旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

点と線と大吟醸たけしずく 香椎線を完乗!

2017-04-29 | 呑み鉄放浪記

 博多ポートタワーの袂から福岡市営渡船の高速船きんいん1に乗船した。
博多湾を疾走すること15分で志賀島のつけ根西戸崎に到着する。
国営海の中道海浜公園を訪ねてみる。偶然2週連続の海浜公園なのだ。

カナールでは、リビングストンデージーで彩られた『博多織文様花壇』が見頃を迎える。
博多織のデザイン「華皿」と「親子縞」をモチーフにした鮮やかな花壇と涼しげな噴水。
「水」と「花」のコラボレーションが美しい。

 

香椎線の起点は西戸崎、ホームの端に0キロポストがある。
国鉄時代からの旧い車両だけど、AQUALINER なんて洒落たネーミングを刻んでいる。

2両編成はけたたましい排気音と大袈裟な横揺れをして走り出す。
綺麗に化粧直ししていても、さすがに旧い型式だけに走りは誤魔化せない。
雁の巣までの2区間は公園の中を時速30kmくらいでゆっくりと走って往く。

 

香椎線はキロ程の中程、香椎駅で鹿児島本線とクロスする。
香椎と云えば松本清張の長編推理小説「点と線」の事件の発端となった場所だ。
福岡へ向かう機中で読んだこの小説は雑誌『旅』に連載された時刻表トリックの傑作だ。

香椎駅で少々長めの停車をして2両編成は約30分で西戸崎から宇美までを走り抜ける。
この先の大谷炭鉱の石炭を、積出しの西戸崎港に輸送するために敷かれたのが香椎線だ。

終点の宇美駅の近くに神功皇后・應神天皇の母子を主祭神とする宇美八幡宮がある。
應神天皇の産所を宇瀰(後に宇美)と名付けたのが由緒で、安産・育児の八幡宮なのだ。

参道を越えて行くと白壁に大きな酒林を飾った『萬代』の小林酒造本店が見えてくる。
隣接する酒工房で純米酒と大吟醸を試飲させていただく。
今回の獲物は淡麗やや辛の "大吟醸 竹滴"、夏の冷酒にお奨めの酒だそうだ。
今日の福岡は最高気温25℃、冷酒が旨い季節がやってきた。

香椎線 西戸崎~宇美 25.4km 完乗

 

Hotel California / Eagles 1977



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