20世紀初頭に活躍したイタリア初の女性弁護士リディア・ポエットの活躍を描いたドラマが、歴史に忠実かどうかはそんなに大きな問題じゃない。才気煥発ぶりから早々に弁護士資格を剥奪されてしまうリディアは、辛辣でリアリストな妹思いの兄エンリコの力を借りて毎話、難事件に立ち向かう。1話完結のシーズン構成は法廷ドラマ、というよりほとんど金田一か名探偵コナンかという作りで、劇伴も1つも2つも前の時代錯誤なセンス。もっと他に語ることがあったのでは、という気がしなくもないが、自宅でナポリタンを食べるならこのくらいが丁度いいのだろう。
それでもNetflixのローカルプロダクションによって一級品の美術が実現。なにより登場シーンごとに衣装が変わる主演マチルダ・デ・アンジェリス嬢(『フレイザー家の秘密』)の華を観ているだけで全6話は充分に乗り切れる。彼女が新天地アメリカへ旅立ったシーズン2からもっと面白くなるだろう。
『リディア・ポエットの法律』23・伊
製作 グイド・イウクラノ、ダヴィデ・オルシーニ
出演 マチルダ・デ・アンジェリス、ピエール・ルイジ・パシーノ、エドゥアルド・スカルペッタ
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