寝転んで空を見る

山高きを厭わず 海深きを厭わない

2011夏の北アルプスで読んだ本

2011年10月30日 | 本と雑誌

今年の夏、北アルプス縦走時に読んでいた本、『破軍の星』と『宇宙兄弟』の話。

 

一冊目はテントの中で読んでいた北方謙三の小説『破軍の星』。

南北朝時代の公家(武士では無い)北畠顕家を主人公とした物語。

以下、北畠顕家の生涯を簡単に(史実)

北畠顕家は、建武の親政により16歳で陸奥守に任官。1334年多賀城へ赴き奥羽を平定。Img_1007

同年、足利尊氏が後醍醐天皇に反旗を翻した折りには、鎌倉から京を目指す尊氏軍を追い、陸奥より出陣。長躯して足利軍を京から追い出して九州へ敗走させる。

1335年には、吉野へ落ちている後醍醐天皇の勅を受け、再び軍勢を率いて足利尊氏の勢力化にある京奪還を目指し陸奥より出陣。鎌倉を攻略。

1338年、美濃青野原にて足利方の軍勢を打ち破るも兵の損耗激しく、京奪還は為らず伊勢へ後退。

和泉の国石津にて僅か兵200を率いて足利方の高師直率いる軍勢と戦い討ち死に。(享年21歳)

この最後の戦の直前に後醍醐天皇に対し、その失政を諌める奏上文を遺した事が有名。

以上が顕家に関する史実である。

勿論小説には、フィクションの部分が多分に含まれている。(特に、この作者の作品は)

しかし、近年暗君の評価を得ている後醍醐天皇に不満を持ちつつも忠誠を尽くし、若い命を散らした顕家の切なく物悲しい生涯は作中に表現されている。

この小説を北アルプス縦走中テントの中で少しづつ読み進み旅の終わりと共に読み終えた。

本来、歴史小説は出来るだけ史実に基づいた作品が好きだが、

『君君足らずとも臣臣たれ』を貫いた若き名将の短い生涯に思いを馳せる事は、山旅の味わいをより深いものにしてくれた。

 

もう一冊はヒュッテ大槍で読んだ『小山宙哉』作の漫画『宇宙兄弟』!

以前から面白い!との話を聞いていたが、ヒュッテ大槍の食堂に置いてあったので読んで見た所・・・

面白い!ハマリました!現在発売中の全15巻まで新刊で購入&読破済み!

この物語は宇宙飛行士&宇宙を目指す兄弟の物語。

ストーリーは勿論、笑いあり涙ありで面白いのだが、とにかく出て来る登場人物が魅力的!

ちょっとネガティブだがユーモアと熱い心を持った主人公『南波六太』を筆頭に弟『南波日々人』ヒロイン『伊藤せりか』等々出て来るキャラクターが其々愛すべき個性を持っている。

中でも俺は、『ヤングじい』事、『デニール・ヤング』と『六太』のやり取りが好きだったりする。

読む者を元気にしてくれる作品『宇宙兄弟』お勧めです。(週刊モーニング連載)

 

後日、『宇宙兄弟』が実写映画化される事を知りました。

主人公『六太』を演じるのは、なんとあの・・・『小栗旬』!

本屋でそれを知った時、『なんじゃそりゃ!』と声に出して突っ込んでしまった(笑)。

物凄い漫画好きで有名らしいから、本人が映画化の話を持ち込んだのかな?

まあ、岳の三歩役よりはマシかな・・・。

しかし、『伊藤せりか』役には『麻生久美子』では無く『ミムラ』が良かったなぁ~。

『六太』役も若かったら『阿部寛』が良かった!(幅のある演技が出来るし)

『大泉洋』って言う人が多いけど、それ髪の毛だけのイメージじゃね?(笑)

大好きなんだけど役者の大泉洋はあまり評価していないんだよね・・・

役の年齢と演者の実年齢は関係無いから、やっぱ阿部寛が良いや!(ムッタはフケ顔でおじさんって言われてるし 笑)


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