3000mで、チョコレートチップの入ったマフィンとポカリでカロリー補給。
その後、ここ北穂山頂から涸沢へ下る。
昨日、涸沢から来た男性に南岳で聞いた話によると『涸沢は10年に一度の紅葉』だと言っていた。
(山小屋のホームページでそう言っているらしい)
北穂から涸沢への下りは1:40分ほど、鎖場が数箇所あるが北アルプスでは普通の登山道。
(とは言っても一昨年のカメラマンが亡くなった事故など、死亡事故は起きている)
傾斜が急なこの登山道、上りは体力的に大変そうだ。
対して下りは、少し危険と言ったところか。
↑この前穂と奥穂の間の尾根が『吊尾根』。
吊尾根の向こうは岳沢、上高地や河童橋から見るあの景色の裏側である。
当初のプラン通り、涸沢で一泊して明日は奥穂→前穂→岳沢へと行きたいな。
そんな事を考えつつ、涸沢へ下りだした。
急な下り時のトレッキングポールの使い方には、少々注意が必要。
下り時には、ポールに全体重をかけてしまいがちだが、谷側のポールへ体重をかけた時にポールが滑ると・・・
『谷へ真っ逆さま』となって重大事故に繋がる。(北穂にもそんな所がある)
谷側では無く、山側のポールへ体重をかける様にしたい。(山側も全体重はかけない)
涸沢へガンガン下っていると、上ってくる多くの登山者とすれ違う。
毎度感じる事だが、この辺りは立山や槍とも様子が違う。
人々の年齢層が低くなるのである。
つまり、山ガールが多い。ムフッ
『雑誌から出て来た様な恰好で・・・』なんて言う人も居るが(実際、雑誌に出ている人が居たりする)
楽しみ方は人其々、嶮しい山に登らなくたってOK、ファッションを楽しむのもOK!
マナーさえ守れるなら自由ってもんだ。
この辺りは綺麗な女性が多いので、交わす笑顔も挨拶も3割り増しのやわらかさを帯びる。
しかし、少し涸沢へ近付くと異変に気が付いた(まあ予想はしてたけど・・・)
それは、テント大杉漣じゃね?漣さんの座右の銘は『あるがままに』じゃね?って事だ。(どんな事だ?)
紅葉の時期(しかも連休)や御盆の時期にも、ここにテントを張った事はあるが・・・
ここまでの混雑は初めて目にした。
PM12:00、涸沢に建つ小さな方の小屋『涸沢小屋』へ到着。
涸沢小屋のテラスから『こりゃ~良い所空いてねえな』と『でも、夜は綺麗だろうなぁ』
そんな悲喜交々の思いで眺めていた。
因みに、日没後に涸沢小屋からテント村を眺めると、明りを灯したテントのイルミネーションを楽しむことが出来る。
これも往年の登山家に言わせると、『昔のランタンの灯りは味があって良かったが、LEDは味気ない』そうだ。
火の灯りってのは温もりがあるからね、わかる気がする。
北穂南稜と涸沢小屋
涸沢小屋の小さなテラスで、『さて、どうするか?』と、考えながら(おでんへの想いを捨てて更に下るか)
『ぼ~』っとしていると、目の前にサンダル履きの美女が現れた。
なんと、『大西舞魅』さんじゃナイデスカー!
去年、太郎平小屋の近辺で遭遇して以来である。
スッピンでも美人だなぁ・・・ほっせえなぁ・・・3年連続で遭遇したから、もう赤い糸で結ばれてんな・・・
一緒に写真撮ってもらおうか?
あれやこれや色々思ったが、実は彼女、5月に結婚したそうで・・・。
どうやら小指に結ばれたこの赤い糸は、彼女の小指には繋がっていないらしい。
ちょっと引っ張って見たけど反応無いので、テン場におりる。
やっぱり、テン場の方は残念な状況。
均されていない『ガッタガッタ』の場所にテントで寝るのは勘弁、必然的に奥穂と前穂は無しに。
で、『おでん』は?と言う事で『涸沢ヒュッテ』の大きなテラスと売店を覗きに行った。
売店は『すんげぇー行列』。
並ぶことが嫌いな俺には、ムリデス!
『売店の女の子は可愛いなぁー(去年も居たね)』とか・・・もう、紅葉なんかそっちのけ。
今年も涸沢では2つの山小屋による熾烈な看板娘戦争が勃発してる様で結構な事である。
また登山雑誌でモデルデビューしちゃうのだろうか?
