(1)安倍首相がかって使えた小泉元首相は「自民党をぶっ壊す」と言って何かと「サプライズ(surprise)」派だったが、安倍首相は「策士(man of resources)」だ。
小泉元首相は自民党でも主流派ではなく永田町政治権力社会よりは国民的支持、人気が高くて、国民の意向をよく悟って味方にして政治運営に取り入れて派閥政治を骨抜きにし、国民の目を意識した政治の見た目、パフォーマンスを重視して劇場型政治といわれた。劇場型パフォーマンスが注目されたが、政治構造は民主主義政治の原点でもあった。
国民的人気で長期政権を維持したが、財政再建政策は間違いではなかったが円高効果と相まってデフレ不況を招いて、以降の政権で見直された。
(2)サプライズ性は二度の北朝鮮訪問で当時の金総書記に日本人拉致の国家犯罪を認めさせて、5人の拉致被害者を帰国させた。
政界を引退した今もかって首相を長く務めた自民党政権の今日的政策に反発して、反原発を主張してサプライズ性は健在だ。いとも簡単に当時はそう信じていたが、間違いだったとわかって切り替える早さ、軽さだ。
政権終盤には当時若い安倍さんを選挙対策名目で幹事長に抜てきして、現在の安倍首相への道標をつくった。
(3)小泉さんなら今どういう内閣改造、党人事をしたのか、本日安倍第2次政権のはじめての内閣改造、党人事が行われた。これまで1年交代の政権運営が続いていたせいもあって、安倍第2次政権発足以来1年8か月余りひとりも大臣、党役員が交代することもなく記録的な政権運営を進めてきた。
高い内閣支持率、大胆な金融緩和策の導入、経済政策効果を背景にして官邸主導政治で安倍首相が前面に立つことが多く、大臣がその枠(概念)の中で動く、発言することが多くて問題も起こりようもなくて、一見安定した交代のない内閣、党となった。
(4)一昨年の自民党総裁選では党員支持では遅れをとった石破さんを幹事長にして(党結束のためにせざるを得ずに)、しかし官邸主導政治で終始政高党低の主導権を握ってきた。
今回の内閣改造、党人事でも安倍さんと石破さんの思惑が交錯してひともんちゃくがあったが、痛み分けながら内閣支持率の比較高さに石破さんが折れた格好になった。
有力対抗馬である石破さんの次回の総裁選は来年秋で1年以上も先だ。
(5)そこで幹事長人事が焦点となった。石破さんの後任には前法相で自民党総裁を務めた谷垣さんが就任した。幹事長は選挙結果に最大責任を負い、選挙に強いことが条件とみられている。石破さんは昨年夏の参院選を獅子奮迅の選挙運動で自民党勝利に導いて衆参ねじれを解消した。
谷垣さんは個人的には11回当選のベテラン議員ではあるが、所属した派閥は選挙、政局に弱くリベラルで政策通集団ではあるが押しの利かない「お公家」集団ともいわれていた。
11月の沖縄県知事選、来年の統一地方選を控えてどう結果を出すのか試練だ。
(6)谷垣幹事長は保守理念、志向の安倍首相とは考えが一致するとは言えないが、安倍内閣でも無難に騒ぎを起こすこともなくまるくおさまってきた。
官邸主導政治の安倍首相が、直接自民党をよりアンダー・ザ・コントロールしやすくするための起用だ。
(7)あたらしい内閣の顔ぶれを見ても、サプライズといえるものは見当たらずに、担当大臣を実務で支えてきた経験者を多く当てて実務型経験内閣といえる。
ますます安倍首相自身が何かと前面、全面に出ての政権運営を印象づけるものだ。安倍パーソナル内閣・党(abe personal cabinet , party)だ。
小泉元首相は自民党でも主流派ではなく永田町政治権力社会よりは国民的支持、人気が高くて、国民の意向をよく悟って味方にして政治運営に取り入れて派閥政治を骨抜きにし、国民の目を意識した政治の見た目、パフォーマンスを重視して劇場型政治といわれた。劇場型パフォーマンスが注目されたが、政治構造は民主主義政治の原点でもあった。
国民的人気で長期政権を維持したが、財政再建政策は間違いではなかったが円高効果と相まってデフレ不況を招いて、以降の政権で見直された。
(2)サプライズ性は二度の北朝鮮訪問で当時の金総書記に日本人拉致の国家犯罪を認めさせて、5人の拉致被害者を帰国させた。
政界を引退した今もかって首相を長く務めた自民党政権の今日的政策に反発して、反原発を主張してサプライズ性は健在だ。いとも簡単に当時はそう信じていたが、間違いだったとわかって切り替える早さ、軽さだ。
政権終盤には当時若い安倍さんを選挙対策名目で幹事長に抜てきして、現在の安倍首相への道標をつくった。
(3)小泉さんなら今どういう内閣改造、党人事をしたのか、本日安倍第2次政権のはじめての内閣改造、党人事が行われた。これまで1年交代の政権運営が続いていたせいもあって、安倍第2次政権発足以来1年8か月余りひとりも大臣、党役員が交代することもなく記録的な政権運営を進めてきた。
高い内閣支持率、大胆な金融緩和策の導入、経済政策効果を背景にして官邸主導政治で安倍首相が前面に立つことが多く、大臣がその枠(概念)の中で動く、発言することが多くて問題も起こりようもなくて、一見安定した交代のない内閣、党となった。
(4)一昨年の自民党総裁選では党員支持では遅れをとった石破さんを幹事長にして(党結束のためにせざるを得ずに)、しかし官邸主導政治で終始政高党低の主導権を握ってきた。
今回の内閣改造、党人事でも安倍さんと石破さんの思惑が交錯してひともんちゃくがあったが、痛み分けながら内閣支持率の比較高さに石破さんが折れた格好になった。
有力対抗馬である石破さんの次回の総裁選は来年秋で1年以上も先だ。
(5)そこで幹事長人事が焦点となった。石破さんの後任には前法相で自民党総裁を務めた谷垣さんが就任した。幹事長は選挙結果に最大責任を負い、選挙に強いことが条件とみられている。石破さんは昨年夏の参院選を獅子奮迅の選挙運動で自民党勝利に導いて衆参ねじれを解消した。
谷垣さんは個人的には11回当選のベテラン議員ではあるが、所属した派閥は選挙、政局に弱くリベラルで政策通集団ではあるが押しの利かない「お公家」集団ともいわれていた。
11月の沖縄県知事選、来年の統一地方選を控えてどう結果を出すのか試練だ。
(6)谷垣幹事長は保守理念、志向の安倍首相とは考えが一致するとは言えないが、安倍内閣でも無難に騒ぎを起こすこともなくまるくおさまってきた。
官邸主導政治の安倍首相が、直接自民党をよりアンダー・ザ・コントロールしやすくするための起用だ。
(7)あたらしい内閣の顔ぶれを見ても、サプライズといえるものは見当たらずに、担当大臣を実務で支えてきた経験者を多く当てて実務型経験内閣といえる。
ますます安倍首相自身が何かと前面、全面に出ての政権運営を印象づけるものだ。安倍パーソナル内閣・党(abe personal cabinet , party)だ。