野口三千三先生の時代から、レッスンや授業や講演があるときには、その場所に早くて1時間前、遅くも30分前には到着するという習慣がついてしまった。
とりわけ土曜日の朝日カルチャーのレッスンは、3時30分に始まるので、結構早めに自宅を出る。カルチャーにつくのは、およそ1時間前ということになる。
毎週のことだが、担当の二階さんや副担当の緑川さんが、30分ほどお相手をしてくださる。
時事問題、巷の噂、講座の内容、愚痴、流行もの情報、話の内容は多岐に渡っている。
昨日のこと。
「ほら、見てください。載っていますよ」
講師控え室のソファに座るやいなや、二階さんがこの冊子のページを開いて手渡してくださった。
冊子は、『朝日カルチャーセンター』「東京2008年7月期の全講座案内」である。
とても嬉しい!
たとえば明治大学には三省堂が入っていて、授業の前に立ち寄ることができる。本を手に入れるのが楽でいい。毎週、書棚を見て欲しい本以外のものも手に入れて悦に入っている。
同様に習い事をしているところで、本が手に入る便利さは捨てがたいものである。
以前は、新刊本が出ると「新宿の紀伊国屋本店で買ってください」と、書店保護を訴えていた。しかし、今度ばかりは同じ朝日系列だからということもあるが、カルチャーセンターで手に入るということは楽でいい、と思ったのだ。
因みにこの本は、読み易さのなかに潜めさせた主張は、かなりラディカルである。
「一筋縄ではいかない本ですね」という言葉をいただいている。
はじめて現代に照準を合わせた本だけに、軽はずみにものが言えないということらしい、とこの頃になって気づいてきた。