この数週間、毎日涙涙でした。生きることは、誰にとっても楽しいことばかりでは居られないのですが、どんな困難な中でも、立ち止まるわけにはいかなくて、何とかいきていかねばなりません。
東日本大震災の、被災地発信のドラマですから、
家族を失くした人や、家や仕事まで失い、何年過ぎても立ち直ることが難しい中で、優しい人々が、傷ついて、血を流して生きてきた事が、静かに描かれていました。
主人公の百音は、当日現場に立ち会えなかったことが
後ろめたいような気持ちで
過ごしてきました。
そのため、
みんなの役に立ちたいと
もがき続け、模索する中で
気象予報士になり、地元で、より良い気象情報を
みなに伝えられるよう
精力的に働きます。
引っ込み思案だった百音が、力強く生きるようになりました。
誰もが辛い思いを抱えて生きているのだと思い知る展開でした。
ゆっくりで良いのだ。
人に寄り添い、いたわり
愛し合えれば。
そのままで良いから、
側に居るだけで良いから
あなたらしく生きて………
きょう、養老孟司さんがちょうどラジオで。話していた西行の歌が胸に響きました。
【なにごとのおはしますかは知らねども かたじけなさに涙こぼるる】
美しい自然の中に居ると
こんな気持ちになる事がある。理屈では説明できない日本人らしい感覚かなと思います。
学生時代に、高千穂峡に
行きました。観光バスから
降りた時に、感じた不思議な優しさの空気を未だに忘れられないのです。
目には見えないけれど
厳かなしんとした正しさみたいなもの。
きょうの最後の海の輝きが
敬虔なうつくしさと、気高さと、厳しさに満ちていました。
素晴らしい物語。
みな、このまま、生き続ける気がしています。
わたしも、諦めないで
生きていこうと思います。