中国のメディアの報道に拠れば、有名歌手王菲は今年5月頃大理州の餌海に面した処に別荘を構えたそうです。微博等には、その王菲の別荘の写真も乗せられています。何でもその別荘の値段は、2000万元とも云われている超豪華な別荘との事ですが、王菲は大理がとても気に入っているので、大理州は餌海に面した場所に別荘を構えたそうです。
羊城晩報(電子版)等に拠れば、何でも11月末に、その別荘に、王菲と現在の彼女の恋人と云われる謝霆峰の二人が現れ5日間程、二人で過ごしたとの事で、これは二人の新婚旅行とも云われているようです。王菲が、去年離婚した際にも、中国では多くのメディアが王菲の離婚を大きく報じた事もあり、私としては改めて王菲の人気の程を知った次第です。今度の王菲の恋人は王菲よりも12歳も若い事もあり、改めて色々と注目を浴びている様ですが、若し、今度の年若い恋人と結婚すれば、王菲にとっては三度目の結婚となるとの事。今年の9月頃北京から大理州への航空路線が新しく開通したのですが、王菲は北京からの飛行機で大理州にやって来たそうです。北京の空港で王菲が目撃されたとの報道も流れていますが、二人は別行動で大理州に来たとも報じられています。
私は別に歌手王菲のフアンではないのですが、彼女が歌う中で一つだけ好きな歌があります。その歌の題名は「但願人長久」と云う歌ですが、その歌詞は北宋の詩人蘇軾(別名、苏子瞻、蘇東坡)の有名な詩「水調歌頭」から取り、その詩に節を付けた歌です。その「水調歌頭」と云う蘇軾の詩は「中秋節」の名月を歌った詩として中国人には、良く知られて居る様です。この「但願人長久」を初めて聞いた時に、この歌の歌詞は宋代の詩人が歌った詩である事は、一応知っていたのですが、実のところ、その意味する処は良く理解していませんでした。また、日本いる時、ある中国人がこの歌がとても好きだと語ったのを聞いた時も、深い意味については何もわかりませんでした。異国にいる人の気持ちに付いても良く理解は出来ては居なかったのです。
今は便利な事に、ネットで調べると蘇軾の有名な詩「水調歌頭」についての解説やどの様な状況の下で、蘇軾がこの有名な詩を歌ったかもわかります。私も、このネット上の中国語に拠る解説を色々見て漸く、何故この詩が多くの中国人に愛され続けているのかが分かった様な気がします。また、歌手王菲が多くの中国人に人気がある理由一つには、この「但願人長久」と云う歌がヒットした事にも大いに関係がある様な気がします。詩の一節に「人有悲歓離合、月有陰晴圓缼」と云う一節がありますが、この一節も日本語に拠る可笑しな、変な解説より、中国語の表記でも、その意味する処は充分に分かる様な気がします。この詩の序文には、「丙辰中秋,欢饮达旦,大醉,作此篇,兼怀子由。」と記されているそうですが、その意味する処は、丙辰つまり熙宁九年(紀元1076年)、この年の中秋節の夜に翌朝まで大酒を飲み、大いに酔い、弟の子由を懐かしみ、この歌を作ったとの事。何でも蘇軾は普段は余り大酒を飲まなかったそうです。また、弟の子由とは、7年の間の長きに亘り会う事が出来ず懐かしみこの歌を詠んだそうです。
この歌は色々な歌手も歌って居るようですが、私は王菲が歌う「但願人長久」が、一番好きです。王菲は二番目の夫の間に生まれた子供が障碍をもって生まれた事もあり、障碍者を救う基金を創った様ですが、実は、その基金を巡りいろいろな噂がネットでは流れました。