先週の月曜日、chilldspotのライブを新宿で観ました。
このツアーは、
先日出した配信ミニアルバム「echowaves」のリリースツアーでした
振り返ると
2月にZepp DiverCity TOKYOで開催されたツアーファイナルの時点で
本公演及びツアーが告知されていたんですよね
それ考えると、
結構長かったな・・・というか、
一年って短いけど長くもあるな。とか感じますね
ちなみに、chilldspotのライブに関しては今年対バン含めて4回も観ていて、
何気に近年よく聴いている若手バンドの一つになってるなぁ。と実感しましたね。
尚、
撮影OKでしたので、
本記事でも撮った写真を何枚か使わせて頂きました。
ツアー終わってるのでネタバレも気にせず書きたいと思います。では、以下。
会場はZepp新宿。
今年になってから初めて来た会場だけど、
これで3回目〜と度々お世話になっています
キャパ的には、
昔の赤坂BLITZ的な役割を果たしていると思われます
今、
ああいうキャパのハコってあんまり無いから、
そういう観点でも今後行く機会は増えそうな予感もします
内装もお洒落だし音響も良いし、言う事無いですね。
階段が少し長めなのも健康には良いと思う。
一曲目は「crush」から。
現時点での最新フルアルバムの一曲目ですが、
これがまたムーディというか渋くてヨイ。
若手バンドがアルバム出して、
その一曲目が「crush」ってタイトルだったら
普通は疾走感のある元気なロックを想像すると思うけど、
音楽的にはレイヴにも通じる完全な横ノリのミドルチューン。
その良い意味で大人びた作中観の表現に早速「ああ、チルズのライブ観に来てるなぁ。」と実感
うねる様なベースラインにも心地良くなりつつ、
ほぼ繋がる様な形で「sway」に雪崩れ込む
サビの、
タイトルを伸びやかに歌唱するパートが本当に気持ち良い。
心の底から歌を楽しんでるのが伝わって来た。
そこから、攻撃的なロックナンバー「Monster」と緩急も効かせる流れに
歌詞の「全知全能でもないくせに」ってフレーズを聴いてると非常にスカッとする。
MCで「皆さん改めましてchilldspotです!」と比喩根さんが元気よく挨拶
そこから、まるで粋なBARで聴いてるかの様なムーディな雰囲気が素敵な「ネオンを消して」
回り出すミラーボールにAORを彷彿とさせる音像…と素晴らしく恍惚的なひと時でした。
更に、
性急なBメロも印象的だった「いのそこ」
この曲ではサビの点滅してるかの様な照明のフラッシュが兎角格好良く、
メンバーが光源を歩いてる〜みたいな視覚的な刺激がまた印象的でした。
そう言えば、
新曲の中だと「僕たちは息をして」も気持ち良かった
生で聴くと思ったよりもロッキンな仕上がりで盛り上がりも凄かったように思う
サビの躍動感にナチュラルなメロディ、コーラスも心地良く、バンド演奏の一体感が素晴らしい。
等身大の自分を認めるような歌詞の方向性も聴いてて沁みたりもした。
弾き語りスタイルで、
「hold me」「落下飛行」と初期の楽曲も丁寧に情感を込めて歌いこなす
これがまた良いアクセントになってて良かった
後者は、
記憶が確かなら途中からバンドサウンドになってたかな。
まあ、初期というか、今現在の楽曲も後々に初期の曲と呼ばれるんでしょうが。
「have a nice day!」では、
所謂打ち込み、
エレクトロサウンドを駆使して、
クラブ音楽の様なサウンドアプローチで場を盛り上げていました
低音が主役になる妖艶なビートの応酬はまさしく新しいチルズポットを感じさせるもの
これはかなり気持ち良かったのでまた是非生で聴きたい一曲ではある
そして、
また前の曲と繋がる形で曲間無しで鉄板曲である「full count」に移行
これがまたとってもブチ上がりました
新曲のビートに感化されて、
より生々しいビートが展開されていてアップデートを感じたし、
比喩根のアッパーに歌いこなす様は堂々とした振る舞いでとてもロックスター然としていた
曲の最中に、
「もっと来いよ!」と観客を煽る場面もあり、
よりロックバンドのボーカリストとして腹を括ってるのが伝わってくる一幕でもあった。
このワンマンでは、
今年の新譜、新曲が大幅にセトリに入ったので
定番曲でも外れる曲が結構散見されたんだけど、
大好きな「BYE BYE」は相変わらず良い位置にいて嬉しかった
出来ればチルズのポップサイドを担う曲として末長くセトリ入りを所望したい。
この曲の歌詞の、
「止まらないよ」って王道のフレーズの後に
「止まらせないでよ」って祈りの様なフレーズが入ってるのが大好きでね、
凄く生々しいフレーズな気もするんですよね
本懐というか…
「一緒に歌って!」とシンガロングも促されたので、
そんなフレーズを一緒に心込めて歌えたのは本当良い思い出になりました
会場全体の一体感及び、
さりげにリズミカルなベースにもノセられた一曲でもあった。
みんなでジャンプしながら楽しんだ「Like?」
その光景に比喩根さん「東京マジ大好き!」とご機嫌
首都とは言え、東京もまた一つの地方なのは変わりないと思う
その場所に通ったり思い出があったり好きなお店があったりね。
既に定番曲として仕上がってるのを感じた「Groovynight」
間奏の爆裂具合も相変わらず痛快!
