桃太郎だろうか。極彩色に塗られた大張りぼて? のお出迎え。
芸大は、今日9月8日(金)から10日(日)まで、「芸祭」をやっている。
美術学部の門を入ったところ。構内には若者に混じって、ご年配の方々の姿もたくさん見える。
今日は、芸大に出かけた。「芸祭」がお目当てで出かけたわけではなかった。
明日、9月9日からはじまる『日曜美術館30年展』開会式・内覧会の招待状をいただいたのだった。
1976年4月に放送開始され、1500回を超えた長寿番組の歩みをたどるものだった。
開会式にも立ちあった。テープカットのあと、オープニングの曲が流された。気分はしっかり「日曜美術館」である。ここは立体的に番組を楽しむ雰囲気が満ちていた。
地下の会場から、すでに逸品をみることができる。
とりわけ田中一村の絵は、どうしても見たかったもののひとつだが、それは3階の会場の最後に展示されている。
今日は、こうした催しとしては、はじめて音声ガイドを聞きながら、ゆっくり見てまわった。
作品解説のすべてではないが、BGMがはいっている。なかなかいい曲があった。そこで、解説のない作品では、気に入った曲を再生しながら見てまわった。
音楽つきというのも、一興であることを知る。
「やっぱり、美術や音楽は好きだ」
叫びたいくらいだった。
こうしたときの心持をどのように表現したらいいのだろう。
いつのまにか作品に吸い込まれる。作品の前で自分という存在も消えている。
魂が抜かれてしまうような心地よさなのだ。
「日曜美術館」のファンの方は必見。
「NHK日曜美術館30年展」
会場:東京藝術大学大学美術館(東京都台東区上野公園12-8)
会期:2006年9月9日(土)~10月15日(日)
開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 毎週月曜日(ただし9月18日・10月9日は開館)
主催:東京藝術大学、NHK、NHKプロモーション
後援:文化庁
企画協力:NHKエデュケーショナル
問い合わせ:東京藝術大学大学美術館
電話:050-5525-2200
ホームページアドレス:
http://www.geidai.ac.jp/museum/
帰りは寛永寺によって野口三千三先生のお墓参りをして鶯谷から電車に乗った。
夏の終わりの墓所の趣もしっとりとして、歩くテンポはアダージョになってしまう。名残の蝉の声に耳を傾けながら、緑色濃い樹木を目にしていると野口先生の思い出が、走馬灯にようにくるくるとまわる。
上野・鶯谷にくると、なぜか気持ちが落ち着く。
こうした名品に出会い、日常を離れた時間をもてるのも、没後であっても先生からいただいた贈り物のような気がしている。
昼間は蝉、夜はこおろぎ。虫の鳴く声は、芸術の秋のはじまりを告げているようだ。
芸大は、今日9月8日(金)から10日(日)まで、「芸祭」をやっている。
美術学部の門を入ったところ。構内には若者に混じって、ご年配の方々の姿もたくさん見える。
今日は、芸大に出かけた。「芸祭」がお目当てで出かけたわけではなかった。
明日、9月9日からはじまる『日曜美術館30年展』開会式・内覧会の招待状をいただいたのだった。
1976年4月に放送開始され、1500回を超えた長寿番組の歩みをたどるものだった。
開会式にも立ちあった。テープカットのあと、オープニングの曲が流された。気分はしっかり「日曜美術館」である。ここは立体的に番組を楽しむ雰囲気が満ちていた。
地下の会場から、すでに逸品をみることができる。
とりわけ田中一村の絵は、どうしても見たかったもののひとつだが、それは3階の会場の最後に展示されている。
今日は、こうした催しとしては、はじめて音声ガイドを聞きながら、ゆっくり見てまわった。
作品解説のすべてではないが、BGMがはいっている。なかなかいい曲があった。そこで、解説のない作品では、気に入った曲を再生しながら見てまわった。
音楽つきというのも、一興であることを知る。
「やっぱり、美術や音楽は好きだ」
叫びたいくらいだった。
こうしたときの心持をどのように表現したらいいのだろう。
いつのまにか作品に吸い込まれる。作品の前で自分という存在も消えている。
魂が抜かれてしまうような心地よさなのだ。
「日曜美術館」のファンの方は必見。
「NHK日曜美術館30年展」
会場:東京藝術大学大学美術館(東京都台東区上野公園12-8)
会期:2006年9月9日(土)~10月15日(日)
開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 毎週月曜日(ただし9月18日・10月9日は開館)
主催:東京藝術大学、NHK、NHKプロモーション
後援:文化庁
企画協力:NHKエデュケーショナル
問い合わせ:東京藝術大学大学美術館
電話:050-5525-2200
ホームページアドレス:
http://www.geidai.ac.jp/museum/
帰りは寛永寺によって野口三千三先生のお墓参りをして鶯谷から電車に乗った。
夏の終わりの墓所の趣もしっとりとして、歩くテンポはアダージョになってしまう。名残の蝉の声に耳を傾けながら、緑色濃い樹木を目にしていると野口先生の思い出が、走馬灯にようにくるくるとまわる。
上野・鶯谷にくると、なぜか気持ちが落ち着く。
こうした名品に出会い、日常を離れた時間をもてるのも、没後であっても先生からいただいた贈り物のような気がしている。
昼間は蝉、夜はこおろぎ。虫の鳴く声は、芸術の秋のはじまりを告げているようだ。