恋はやさし
野辺の花よ
夏の日のもとに
朽ちぬ花よ・・・・・・・
わが心の ただひとり
昨晩、NHK・GTV ドラマ「アイドル」
時にしっかり朗々と
時に静かに
時に涙ながらに歌われていた
本土で 戦場で
死にゆく兵士 一人 ひとり に思いを届けるアイドル・明日待子
ギリギリ 削ぎ落とされた脚本・演出
見るものの人生によって さまざまな想いを引き出す
自由な見方を許してくれる秀逸作品
古川琴音が演じたアイドル像は 見事だった
彼女の代表作になってもいい
写真の本は 野口三千三の戦時のイメージを膨らませるために 5年ほど前に手に入れた
海軍の肝入りで生まれ 軍部が監修して一括買上げた雑誌『戦線文庫』復刻版
これが戦時中 兵士に配られた雑誌か 戦争とは何か 大きな疑問符が
もう一冊 若い女性たちの美や性的な魅力を利用した軍の内実を描いた『兵士のアイドル』(押田信子著 旬報社)
死を前にした兵士たちは どんな思いで 美しく 可憐な 女性を表紙にした雑誌に その中のグラビアに 目が釘付けになったのだろう
幻をみる悲しさ
慰問雑誌は国民からの慰問金 そんなこととはつゆほども知らされず 「恤兵金」から拠出されたという
前線から傷心を抱えて本土に戻った明日待子
彼女に贈られたファンレターを柳行李から取り出して見せるムーラン・ルージュの支配人
・・・・・あつい思いを 胸にこめて
笑顔の向こう
戦争の残酷さが描かれた