大事 それは確かに大事
いや それよりも大事を突き詰めたら虚無かもよ
上記に引用した歌詞を読んだとき、
「確かに・・・。」と頷いてしまった。それも、心の底から。
何かの為に頑張ったり、
誰かの為に頑張ったり。
やってる時はそりゃ夢中でしょうけど、
結局空回る...というか本当は何の意味も無い事だったりもする。
ハナから諦めて家で鼻くそほじくりながらゴロゴロしてた上で願いが実らないのって
悲しいけどショックは正直無いですよね
だけど、
一生懸命何かを掴もうとした挙句そこには何も無かった~みたいな状況になっちゃうと、
「何の為に頑張って来たんだろう。」って心境に陥ってしまう
っていうか、
過去だけじゃなくて
今やってるすべてが!
だとしたら、
なんて空しいんだろう。そんな憂い、ブルーな心情が切々と歌われている名曲に仕上がってます。
ただ、
逆に言えば、
そうやって自分に保険かけておく事によって
後々感じてしまうであろうショックを少なく出来る効能もあると思う。
ある種の自己憐憫・・・というか、
あまりに期待し過ぎると
その反動もデカいし、
ハナっから期待半分でやってた方が精神安定の観点では良いのかもしれない。
この曲を聴いてちょっと悲しくなったりやるせなくなったりするけど、
それ自体が一種の希望...或いは優しさだったりもする。
聴き手に寄り添ってくれる・・・と言いますか、
まあ、
解決法を示すだけが背中を押す~って事じゃないんですよね。うん。
「診断書」と「死んだっしょ」をかける五十嵐さんらしい強引な韻の踏み方も味にまで昇華されている、
そしてその拡がっていく美しいブルーにカタルシスも憶える物悲しくも頼もしい一曲であります。
やる気を出すのも大切だけど、話を聞いてあげる様な楽曲も必要、、、って事ですね。
サウンド面に関しても、
ザラついたギターサウンドが気持ち良く
サビのポップさもまた印象的な楽曲
それと、
この曲をライブで演奏した時、
冒頭の「悩みが無いのが悩みで」の部分の演奏をミスって
「悩みあった!」って五十嵐さんがMCしてたのがめっちゃ楽しかったですね(笑
楽曲としては決して明るい曲では無いと思うけど、そういう逸話で笑いが生まれてるのも面白いです。
それにしても、
何度読み返しても冒頭の五十嵐節はキレッキレだし人生も滲んでて素晴らしい。
まだまだ五十嵐さんがソングライターとして健在である事が如実に伝わって来る大好きな一曲ですね。