いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日本の防衛論。 defense argument in japan

2022-06-13 19:55:03 | 日記
 (1)自民党から防衛力強化、防衛費増額の声が大きくなっている。政府の骨太の方針も防衛力を5年以内に抜本的に強化する方針が打ち出された。敵基地攻撃能力の保有の必要性が言われて、さすがに個別的自衛権、専守防衛の憲法理念のかかわりが指摘されて反撃能力に表現が変えられた。

 (2)自民党防衛相経験者からは他国から攻撃されないための防衛力強化の必要性の発言もある。安倍元首相からは防衛費増額について欧米並みのGDP2%が必要との発言もある。中国の台湾軍事干渉、北朝鮮の核開発、ミサイル発射の脅威に加えて露のウクライナ軍事侵攻が現実のものとなって、日本の防衛力強化、防衛費増額論議が加速している。

 (3)岸田首相はシンガポールで開催されたアジア安全保障会議に出席し講演して、日本の防衛力の抜本強化、防衛費増額、反撃能力の検討を表明した。国際情勢の変化、脅威はあっても急速な日本の防衛力強化の論議の進展であり、自民党の一部にある他国から攻撃されないための防衛力強化ということになれば、際限のない防衛力強化、防衛費増額の印象、前のめり発言だ。

 (4)防衛費増額は米国の主張に沿ったものであり、米国の世界戦略の影響力後退により中国と対峙する米国にとっては日本の防衛力強化、防衛費増額は求められるものであり、今年中国海洋進出に対抗する日米豪印クアッド首脳会議が日本で開催されたように日米間の日本への防衛負担の期待の大きさを示すものだ。

 (5)しかし日本の軍事力肩代わり論は中国、北朝鮮の反発を招くものであり、冷静で慎重な対応が必要だ。本来は国民が政府の行き過ぎ、前のめり姿勢を抑制すべきものだが、国民も国際情勢の変化、脅威の影響を受けて政府の防衛力強化、防衛費増額の方針に同調する世論調査もあり、保守思想、理念の強い安倍元首相や自民党防衛族の強気の発言が表面化している。

 (6)国の防衛、国防はもちろん必要で大事なことだが、相次ぐ物価値上げで国民生活を圧迫しており経済政策、対策優先が先決で、7月には参院選があり防衛力強化、防衛費増額、反撃能力保有を争点にして国民意識、意見の判断、審判を受けて取り組むべきだ。

 (7)政府、自民党の防衛力、防衛費に関する強硬で前のめりな判断、発言は、憲法問題も含めて国のあり方、指針を見誤る経験も過去歴史にあり、ここは冷静で慎重、思慮が求められる。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする