今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

続・子ニャンの賛歌 ~チビ追悼~

2017年04月12日 | (故)チビ 
チビ、お前と出会った頃に咲いていた桜が、今年も咲いたよ
お前が毎夜毎夜、ニャーやシャッポと駆け回った裏駐車場から見えるあの桜並木だ
そうそう、その1本が、駐車場から落下したお前を救ってくれたんだよな

灯油センターが終わって、また静けさが戻ってきた
お前が虫を追って跳ね回ったフェンス際の草むらも、また伸びてきたよ
そのフェンスに、ダイフクに追い詰められて怯えるお前を助けたのがつい昨日のようだ

思い出すのはあの炎天下の夏
お前たちは時々ダイフクに追われて、店にいられないときがあった
でも、お前の行動は直ぐに読めたんだよ
灼熱の駐車場に探しに行くと、安堵してピーピー鳴きながらお前の方から出てきた
それから一緒に歩いて、店まで戻ったんだよな

劇的だったのは1度目の落下のときのあの救出騒動
お前もスタッフも困難にめげず、本当に諦めずに最後まで頑張った
そしてお前は、どんな名ドラマだってかなわないほどの感動を我々に与えてくれた

チビ、とにかくピーピーとよく鳴く子だったな、お前は
でも、嘘や駆け引きとは無縁の純粋さだった
そして何をするにも一生懸命
この世を生き抜くためにはまだまだ覚えなきゃならないことがたくさんあると
休んでる暇なんてなかったんだよな

店の人たちは怖いけど頼りたい、そんな複雑なお前の心情が伝わってきた
だから、少しでも早く安心してもらいたかったんだ
怖い人ばかりじゃないってことを、わかってもらいたかった

でも今にして思えば、お前は強くてたくましい子だったんだな
だって出会った頃の推定年齢3ヶ月ってことは
人間で言えば5才くらいのお前が
初めての厳しい冬を独りで生き抜いてきたってことだからね
そしてようやく幸せをつかみかけた、そんな矢先の事故だった

チビ、お前の事故から2ヶ月経って、お前が最後につけていた首輪が見つかったよ
事故現場じゃなくて店の中だった
事故に遭う前に、お前はきっと店でシャッポと戯れていたんだな

もっともっと生きたかったろうに、保護者の至らなさで本当にすまない
突然お前を失ったシャッポの気落ちも大変なもんだった
お前を探し続けたあのシャッポの姿は、ずっと瞼に焼き付いたままだ


今はそのシャッポも、どこかに消えて店にはいない
チビよ、お前のいる天国からシャッポが見えるかい?
もし見えたら、しっかりと見守ってやってほしい
そのうちみんながそっちで再会できたら、また思う存分遊ぼうな

*****
新たに集まったチビの写真集です

      チビ           チビとニャー(じゃれ)    チビとシャッポ(休憩)


チビたちが駆け回った店裏の駐車場(右手に桜並木)


裏駐車場に隣接する小川と遊歩道
2度目の落下の際、チビは手前の桜の木を伝って帰還


チビがダイフクに追い詰められたフェンス
(奥は1度目の救出劇の舞台となった丘陵)


暗闇の中、チビが帰還のために歩いた小路
長い長い道のりを、フェンスの上から懸命に誘導した
(1度目の救出劇の舞台)


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かわいい理由

2017年01月28日 | (故)チビ 
えっ? かわいいのに理由はいらない?
いやごもっとも。
それでも言いたくなっちゃう、子ニャンの賛歌。
チビの思い出写真です。

       遊び疲れてひと休み

いつもピーピー鳴いてた。
人が怖くて近づけないのに、気になって気になってついてくる。
鹿のように跳ねながら、一生懸命遊んでいた。
その健気な姿に、スタッフみなが癒された。

しかし、あの不幸な事故で帰らぬニャンコに。
彼を守れなかった自責の念が、このブログに繋がった。
その後次々と、懐かしい写真が集まりました。

       大好きだったAiさんと

チビは、親の愛というものを知っていただろうか。
親に守られたということがあったのだろうか。
もちろんニャンコにも、親子愛はある。
でもチビに限らず、人間とはちょっと違う。

人の子は、泣けば何でもしてもらえる。
子供中心の生活、母親は大変だ。
暑い寒い、食べ物が気に入らない、あれこれほしい、つまんない、無視されてる・・・
とにかく癇癪をおこして泣き喚けば、母親が何とかしてくれる。

でも子ニャンは、泣いてもひとこと言われるだけ。
「勝手にしなさい」
だからおかあさんに求めるのは、おっぱいとくっつくだけ。
そう、子ニャンは、人の子のように母親に依存できないのです。

ニャンコのお母さんは、わが子を危険から守ろうと見守るだけ。
それ以上の手間はかけない。
だから子ニャンは自分で学び、自分で道を切り開く。
そして自分で考え、自分で決める。
子ニャンが遊ぶってことは、そういうことなんだ。

       ニャーとかくれんぼ

人は、子ニャンが一生懸命遊んでいる姿を見てかわいいと思う。
往々にして感動する。
それは単なる愛玩動物としてだけではない。
自らの生きる道を切り開くその小さな勇気に感動し、尊敬し、そして憧れにも似た感情を抱くからだ。

チビが時折見せた真剣なまなざし。
たくましく、したたかで。
子ニャンといえども侮れず。
その健気さこそ報われるべきだと、今日もボラたちは頑張るのです。

       シャッポとお昼寝(再掲)


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チビの首輪

2016年11月29日 | (故)チビ 
時間は後戻りしないので、人はみな前を向いて生きています。
ときどき振り返りながら。
でもときとして、思わず過去に浸ってしまうこともあるんです。

シャッポが首輪をなくしました。
今の首輪は安全のために外れやすくなっているので、時折ちょっとしたことでも外れるようです。 まあ、予備のもあるのですが、たまたま先日誰かが店内で落ちていたのを見つけたので、それを使おうと思ったのですが・・・、短すぎて届かない。

しかもシャッポの首の3分の2ほどもなく、大幅に短い。
すぐに合点がいきました。
チビの首輪だったのです。

それは間違いなく、事故の前日にチビがつけていたものでした。
いつもは青の首輪だったのが、そのときはシャッポの赤のを借りて・・。 清掃局の人から事故当時は首輪をつけてなかったと聞いて、周辺は探したけど見つからず。でも、実は店の中で落としていたようです。

で、チビが沸々と脳裡に蘇って・・、
悲しさよりも空しさよりも懐かしさよりも、ただひたすら、悔しい限りでした。


以下、スタッフのみんなで持ち寄ったチビの思い出写真です。
すばしっこくてピーピー鳴いて、でも間が抜けてておっちょこちょい。
そんな愛嬌のあったチビが、写真の中で生き生きとしています。
(キャプションも提供写真そのまま。)

       遊び疲れ

    しゃっぽとちび 箱寝

       にゃーとちび 箱寝


   
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子猫チビ、無念の最後

2016年11月15日 | (故)チビ 
たかが猫、されど猫。
天真爛漫で無邪気で、そして生きるために一生懸命だった子猫、チビ。
もちろんそんな子はチビだけじゃない。
世の中にはたくさんいるんだ。

それでも、チビは一緒に暮らした仲間だから、
やはり特別なんです。

あんな形の最後を遂げるなんて、
悔しかったろう。
もっと生きたかったろう。
本当に悔しいよ、チビ。

あの2度目の落下から10日後のこと。
前の晩に、隙間を開けた接客室の箱の中で熟睡しているチビを見たのが最後だった。
翌朝、ニャーとシャッポがいつものように集合して朝食。
でも、チビがいない。

      
      ニャーの変寝を撮ったときに偶然写ったチビ
         これがチビの最後の写真となる

この頃のチビは店内にいることが多かったので、食事集合には真っ先に来るのが常でした。
しかもピーピー鳴き通しなので存在感もたっぷり。
そのチビが、いない。

午後になってついに本格的な捜索を開始。
また落ちたのでは・・誰もが真っ先に考えたことでした。
その2日前からSCの下にある遊歩道脇の川が干上がっていて、どこにでも行ける状態になっていたのも気になっていた。

