ずっと前から感じてたんですが、
サンデーで連載中の「ノケモノたちの夜」という漫画が面白い
どういう所が面白いのかと言うと・・・凄く中立なんですよね、特にここ最近は。
悪魔に魅入られた少女、契約を交わした名家のお姉さん、そして、
悪魔を狩るものたち、、、
今は、
ウィステリアとマルバスが騎士団と戦闘してますけど、
彼らの存在自体は別に悪でもなくむしろ正義なのが肝なんですよね
どんな手段を使ってでも、悪魔を滅ぼす・・・それは悪魔の所業によって絶望の淵にまで立たされた、
そんな人々の復讐であり「安心」を市民に与える為のれっきとした正義なんです
つまり、
主人公側が悪魔なんで、
普通なら主人公になるべき騎士団が逆に（主人公にとっての）悪になっている・・・という
通常の少年漫画とは真逆の構図になってるのが個人的には読んでて面白い。
「正義の反対は別の正義」っていう言葉がありますけど、
この漫画はそれを地で歩んでるのが面白いし、
読んでて切ない部分でもあります
ただ、
各々の想いのぶつかり合い
各々の正義のぶつかり合いの相様はある意味現実的でこの漫画ならではの強みになっていると思う
アスタロトの「お前ら悪魔だろ」という趣旨の発言もそれはそれで“正義”なんですよね
だって、よくよく考えてみれば悪で魔なのに良いやつだったら、
「キモい」と言われても仕方ないですよね（笑
でも、
マルバスにもマルバスなりの理由があって・・・
そういう各々の想いがみんな正しいのが素晴らしい部分であり、ある意味厳しい部分なんだと思います
一概にどちらが悪と簡単には断定出来ない作劇が正に「サンデーでやるべき」物語になってると言えるでしょう。
しかし、
流石に今週のダイアナは可哀想だった・・・
家を全焼させられた段階で正直泣きそうになりましたが、
その後の展開もかなり「詰み」を感じさせるもので。。
誰にも頼らず一人で戦って来たお嬢様、
その最後が、
すべてを灰にされて滅される・・・というのはあまりにも悲惨なオチだと思う
彼女はただ、年下の女の子と遊ぶだけでも幸福そうな表情をする、
そういう気丈に振舞ってるけど本当は誰よりも純粋な女の子なのに・・・。
思い出を燃やし尽くされた時の表情と演出は読んでて悲しくなるものがありました
その上で、文字通り必死に励ましてみせたウィステリアの言葉もまたグッと来ましたし、
その後、すぐに凛とした表情に切り替わるダイアナの表情もまた素敵でした
だからこそ、
最後のあの引きはかなり堪えるものがありましたね
また、作風的に本当に召されそうな雰囲気があるのも辛いです（前例もあったし）
ダイアナ、凄く良いキャラ、ウィステリアを引っ張ってくれるエネルギーのあるキャラだっただけに、
ここで退場するのは惜しい気もしますが・・・取り敢えず来週にならない事には何とも言いようがない
ただ、
ウィステリアを遠ざけ、
独りで撃たれた姿に、
最後まで彼女のプライドを垣間見たような・・・そんな気もしました
うん、正直、家を燃やされた辺りから、
ストレートに動揺したんですよね（笑
既に独り身なのに、
住む家すら奪われたら本当の意味で何もなくなってしまう
その上、全部を守れなかった体(てい）で、無残にも撃たれてしまう・・・っていう、
ダイアナのことを思うとちょっと涙が出そうになってしまう衝撃的な話数でした
（っていうかちょっと出たかも）
流石に、
レギュラークラスのキャラがここまでされてるとインパクトありますね
ウィステリアの行為に有難みを感じてる様子がグッと来ていただけに、
生きていて欲しい・・・っていう想いが拭えないです
次週、
読みたいような読みたくないような・・・（笑
何気に最近のサンデーでトップクラスに目が離せない漫画になって来ました。
兄の事も気になるし。。
そういえば、
先日湯神くんのコミックス読み返してたら、
この作者星野真さんの名前を見つけました
湯神くん、途中から各話感想でずっと追いかけてましたけど、
あの作者のアシスタントやってたんですね・・・！
どおりで日常描写が巧いはずだった（笑
単行本も2巻まで集めたので、
いずれそっちの感想も書きたいです。でも今はダイアナの生死が気になりますね、、、本当にね。
あと、ビビアンが大好きです（告白）。
