いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

超科学的楽観論。 sur-scientific optimism

2022-01-25 20:37:50 | 日記
 (1)尾身会長の「渋谷の交差点がいくら混んでも感染しない」発言のせいか、その後のメディア世論調査ではこれまでコロナ感染増加傾向では内閣支持率が低下する傾向にあったが、今回は1日感染5万人(現在は6万人)を初めて超えて累計200万人を超えるという第6波にあっても岸田内閣支持率は52%と前回から横ばいとなった。

 (2)要因はオミクロン株感染脅威が「デルタ株ほどでない」が46%と「怖い」の34%を上回ったのと、政府が感染者全員入院から自宅療養や宿泊療養を認める方針に変更したコロナ対策を「妥当だ」が71%と高くなっていることが大きい。

 オミクロン株の脅威がデルタ株ほどでないと感じていることが、コロナ感染脅威も3年目を迎えてかなり感染慣れしてあるいは食傷気味になっている国民感情、気分がうかがえる。

 (3)現実はオミクロン株感染拡大が続く第6波は東京五輪開催中のデルタ株の第5波を上回る急激な感染拡大で、脅威が「デルタ株ほどでない」はデルタ株第5波は医療現場ひっ迫で入院できずに自宅待機療養者が亡くなるなどインパクトが強く左右した影響と考えられる。

 そこに尾身会長の「渋谷」楽観的発言で国民意識にも余裕がみられたか、コロナ社会も3年を経過して政府規制にうんざり感の場慣れ、開き直りもみえる数字だ。

 (4)オミクロン株が重症化しないという評価も政府の自宅療養、宿泊療養への変更方針を国民が高く評価した背景にあり、飲食店などの経済活動規制も「感染対策をとっていれば規制は必要ない」が55%と「規制が必要」の38%を大きく上回って経済社会活動に移行する期待に向かっていることを示す。現実は尾身会長もマスクをしない人の増加の危険を指摘している。

 (5)第5波を上回る第6波のこれまで最多の感染拡大現状とはかけ離れた国民意識、感情であり、このうんざり感、超科学的楽観主義(sur-scientific optimism)がコロナ事情を好転、悪変どちらに向かわせるのか注意、関心、警戒が必要だ。

 岸田内閣支持率の高止まりが変わりないのも国民の関心、興味は政治よりはそれどころではなく早く日常生活、経済社会活動に向かいたいという国民の気持ちの表れでもあり、コロナの本質論(人の体内に侵入して増殖拡大する)を考えるならそれならコロナウイルスの感染を受けつけない、受けない強い意思、覚悟が国民には求められる。

 (6)コロナ3年目を迎えて、国民の厭世(えんせい)気分、うわの空楽観論、尾身会長「渋谷」発言を開き直ったパラドックス(paradox)として受け止めることができるのなら、コロナ対策に向けて取り組みが進むことに期待もある。

 しかし右肩上がりの急拡大でのコロナ感染拡大は人間が媒体し、もたらしているものであり、コロナとの闘いは第6波で終わるわけでもなく、まだまだこれからだ。

 

 
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