【ロンドン=角谷志保美】英ロック歌手デビッド・ボウイさんが10日、死去した。69歳だった。

 公式フェイスブックなどに10日付で「デビッド・ボウイは本日、18か月のがんとの勇敢な闘いを経て、家族に囲まれて静かに息を引き取った」との文章が掲載された。ボウイさんは誕生日の8日に、最新アルバム「★(ブラックスター)」を出したばかりだった。

 ボウイさんは長年にわたって先鋭的なサウンドやファッションで世界のロック界に多大な影響を及ぼした。

 1967年に初のソロアルバムを発表。派手な衣装と化粧で歌う「グラムロック」の旗手として頭角を現した。架空のスターの物語という設定で制作された72年のアルバム「ジギー・スターダスト」は高い評価を得た。70年代後半にはシンセサイザーを使った実験的な作品が続いた。80年代には親しみやすい作風に転じ、「レッツ・ダンス」は世界中でヒットした。