雑誌に、北アルプス看板娘特集とかあったら・・・買っちゃうね・・・俺。
涸沢をこのまま去るのは、後ろ髪を引かれる思いだ。(色んな意味で・・・)
後ろ髪を引き千切った俺は、今日の宿泊予定地を徳沢のテン場に変更。
ヒュッテの水場で水を補給(0円)後、徳沢を目指して下る事にした。
もし明日晴れたなら、この紅葉は輝きを増して目に映るのだろう。
そう思うと一泊したいのだが、寝返りも打てない夜はゴメンデス。
涸沢から横尾へ下り出した俺であったが、上って来る登山者の多さに四苦八苦。
団体さんが切れ目も無く上って来る為に、道を譲る事が多く中々ペースが出せない。
何時もなら駆ける様に下る横尾への道を、山と高原の地図のコースタイム通りキッチリ2時間かかった。
横尾到着がPM15:00前。
道中、横尾の手前で休憩している、どう見ても山を登り慣れていないカップルに出くわした。
(勿論テント泊では無い)
その場所から涸沢まで3時間・・・と言う事は日没になってしまうし、道中は樹林帯である。
真っ暗闇になるだろう。おいおいおい、おい。
大丈夫なあのかよ・・・?ライトは持っているのだろうか?(山小屋で怒られるぜ?)
彼氏の面子を考えて言葉は掛けなかった。
山小屋は14~15時までには到着するようにプランを立てたい。
横尾大橋に至ると、橋の石段で休憩している今朝大キレットで言葉を交わした男性に追いついた。
上高地発の最終バスに間に合うか、ギリギリだと焦っていた。
横尾大橋を渡ったのが15時。
橋には、この時間以降涸沢へ向かう登山者を止める山岳レスキューの姿がある。
横尾山荘前に腰かけている親子(両親に娘さん)に話しかけた。
明日、涸沢へ行くとの事。
『10年に一度の紅葉だそうですよ』そう伝えると喜んでいた。
日の光を受けて輝く紅葉が3人を待っていて欲しいものだ。
休憩を終えて歩き出し、徳沢に付いたのは丁度PM16:00。
愕然とした。
このテン場が隙間も無くテントで埋め尽くされていたからだ。
この、のどかな雰囲気が徳沢の魅力なのに・・・『ハイ、次!次!』
今日の宿泊地を上高地の小梨平に更に変更。
暗闇の中テントを設営するのは避けたい、2時間の道のりを小梨平まで急ぐ。
PM17:20、小梨平に到着して受付を済ました。
小梨平も非常に込み合っている。
お決まりの梓川左岸にはテントを張れなかった。
トイレとビジターセンターの側に、暗い中ひっそりとテンと設営。
設営料700円、水は日本一短い川、清水川の水(霞沢岳の伏流水)0円
結局この日歩いたルートを『山と高原の地図』で表すとこうなった。
一般平均コースタイム:南岳→3:30→北穂高岳→1:40→涸沢カール→5:10→小梨平
合計10時間20分の道のりだった。
涸沢からは急いだので、疲れたね 笑
こうして今回の山旅は終了。
以下は、おまけのスライドショー。
自宅のPCには、この2つのスライドショーに夫々曲を付けて保存しています。
非常に残念ながら、曲を付けてユ-チューブにUPする訳には行かないので、ここでは無音。
↓こちらは今回の旅のダイジェスト的な物。
PCには、曲『1/6の夢旅人』を付けて保存。
↓こちらは、秋の槍ヶ岳と涸沢の風景で構成(過去の写真も追加、蝶ヶ岳からも2~3枚)
PCにはDewの曲『クロノス』を付けて保存してあります。
『きっと叶えてみたい、胸のときめきがある。心で描いた事は幻じゃない』
山旅の朝、俺の目を覚ましてくれると共に『わくわく』を呼び覚ます曲です。
今年は10年に一度の紅葉と聞いたが、一昨年も変わり無いのではないだろうか?
(スライドショー中、青空の紅葉は一昨年撮影)
それは兎も角、秋の槍ヶ岳・涸沢はこんな感じ。
また来年、紅葉の涸沢カールで会いましょう。
終わり
ありがとうございます♪
素晴らしい写真ばかりで・・わくわく[E:heart02]しながら拝見しています[E:lovely]
特に涸沢の紅葉は、赤・緑・黄色[E:shine]こんなに綺麗な場所が日本にあるんだ[E:maple]
と見惚れています[E:confident] ぜひ私も行ってみたいですo(*^。^*)o♪
でも、紅葉の時期は人が多いですね・・・。
涸沢は、一度行っただけじゃ~ダメですね・・何回も行かなくちゃ~[E:happy01]
色取り取りの紅葉が見れる国は少ないそうです。
カナダなんかでも赤一色であったり黄色一色だったり・・・
日本の紅葉は氷河時代が生んだ奇跡だそうですよ。(以前NHKで知りました)
10月の連休は紅葉と重なる事が多いので混雑するのですが、今年は特別でした。
涸沢ヒュッテ&涸沢小屋の紅葉情報をみんなチェックしてるみたいです。
以前涸沢で、ある御老人が言ってました
『初めて涸沢の紅葉を目にすると、コレが最高だと思う』
『次に来た時、もっと良い条件で紅葉を見ると、それが最高になって・・・』
『こうして毎年来る様になっちゃうんだ 笑』そう言ってました。
涸沢は、何度も行かないと素晴らしい紅葉に出会えないのでは無く。
通う事で、より美しい紅葉に出会える場所です。
涸沢、お勧めです。