      
        SCの擁壁と遊歩道の川(再掲)
       このときに限って川の水がなかった


チビはその日が終わっても、次の日の朝になっても現れませんでした。
午後になって警察、動物愛護センター、万一のために清掃局にも連絡。
結局次の日も、足を棒にしただけで手掛かりすら得られずで・・。

      
    チビが消息を絶った日の夜、チビを探すシャッポ(再掲)

しかしさらにその翌朝、1本の電話が清掃局からかかって来たのです。
「SC脇の遊歩道と交差する辺りのバス通りで、おとといの朝処理した猫の遺体が似ている。」
最悪の方向に事態が傾いたことを悟りました。

清掃局への通報は8時45分、処理は9時50分。
首輪はつけていなかったので遺体は保管せずそのまま処理に回した。
色、模様が送って頂いた写真と似ていた。

のような話だったが、何とかお願いして担当された方と直接話をしました。
「きれいな黄色と白の模様で損傷もなく、はじめは寝ているのかと思った。」
その話を聞くうちに、間違いなくチビだと判断。
(何らかの理由で首輪が外れてしまったようです。)

そして、店を挙げての捜索劇は幕を閉じました。

・・・悔しさも悲しさも後悔も山ほどあったし、
それから暫くは、チビのあの鳴き声が空耳のように響いて、あの愛くるしい姿が脳裡を走って・・・。


でも、今は思うのです。
そんな子が、世の中にはたくさんいるんだよな。


      
    担当の方から詳しく場所を聞き出し、献花しました
      そこはSCの脇、当店の見える場所だった

      
      チビの写真をじっと見つめるシャッポ
 写真を送ろうと編集しているときに、突然机に飛び乗ってきた
    (シャッポの机寝はこのときからはじまったのです)

      
    現在の裏駐車場、寒くなると灯油センターがオープン
      これだったら、チビも落ちなくて済んだかも


       
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~チビ~ 自力で帰還した2度目の落下

2016年10月29日 | (故)チビ 
あの劇的な救出騒動があった翌日、フェンスに立てかけてあった看板や脚立をとりあえず移動。でも、それでフェンス越えを防げるかどうか、チビが簡単によじ登ることも実証済みだし、草むらで鹿のようなハイジャンプをして蝶を追いかけるチビを見るにつけ、不安は消えませんでした。

      
      チビとシャッポは男同士、毎日じゃれ合って大の仲良しに

それからはチビが見えなくなるとフェンス沿いを点検して・・。
1日に5,6回は点検していたでしょうか、それが功を奏したのです。

それは救出劇から3日後の昼頃。
例によってフェンス沿いを点検していると、本当に落下しているチビを発見したのです。
チビはSCの擁壁と遊歩道の川の間で、こっちを見上げてピーピー鳴きながら救いを求めていました。

      
         チビが再び落ちた擁壁と川の間(再掲)
          中央の桜の木が今回のポイントです

急いで店に連絡してK君とYKさんが駆けつけて、
作戦会議の結果、擁壁と川の間で両方向から挟んでチビを保護することにしました。
そしてK君と擁壁を下り、双方から少しづつチビに近づいて・・・。

その頃のチビは、自分たちを信頼してくれていたと思います。
こっちを見つければ遠くから駆け寄って来るし、後追いや足元でじゃれついたりはいつものこと。でも、どうしても、触られるのが恐いのです。 きっと、人間にひどい目に合わされた経験があるんだ、みなそう思っていました。

近寄れば逃げる。
ましてや落下して興奮状態です。
助けを求めているのに近寄られれば反射的に逃げてしまう、チビの哀しい性(さが)でした。

そのとき、
挟み撃ちに合って行き場を失ったチビが、策に極まって桜の木によじ登ったのです。
さらに枝の方に・・。

と、上にいたYKさんが「こっち、こっち」とチビを誘導し始めて、
チビは軽々しくその細い枝を伝ってフェンスを越え、SC内に着地しました。

     *******************************

「これでチビも下から帰る方法を覚えたね」そう言ってみなで安心したのですが、
心のどこかに残った不安。

何故チビが落ちてしまうのか。
もっと真剣に取り組んでいれば・・・
後悔先に立たず、です。

           
      落ち着いているときは少しづつ触らせてくれるようになったチビ
           近くで見ると、どことなく表情が哀しげだ


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