土日も稼働するラインに入っていて、もし花祭りの日に仕事だったら休み貰えないかなと思っていたけど、ピッタリ土日休みだったので心配なかった。
長時間滞在するのでいつもは行き帰りに寄らないけど、今年は向かう前に温泉に行ってきた。先月29日よりお客さんが多かった。
午後7時頃に花宿に到着。ちょうど地区の人達が出てくるところだったので、挨拶をした。その後、神部屋、せんじの人達に挨拶しに行った。
念入りな湯立て神事が始まった。印を結ぶところが修験者が伝えたとされる花祭りらしい。
餅を投げたり、縄に干し柿を掛けたりする。干し柿は見物客が取り、周りにも分けていた。
お湯が沸いてきて湯気が湯蓋を揺らし、神々が降臨している様子を想像させる。
今年は売店があった。いつもはないので寂しかった。チーズとうずら卵の燻製を作っていた。出来上がるのが楽しみである。
接待を受けにせんじへ。「とよはしや」の息子さんとお連れさんがいて、相手してもらった。以前は一般客の前に消防団の接待をしていたが、人数が少なくなったせいか席だけ確保しておいて一般客と一緒だった。
囃子で「市の舞」が始まると分かったので、舞庭に戻った。太夫さんの太鼓でその息子さんが一番手を担った。
今年はA兄弟の弟さんも舞を担ってくれ、二十代前半が揃った。みんな、これからも頼りにしてます。
先程作っていた燻製を買った。4串あるので「四ツ舞」という商品名だった(笑) 美味しかったなあ。
「花の舞(扇)」。まずは花笠を持っての舞。前垂れが東洋的。
並行して神座で「中申し」が行なわれる。
花笠を被って扇の舞。
いつもこっぱ(子鬼)のスカウト役をやっている。2匹揃えなければならないけど、1匹は豊川の花キチ少年に頼んだ。今年は若い人が少なく、もう1匹を探すのに苦労した。なんとか引き受けてくれる人を見つけられた。
名物、消防団による「湯ばやし」。
「花の舞」に戻って盆の手。
湯桶の手。
「山割鬼」。こっぱが舞った後に照明が暗くされ、親鬼様登場。面が大きく、迫力がある。
太夫さん親子とA兄弟による「四ツ舞」が奉納舞である「一力花」として行なわれた。太夫さんの素面の舞を見たのは初めてか?
「榊鬼」のこっぱの1匹は僕が担うことにしていた。もう1匹を月地区の少年に頼んでいたのだが、姿が見当たらなかった。仕方ないので代わりを探し、小林地区のお姉さんの協力もあってなんとか担ってもらえる人を見つけられた。
「三ツ舞(扇)」。ひとりずつ神座の前で飛び出る所作のところで、舞った後に竃を廻ってきた舞子の口に「ご苦労様」とみかんを入れさせてもらった。
「同舞(やち)」。素面の舞では採り物を色々な形で操ったり、神座の前で交差したり、宗教儀式的な感じのするこの舞が好きである。
もう1人を連れながら「榊鬼」のこっぱ役の支度で神部屋へ。いつもの様に緑鬼を。一番手で舞っていたら、高く頭を揺らし過ぎて面が外れてしまった。僕は神である鬼になるには不適格と言われたのかな・・・?神部屋に戻って少し紐をきつくしてもらい、再び舞庭に出た。偉そうに鉞を持ち替えたら、脚がもたついてしまった。中在家のお兄さんに呆れられてしまった。
親鬼様が登場。お伴する役ができることは光栄である。登場直前にちびっこが鉞渡されて上手に舞った。どこの子だろう?問答が大声で、威厳を強く感じた。共に釜割りの所作をするところがこっぱの重要な役である。親鬼様が帰られた後ひとつ舞い、神部屋に戻った。
いつもはすぐに車へ仮眠しに行くけど、今年は「岩戸開」までいた。この舞独特の囃子が華やかである。途中巫女が登場する。先程のちびっこは中設楽地区の子どもとのことだった。
少し仮眠しただけだった。やはり、大好きでお世話になっている当地区の花祭りだとアツさが持続する。「四ツ舞(やち)」が行なわれていた。部屋番の人から「茂吉鬼」のこっぱを探す様に頼まれた。一番探しやすかったなあ。月の少年は車で寝ていたそう。まだ子どもだし、豊川の少年と同じ「山割鬼」でこっぱをやってもらった方が良かったかな?
「翁」。最近は太夫さんが改め役をやっていて、笛、太鼓、見物人へのお礼をやる様になった。
「湯ばやし」。豊橋の高校生が「三ツ舞(剣)」と同舞を担った。地の縁の舞子は高校受験前か高校生になると舞わなくなってしまうので、長く舞ってもらいたいものである。「茂吉鬼」で舞ってなければ、せいと番を手伝っている。舞が進んでいき、「あれっもう湯の調節をしないといけないのでは?」と不安に思った。でも、どんどん火が焚かれていった。やはり、調節のタイミングが遅かったみたいで、大急ぎで調節した。来年は事前に打ち合わせしておこう。あまり舞庭は塗れず、水掃きが楽だった。湯を浴びれば無病息災のご利益を授かるが、実際に豊根で上半身裸になって湯水を浴びても風邪ひかないし、そのご利益あると思う。
「茂吉鬼」。槌で祓い銭が入った蜂の巣を落とすので、中設楽のちびっこを落ちる確率が高いところに誘導した。祓い銭を子ども達に手にしてもらいたいけど、子どもが少なかった。東栄町は他布川地区にしか行ってないけど、花付き合いが薄いのかなあ?予想通りの場所に落ちた。蜂の巣が落ちるとすぐ鬼様が竃を廻るので、祓い銭を探す余裕が無かった。ちびっこはしっかり祓い銭を手にしていた。
最後の舞の「獅子」。
神返しの神事と並行して片付けが行なわれるので、手伝った。「宮渡り」。
「五穀祭り、棚かえし」。農村信仰らしさがある。
片付けが終了し、ご苦労振舞に加わらせていただき、感謝である。「今年は思う様に進行できず、できるだけ長く花祭りを続けていくためにもやり方を変更することも考えないといけない。何か意見があれば教えて欲しい」という話があった。当地区は戸数が少なく、特に存続が困難である。小林地区他みたいに1日で行なう様にいずれなるかもしれないなあ。外部の者としては、ただただ長くお世話になりたい。
車で休んでから帰路に就いた。楽しかったし、お付き合いさせてもらってありがたかったけど、今後の話が重かった。