スピーカーという奴はその時これはいいと思っても、しばらく使う内にどうしても我慢出来ないくらい嫌になる時がある。
スペック的な側面からは良いと思える音でもどうしても音楽を楽しめない音という奴があるらしい。
今回調整中のParcAudio10cmウッドコーンがまさしくそれで、しばらく聴くうちに他のスピーカーだとどう聴こえるかとても気になって音楽に没入出来なくなってしまった。
こりゃ何か根本的な事を間違ってるに違いない。このままじゃ出来の悪い市販スピーカーと同じになってしまう、ってことでまたまたセッティング変更。
どうしてなのかと思いを巡らしてみると、ハタと気がつく事があった。
綺麗な音なのに鮮度感がない、臨場感というかライブ感というかそういう感じのものが希薄なことに気づく。
1号機のバックロードホーンの方は荒っぽさはあるものの、独特の空気感が音楽を楽しませてくれている。
この違いは何かというと、ワイドレンジ感や歪み感の無さよりダイナミックレンジの方が大切ということなのだろう。
臨場感がないという事は、血の巡りが悪いというか、空気の動きが悪くどこか無駄な部分に音のエネルギーが取られているに違いない。、
ということで空気が無駄に淀まない構造に変えてみるという事に主眼を置き、思いきって内部ダクトを撤去。
ついでにちょうどサイズの良い端材があったので、重い振動板のユニットに鑑み空気のダンピングを良くするため、空気室容積を縮小してみることにした。
改修内容をまとめると
内部ダクトの撤去
内径51mmの穴だけ残す。
端材で第1空気室の容積を縮小。
外に向いたダクトの内径を元の40mmに戻す。
それぞれの空気室を独立したバスレフエンクロージャーと見なして、長岡式の略式計算を行うと
開放ダクト1の共振周波数:約68hz
開放ダクト2の共振周波数:約49hz
ちなみに内部ダクトを撤去した後の穴を板の厚み分のダクトと見なすと共振周波数は約180hzとなるが、実際にダクトとして機能するとは思い難い。
あくまで無いよりましの仮の計算で実際はまったく違うはずではあるが、
いつか行った設計ソフトでのダブルバスレフ想定のシミュレーションよりも結果論としてはこちらの方が少し近いような気がする。
内部ダクト撤去後の穴の役割は、空気をダンプしてユニットのダンピングを向上させることと、
空気室内部の音がこのシケインにぶつかることで高音域を減衰させ、外に開いたダクトから漏れる高音を減らすことがメインになる。
改修後の聴いた感じではこの仮計算よりも高い周波数にズレている気がするが、本当のところは不明である。
で、結果は・・・想像以上に大成功というか、やはり初心に帰らされたというか、フルレンジの良さはまさしくこれというか、
音のエネルギーが戻ってきた感じである。やっぱりフルレンジは歯切れの良さとスピード感が命である。
低域はローエンドの伸びこそ前回よりもなくなってしまったが、今までにないパワフルな量感が出てきた。
低域の音の混濁も少なく重低音の迫力は相当なものである。
ようやくユニットの本領を発揮させることが出来たようだ。
最初の制作動機が充実した低域再生にあったのでその意味では大成功で、もう聴いている途中で他のスピーカーに替えたくなるような事はないと確信できるし、これ以上の改修は不可能なところまで来たような気がするのに、まだ何か少しだけもの足りないような・・・上を見ればキリがないってことなのか、はたまた・・・?
