昨日、今日と東京芸術劇場にて「東京都民俗芸能大会」が開かれ、都内のお祭りの実演があり、その中で東京花祭りが両日出演するという。東京花祭りは12月第2土曜日開催で、その頃はみかん切りの最盛期なのでなかなか行く機会が無く、生で見る貴重な機会である。今日行ってきた。なぜ実演を知ったかというと、1月下旬に東海テレビの「祭人魂」で東京花祭りが取りあげられ、それで「東京花祭り」を検索したら、この催しが出てきた。観覧申込みに間に合い、応募者が多かったそうで、抽選で当たった。
午後からなので、行きは在来線で。11時半過ぎに会場に着いた。観覧の受付を済ませた。
東京花祭りの伝承元は東栄町御園地区である。御園地区の人他も来るというので、御園地区のSさんに連絡を取ったら、2時頃到着予定とのこと。東京花祭りの人に僕の連絡先を教えてくれて、連絡が来て楽屋に通された。布川の花祭りで会った、代表のHさんに挨拶してから楽屋を出て、再度劇場内に入った。劇場内では鉄道模型のイベントをやっていて、鉄道ファンの僕はラッキーだった。プラレールとブロックで作った鉄道模型は無料公開だったので見たけど、Nゲージなどは有料だったので見なかった。
御園地区の花祭り、東京花祭りに普段行ってないし、挨拶するだけにしようかとも思ってた。しかし、花キチの血が騒いで、やはり御園地区他の人達と一緒に囃したくなった。皆さんの到着を待つことにした。一旦飲み物他を買いにコンビニに行こうと外に出たら、コンビニ前に皆さんがいた。食事に行くとのことだった。買い物してから劇場に戻り、皆さんが劇場に来るのを待った。2時頃にSさんから連絡があり、楽屋入口前にいるとのこと。合流し、再度楽屋に入った。合流した面々は、御園地区の4人、設楽町津具地区のMさん、東栄町出身で東京在住の2人である。皆さん、昨日も参加したそうである。
まず、色々な立場の人が参加するとのことで、それぞれグループ分けし、その中の1人が挨拶していった。「民舞研」、「ダガスコ」というグループは、東京花祭りについて書かれた本で見た名前で、東京花祭り発足に関わったグループである。東京花祭りを行なっている東久留米市滝山地域では盆踊りをやっているそうで、そのメンバーもいた。僕は一般参加のグループに区分けされた。
次に、演出についての打ち合わせがあった。観客が舞を見れなくならない様、前には出ないことが一番の注意点であった。一番手の舞で、始めは昨日も参加の人がせいと衆で出て、拍子が変わってから僕みたいに今日参加の人が出ていくとのことだった。後はせいとをやればいいとのこと。
4時15分頃に舞台入口に移動した。前の実演が終わって幕が下りてから舞台に入った。僕や他の後からせいと組は奥に行った。神座やできるだけ舞庭の雰囲気が出せる様、ざぜち、笹などのセットがされた。
幕が上がり、まずは「花の舞(盆)」からであった。歌ぐらも唱えられ、太鼓を叩く人くらいしか唱えない地区もあるので感心した。拍子が変わってから、舞台に出て囃した。囃し方は地区によって異なる。御園地区にはだいぶ昔に行ったことがあるし、たまにテレビに取りあげられるので、それら思い出しながら、また周りの囃し声に合わせて囃した。
他の実演は「花の舞(舞い上げ)」、「山見鬼」、最後は「三ツ舞(棒塚【やち】)」だった。花祭りの実演で、「花の舞」と鬼の舞は必ずといっていいほど演目になる。あとは「岩戸開(味噌塗り)」、「湯ばやし」が楽しいから選ばれやすいと思う。「三ツ舞(やち)」は色々な所作があって呪術的に重要な舞だと思うし、少年の通過儀礼としてハードな舞なので、この舞を選択したことは「ウマい」と思う。最後はMさんがみんなに酒を注ぐ真似をし、僕達は飲む真似をし、せいと衆の雰囲気をできるだけ再現した。さすがに本物の酒は飲めないから。実演前にはHさんへのインタビューが長くあったし、4つも舞の実演があったので、東京花祭りにだいぶ時間をあててくれたのだろう。Hさんが子どもの時に御園地区の花祭りに行き、御園の小学校が廃校になる年度に留学までしたことも、東京花祭りのきっかけになったそうである。
あー、楽しかった。でも、せいと衆参加希望多数で参加できなかった人もいるとHさんから聞き、一応Hさんには行く旨布川で伝えたけど、はっきり参加するとまで言わなかったと思うし、押しかけて参加して申し訳なかった。
終了後、東京花祭りの人達は片付けがあり、合流した皆さんと一緒に楽屋を出た。楽屋でお茶やおにぎりを貰ってありがたかった。御園の人達、Mさんは車で来たそう。東栄町出身の2人は同じ池袋駅利用とのことで、一緒に駅まで向かった。1人からはお土産を貰った。その人は違う方向なので駅で別れ、もう1人と山手線内回りに乗った。僕は新宿駅で降りたのだが、到着まで花祭りなどの話をした。やはり、故郷を思う気持ちが強いなあと思った。
普段、週末に豊橋の銭湯に行ってるが、出掛けた先の銭湯、温泉に入るのも好きである。新宿駅で京王線に乗り換え、仙川駅近くの「仙川 湯けむりの里」に入った。さすが都内で、混雑していた。露天風呂が3つに区分けされてたけど、区分け部分のスペースロスがもったいないなあ。
新宿駅に戻り、山手線で品川駅へ。新幹線の時間まで1時間強しかないが、せっかく東京に来たので飲むことにした。高輪口出てすぐのタイ料理店「マンゴツリーカフェ+バー品川」に入った。「甘エビの生春巻」、「タイの焼き豚」、「小魚のフリットとライスチップ」とタイのビール他を注文した。香辛料の香りが良かった。値段も東京としては高くなかった。
「ひかり号」なので、あっという間に豊橋駅に到着。東海道線で最寄り駅へ。そして、家族の迎えで帰宅した。