ちょっと前に最新刊まで揃えたんですけども・・・
正直5巻まで読んでみても続きが気になってしょうがない、というか
まあ色々な意味合いで興味深くて面白い漫画だったんです。
結構、
吉田基巳を彷彿とさせる世界観というか・・・「恋風」とかのね。
大人の酸いと甘い、背徳感のある恋愛、正しいとか正しくないとかじゃ済まない世界観、ですよね
ただ吉田基巳の漫画と比べてもこじらせちゃってる登場人物はかなり多いと思いました(笑
不倫してる同僚、横行する陰口、不登校の娘に過保護すぎる母親、、、でも、
どの登場人物も客観的に見ればヤベー奴だったりするんですが
なんかそれもその角度から見れば~の話しであって
同情の余地はあって、
一重に誰が正しいとか誰が間違ってるとか言い切れないんですよね
そういうトコも好きというか、良い意味で曖昧なテイストに仕上がってるのが生々しくて面白いな、と。
主人公は父親なんですけど、
この人もまた難儀なんですよね
娘は勝手な理由で不登校になるし会社でもストレス溜まりまくりだし、
そりゃ優しくしてくれることちゃんに心酔しててもおかしくないわ、って流れになってます
一生懸命家族の為に仕事してるのとその所為で妻の死に際に会えなかったのと、
まあ娘の気持ちも分からなくないのもまた更に辛いというか、
ことちゃんはことちゃんで鬼の様に束縛されてるので、
主人公に依存するのも分かるんですよね
美也はそれに対してめちゃくちゃ怒ってましたけど、
ことちゃんにもことちゃんのフラストレーションとか事情とか気持ちがあって・・・
そう、
誰が正しいとか正しくないとか、そういうレベルの作品じゃなくて、
それぞれに「本当の気持ち」があって、それが噛み合わないまま複雑に進む、っていう
まあでも現実もこんな感じだよな。って思うと読んでて純粋に分かるし楽しいのもまた事実
やっぱり、お父さんがことちゃんにハマるのも分かるし、
ことちゃんがお父さんにハマるのも分かるし、
共依存っていうんですかね・・・
追い詰められた人間の本音、
間違ってるかもしれない
でも、そこにある想いは真実で、、、っていう、最初は背徳感を売りにしてる漫画なのかな、って
勿論そういう面白さも存分にあるんですけど、それ以上にきれいな気持ちを描いてるなと感じました
個人的に、この漫画が好きなら(ややジャンルは違うけど)先述の吉田基巳の「恋風」もおススメですよ。
この作品が仮にアニメとかしてくれたら、マジで高校生の自分が食いつきそうな予感はしますね・・・笑
ことちゃんも可愛いですけど、
晃介さんも人間臭くて真面目で良いキャラですよね
頼れるしいつも頑張ってるし、ことちゃんが好きになるのも良く分かる
そんで娘の美也もこれまた人間味があって凄く良いキャラだし、
家出した時、
ちょっとボーイフレンドと良い感じになってたのも気になりましたけど・・・
美也の抱える想いの数々もまたある種想ってて当然の事ばっかりだから、何とも言えないですけどね。
そんなこじらせた要因となった同僚の本間さんもまた可愛くて良いキャラなんですよね
多分、晃介の事好きなんじゃないかなって感じてますけど、
本来なら彼女と一緒になるのが「正解」ではあるんでしょうね
そんな彼女との関係性も気になるところです
でもまあ、
やっぱり如月古都ことことちゃんの儚くてほおっておけない魅力・・・
テンプテーションの威力が最も高い作品ではある、と思います笑
今後も、二人の関係性の行方に注目、、、ですね!
個人的には、
ことちゃんの言うセリフは半分くらい自分の本音も加味されていると思う
1巻の「疲れませんか?」も4巻の「普通って何?」ってセリフも・・・
美也も本気、
ことちゃんも本気、
そして、晃介もまた、本気。
みんな間違ってて、みんな正しい。
そんな三者三葉の想いが絡み合う3巻終盤~4巻序盤は特に破格の面白さ、でした。
というか、全巻面白いですけどね(笑