「noguchi-taisou.jp お持ちのドメインは高価格で取引されます」
このような文面のメールが、お名前・comから送られてくるようになった。
いつ頃だったか正確な日にちは失念している。
今でも、2週間に一度くらいの頻度で入ってくる。
「中古ドメイン売買」ということ自体が理解できなかった。
それが本日、6月16日付 日経新聞朝刊「有名ドメイン中古高額売買」の記事を読んで納得であった。
記事を読むと、過去に企業などで使用された中古品が、盛んに売買されているらしいことがわかった。
中古売買では、第三者が取得して高値がつく。特にグーグルやヤフーの検索サイトで上位に表示されて、アクセス数が上がりやすいものに、広告収入増が認められるとのことがあるらしい。
そういえば、私にも心当たりがある。
公式ホームページを立ち上げてすぐ、ヤフーから連絡がきた。
「検察サイトに、野口体操ホームページを載せてもよろしいですか」
それに対して「名誉なことなので、OKしましょう。無料ですし・・・」
指南役の女性が助言してくれた。
野口体操公式ホームページを立ち上げたのが、1998年である。今使っているドメイン名は、それから1、2年後に取得しているので、かれこれ20年近い。当時は、それほどドメインに対して関心は持たれない時代だった。ホームページそのものが少なかったからだ。
「noguchi-taisou.jp」ドメイン使用時間は非常に長い。その上、ヤフーもグーグルも検索サイトでは、当初からずっとトップに載っている。
それが高額取引の条件にあっているらしい。
野口体操のドメインを売買する考えは毛頭なかったので、メール内容が理解できず、気持ち悪さが付いて回っていた。
記事によると、政府機関や教育機関などが手放したドメインで、アダルトサイトが開設された例がある、という。
つまり、悪意を持つ第三者に渡った場合、偽サイトを作って個人情報の取引などに悪用されるリスクもあるそうだ。
「企業は手がけたブランドやサービスが終了した後もすぐに手放さず、一定期間保有しつけるべきだ」
ネット事情に詳しいITジャーナリスト三上洋氏の言葉で締めくくっている。
この記事を読んで、ずっと気がかりだったことが腑に落ちた。
「ドメインは、戸籍・住所登録ですから、ちゃんとしたものを早く取得したほうがいいです」
すすめにすぐに乗ったことは正解だった。
毎年使用料を払い続けて、20年近い、ぼやきたくなったものの、理由がわかって納得。
「私も、こういう時代に生きているんだなー」
感慨も一入。
1997年頃だろうか、日経新聞文化欄「インターネットは、弱者の情報発信手段」という記事を読んだ。
間違いなく、知る人ぞ知る野口体操は弱者だ、と98年にホームページを作り発信を始めた。
当初は、弱者ではない企業は、見向きもしないどころか、むしろ否定的だった。
それが今ではホームページの作りで、その企業や学校、団体や個人の信用度をはかる時代になった。
だからこそ、ドメイン名に騙されるな!ってことですな。
ご注意 ご注意!