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かつて野口三千三先生の教室で一緒に体操を習っていた女性。
今年88歳になられた、という。
彼女は、今では膝の半月板損傷がきっかけで膝痛を抱え、杖から歩行器になって不自由な日常を過ごしておられるという。
加えて脊柱管狭窄もおありで、下半身のしびれとむくみまであって感覚が鈍くなっているそうだ。
『「野口体操」ふたたび。』を読んで、文216〜217ページの「椅子からの上体ぶら下げ」を試されたと電話で話された。
ところが腰掛けた状態でぶら下げ、そこから腰を上げようとすると膝も腰も痛くて上げられないらしい。
「それでも痛みをこらえて、腰を上げてぶら下げる練習はした方がいいでしょうか」
尋ねられた。
「痛さがどのくらいなのかわかりませんから、無理なさらなで・・・・」
その時は217ページに書いた
《からだの状態によっては、立ち上がるところまでいかなくても結構です。椅子に腰掛けた姿勢で上体をぶら下げ、腹式呼吸を試みるだけでもよいと思います。》
そのことをお伝えしておくにとどめた。
昨日、朝日カルチャー土曜日・野口体操講座で、このやり方をみなさんに試していただいた。
そこで一つ分かったことは、足幅の取り方・左右の膝の広げ方、それに下ろしている足(膝)の角度によって、腰を上げようとするとかなり力が必要になる場合がある。その逆に程よいひろげ具合と角度によっては、ほとんど無理なく腰を上げれられる場合があることに気付かされた。
実のところ電話では様子がつかめず、答えを出すのは難しい。
やはり対面で、実際にやっているところを見ないことには、やった方がいいとも、やらない方がいいとも言えないし、判断はつかない。からだに触れることができる距離で、様子を見ながら一緒に探ることでしか判断はできそうにない。
かといって電車を乗り継いで教室に通うことは、なかなか難しい。
こちらからお宅に出向いて体操する以外になさそうだが。
一般的にも、コロナ自粛で自宅にこもり切りになって、足腰が弱くなった高齢者の問題は深刻かも知れない。いや、高齢者だけの問題にとどまらないだろう。
Zoomの個人レッスンの可能性はどうだろう。
ただし高齢の方々にとってデジタルは敷居が高そう、という問題もあるのかも。
中途半端ですが、本日は、ここまで。
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