からの、
アカペラから始まり、
その後重厚なアンサンブルに移行する今年を代表する名曲「愛哀」
これがまた切実な比喩根のボーカリゼイションも光っていて非常に沁みる出来栄えだった
特に、
縋るように歌唱する「今が欲しいの」のフレーズは胸に来る仕上がり。
冒頭の淡々と切々と歌う箇所も良かったし、兎に角惹き込まれる歌と演奏でした
本人もXで言ってるけど、これを愛欲渦巻く新宿で披露する〜というのがまたイイですよね。
本編最後は、
新譜の一曲目である「ray」
一曲目のナンバーを締めに持ってくる〜というセンスも良い
最後の最後にタイトル通り光に満ちる照明演出で閃光の如く駆け抜ける様は非常に格好良かった
渋めの曲から始まり衝動的な曲で終わる…って言うのも捻ってて面白いな〜と。
ストレートなギターロックを全身に浴びてのエンディングでした。
アンコールも敢行。
サビの「ラーイーン!」のイントネーションが無性に気持ち良い「line」
ナチュラルなメロディと情感豊かなギターフレーズもカタルシス満点
ロマンチックな歌詞も相まってなんだか今の季節にも似合う様な選曲にも感じた。
MCでツアーの思い出を語りつつ、
「皆さんが来てくれなかったら日々の活動が出来ません ありがとうございます。」と
わざわざ時間とお金を割いて来てくれた観客に対する感謝を深く告げる
まあ、
よくよく考えると、
ライブ行く人の方が少数派な訳だから、
この状況は当たり前でなく本当普遍的な奇跡だなぁ。とも思う
その流れで、聴き手に捧げる励みになる言葉が並ぶ「yours」って選曲もまた秀逸でした
「自分の嫌いなやつがたまにいる」
「上手いこといかないんだよな」と、
そんな等身大の歌詞が心地良く、
その上で
「大丈夫 君は立派な人になれる気がする!」とか歌ってくれる
そんなセンスもまた堪らないなぁ、という感じで、ある種この一年の活動を
総括する曲にも聴こえてなんだか理屈以上に感覚的にグッと来た一幕でございました
開き直りの美学というか…それを生で歌われるとやっぱり音源よりもパワーあるよね。
今のモードに昔の楽曲、いつものキラーチューンとわりかしバランスの良いセトリだったと思う
今年は例年よりも沢山観れてよりチルズポットの魅力に触れられたので、
来年も是非期待したいし、久々にフィジカルでも音源出して欲しいですね!
ありがとうございました!!!!
1.crush
2.sway
3.Monster
4.ネオンを消して
5.いのそこ
6.傍白
7.僕たちは息をして
8.hold me
9.落下飛行
10.have a nice day!
11.full count
12.BYE BYE
13.Like?
14.Groovynight
15.愛哀
16.ray
17.line
18.yours
しかし、
比喩根さんは本当歌上手いし、
演奏陣は良い意味で年齢に見合わない大人のグルーヴ出してるし、
chilldspotはホント良いバンドだよなぁ、って思います
このライブは、
一曲目に「crush」を持って来てあのクオリティで魅せた時点で
自分の中では良いのを確信出来たので、
そういう構成の妙も練り込まれてるのを如実に感じた公演でもありましたね。
あの音空間は体験して損は無いでしょう。2025年も観るぞっ!