智子(高槻市小学校3年)
 教員免許更新の講習のために例会には参加できませんでしたが,  二次会には参加しました。講習会には33歳・43歳・53歳・63歳の四世代が集まっていますが,63歳世代は岡部さん一人だったようです。63歳には見えない若々しさです。

★石本裕樹(守口市小学校教頭)
 管理職として多忙な毎日を送っています。例会の日も前任校での「防災」の行事に参加していて,それが終わってからの参加でした。「早く校長になって「仮説実験授業とまで言いませんが<たのしい授業>をする先生を大事に育てて欲しい!」と思います」という音田さんからの熱いメッセージが例会後メールで届けられました。ほんとうにそう思います。

★古川真司(岸和田市小学校特別支援・堺仮説会館館長)
支援学級の担任として一人ひとりの具体的な対応を考えるために「作戦」をねっています。「愛着障害」の子どもが多く,そういう子どもにどう接していけばいいのか,日々研究しています。来年2月の「中・中村文さんの会」では,ミニ講演をお願いしています。8月21日に行われた仮説会館での合宿は議論も活発におこなわれ大成功でした。

★水口民夫(ルネサンス大阪高校理科非常勤講師) 
 ≪2つの回路の結合≫の実験をしました。これは1976年の『仮説実験授業研究』第7集に掲載されたものです。板倉さん・小野田さんが中心になって作られた授業書です。また「アース」のしくみについても考えました。
組織について考える
水口民夫

下記の板倉先生のコメントは,「1989岩手繋大会記念板倉講演集」(岩手仮説の会)に掲載されたものです。
(ここから引用)
あのー,余りにも失礼な質問なんですが,板倉先生亡きあとっていうのはどうなるんでしょうね。(爆笑)
(板倉)亡き後は亡き後だよ。(笑い) 状況が変わるのだから,人それぞれの解決方法があるんです。その解決の仕方によって研究会の組織ができればいいんです。僕はそんなに強引なつもりではないんだけど,相対的に強引だから(笑い) 僕がいなくなれば,また相対的に強引な人が出てくればいいんですよ。俺がいなくなったらどうなるなんて考えるとだめなんです。生類憐れみの令でも綱吉なんかは,私が死んでもこの令だけは続けろと遺言したりするけど,賢明な綱吉の死後の連中はちゃんとやめるわけですよ。
仮説の連中は「板倉教だ」なんていいかげんなことをいう人がいますが,全然僕のいうことを聞かないんですから,『たのしい授業』 を始めるときだって賛成した人はほとんどいなかったんですから。
組織と言うのはそこにいる人たちによっていろいろな形があるのです。サークルがそうでしょう。いろいろな人がいていろいろなサークルがあるけれども,どこかのサークルがよくてどこかのサークルが悪いということはないでしょう。人間に合わせて組織すればいいんですよ。
(ここまで引用)

仮説実験授業研究会は,板倉さんと犬塚さんの死去により,組織がおおきく変質するという予想もあると思うが,去年と今年の全国大会に参加してもそれほど変わってないなあ,と思う。それは「大黒柱」の1本とぼくが勝手に思っている竹内三郎さんが健在だからだと思う。いま竹内さんは「代表代行」という立場だが,将来的にこの立場から離れられたとしても仮説実験授業研究会の組織はほとんど変わらないとぼくは予想する。その最大の理由は,自立した会員が多いからだと思う。自立とは自分の頭で考え行動しているということだ。いままでも板倉さんや犬塚さんに忖度して行動していた会員はほぼ0だと思う。もちろん板倉さんや犬塚さんの言葉をきっかけに行動を起こした人は多いと思うが,そういう人は基本的に自分がたのしいからやってきたわけだから自分の判断がもとになっている。学校や会社組織ならそうもいかない。心ならずも立場上やらざるを得なかったことがほとんどだ。だから,これからも仮説実験授業研究会や仮説サークルは,自分のやりたいことを自主的にやっていくという組織のありかたはかわらないだろう。 (おわり)

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