でも今日はこの辺で。
スペック的な側面からは良いと思える音でもどうしても音楽を楽しめない音という奴があるらしい。
今回調整中のParcAudio10cmウッドコーンがまさしくそれで、しばらく聴くうちに他のスピーカーだとどう聴こえるかとても気になって音楽に没入出来なくなってしまった。
こりゃ何か根本的な事を間違ってるに違いない。このままじゃ出来の悪い市販スピーカーと同じになってしまう、ってことでまたまたセッティング変更。
どうしてなのかと思いを巡らしてみると、ハタと気がつく事があった。
綺麗な音なのに鮮度感がない、臨場感というかライブ感というかそういう感じのものが希薄なことに気づく。
1号機のバックロードホーンの方は荒っぽさはあるものの、独特の空気感が音楽を楽しませてくれている。
この違いは何かというと、ワイドレンジ感や歪み感の無さよりダイナミックレンジの方が大切ということなのだろう。
臨場感がないという事は、血の巡りが悪いというか、空気の動きが悪くどこか無駄な部分に音のエネルギーが取られているに違いない。、
ということで空気が無駄に淀まない構造に変えてみるという事に主眼を置き、思いきって内部ダクトを撤去。
ついでにちょうどサイズの良い端材があったので、重い振動板のユニットに鑑み空気のダンピングを良くするため、空気室容積を縮小してみることにした。
改修内容をまとめると
内部ダクトの撤去
内径51mmの穴だけ残す。
端材で第1空気室の容積を縮小。
外に向いたダクトの内径を元の40mmに戻す。
それぞれの空気室を独立したバスレフエンクロージャーと見なして、長岡式の略式計算を行うと
開放ダクト1の共振周波数:約68hz
開放ダクト2の共振周波数:約49hz
ちなみに内部ダクトを撤去した後の穴を板の厚み分のダクトと見なすと共振周波数は約180hzとなるが、実際にダクトとして機能するとは思い難い。
あくまで無いよりましの仮の計算で実際はまったく違うはずではあるが、
いつか行った設計ソフトでのダブルバスレフ想定のシミュレーションよりも結果論としてはこちらの方が少し近いような気がする。
内部ダクト撤去後の穴の役割は、空気をダンプしてユニットのダンピングを向上させることと、
空気室内部の音がこのシケインにぶつかることで高音域を減衰させ、外に開いたダクトから漏れる高音を減らすことがメインになる。
改修後の聴いた感じではこの仮計算よりも高い周波数にズレている気がするが、本当のところは不明である。
で、結果は・・・想像以上に大成功というか、やはり初心に帰らされたというか、フルレンジの良さはまさしくこれというか、
音のエネルギーが戻ってきた感じである。やっぱりフルレンジは歯切れの良さとスピード感が命である。
低域はローエンドの伸びこそ前回よりもなくなってしまったが、今までにないパワフルな量感が出てきた。
低域の音の混濁も少なく重低音の迫力は相当なものである。
ようやくユニットの本領を発揮させることが出来たようだ。
最初の制作動機が充実した低域再生にあったのでその意味では大成功で、もう聴いている途中で他のスピーカーに替えたくなるような事はないと確信できるし、これ以上の改修は不可能なところまで来たような気がするのに、まだ何か少しだけもの足りないような・・・上を見ればキリがないってことなのか、はたまた・・・?
でも今日はこの辺で。
今年もいつのまにやら、あと2時間を切ってしまいました。光陰矢の如しですゎ。
誰かが言ってましたが「1年の長さは年齢分の1」(分母が年齢だとか・・)。
うまい表現、まさにそんな感じがしますね。
今年はいろいろご教授ありがとうございました。
音楽はじっくりとは聴くことはできなかったですが、自作スピーカーはBGM用として使い続けています。ちょっとはこなれてきたかも、というか私の耳がこのユニットになれたのかも。(^。^)?
10センチのユニットなら、かなり音が違うでしょうね。読ませて頂いていて私も作ってみたくなりましたよ~。来年は財務省と相談しよう・・。
来年もよい年でありますように。
あと、2時間29分。もう書いておきます。(^_^;)
あけましておめでとうございます。m(__)m
毎回、コメントに気づくのが遅くて申し訳ありません。
>「1年の長さは年齢分の1」
確かに、その通り納得です~。
仕事の量も年齢分の1なら・・・なんてサラリーマンのつまらぬ御託でした(笑)。
>ちょっとはこなれてきたかも、というか私の耳がこのユニットになれたのかも。(^。^)?
無責任にも設計してしまった手前、その後が気になっておりました。
文面からお察しするに、ちょっとお気に召さなかった感じでしょうか。
言い訳ですが小さい箱は難しいです。小さいユニットでもスピーカーの傍で聴く限りは箱に余裕を与えてやれば必ずそれなりの音が出てくるはずなのですが、今回はスリット式のバスレフという自分は作った事のない方式を選んでしまった事もありたいへん気になっております。
>10センチのユニットなら
10センチというのは小口径ユニットのレスポンスの良さと低域の再生力という相反する要素を考えるとちょうどバランスを取り易いサイズなのかもしれませんね。
低域だけなら大きいサイズの方が一般的には有利ですが、あまり大きいのにすると今度はツィーターが欲しくなって2ウェイ化しないといけなくなったりしますから。
>読ませて頂いていて私も作ってみたくなりましたよ~
音に対する感覚は人それぞれに違いますし、作ってみないとわからないという一定のリスクも伴いますが、市販完成品では味わえない楽しみも大きい要素です。
自分が満足できる音を市販製品に求めると数十万円以上懸たとしてもすぐに飽きてしまう事を考えると、自分で作った方が自己責任という事もあり諦めやすいとか(笑!)。
まぁ~、そんなこんなですが、今年もよろしくお願いいたします。
k-kohさんにとって素敵な1年になりますように。
例年になく寒さの厳しい日が続いております。どうかお体をお大事に。