いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ブラック・ライブズ・マター。 Black lives matter

2020-08-27 20:11:04 | 日記
 (1)米国黒人が警官に首筋を押さえつけられて(映像)拘束されて死亡した事件で抗議デモが全米に拡がり、その抗議スローガンとなった「ブラック・ライブズ・マター」(Black lives matter)は日本では新聞紙上で「黒人の命は大事だ」と訳されていたが、たとえば「黒人は物(質)として生きる」比喩かと思ったが、黒人差別抗議の「ブラック・ライブズ・マター」の伝える「意味」をあれこれ探して黒人迫害抗議の意味にふさわしいスローガンの訳として「黒人の命は大事だ」に行き着いたのではないのかとつれづれ考える。

 (2)これに米国、英国など海外に長く居住して作家活動を続けていた作家の村上春樹さんは「いろんな人が翻訳しているんだけど、どれもピンとこない。もし僕が訳すとしたら『黒人だって生きている』というのが近いように思うんだけど」(報道)と自身のラジオのDJで述べている。

 これだけの海外経歴と経験、知見のある作家村上春樹さんがそう述べているのだから、そういうことなのだろう。

 (3)「ブラック・ライブズ・マター」の「黒人の命は大事だ」を見た時には、そういう訳もあるのかと感心したものだ。米国の社会的背景、事件を考えるなら黒人がまるでモノ・物質(matter)として取り扱われてきた歴史(奴隷制度)の黒人差別文化、社会に対して「黒人の命『も』大事だ」で抗議スローガンとしてはインパクトがあり、翻訳として合っているような気もするが、米国社会、文化、歴史で誰が発言し拡がりスローガンになったのか背景も大きく翻訳には影響するように思う。

 (4)黒人差別に反対、抗議したキング牧師のデモ集会での「私には夢がある」発言で、私の娘が将来にわたって人種、肌の色で差別されることのない時代、社会がいつか来ることを訴えた演説は有名で、主義、主張をストレートに伝えて感動させられる。

 米国は世界の自由主義国家の指標、覇権国家となりながら、建国以来の人種、黒人差別社会、問題に対して「けじめ」をつけれずに、乗り越えられずにいるのは不思議だ。

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