中国民族宗教網等に拠れば、中国雲南省麗江郷に住む白族には春節を迎える三日前に、家の庭や部屋の中を、青い松の葉で敷き詰めるという風習があるとの事です。特に食卓の上や、先祖を祭る場所の前は、特別に厚く松の葉を敷くそうで、この敷き詰られた松の葉は正月三日間はそのままにして置くとの事です。
青い松葉を家に敷くのは、健康である事を願うと共に、活力が満ちる事や吉祥が訪れる事を願う為との事です。
今私が滞在中の大理白族自治州の白族にも、似た様な風習がある様です。今日は所謂「大年」で、農業暦の大晦日ですが、ここ大理鎮でも春節を前に、街頭や農貿市場等では松や松の葉が売られています。
松を売る人やその松を買い求める人で結構賑わっています。松を売っている人に「この松をどうするか?」と聞いた所、地面や床に敷くと云う答えが返ってきました。ここ大理鎮では、松を家の中に敷く人より、家に松を飾る人が多い様な感じがしますが、、、。残念ながら、松が敷かれた家の中を見ていませんので詳しい状況はわかりません。
ここ大理鎮では、春節を前に、松の葉を敷き詰める事が出来る様に、松の葉だけを売ると云う様な日本では見る事の出来ない光景が見る事が出来ます。
大理鎮の街頭では、この様に松の葉だけも売っています。この松の葉を家の部屋等に敷詰めるそうです。
特に食卓や先祖を祭る棚の前には多く、この松の葉を多く敷くそうですが、値段はどの位かは聞き忘れましたが、、、、。
日本でも見られる様な松の枝も売っています。こちらは値段を聞いたら一束2元から3元位との事。上手に値切ると2元まで安くなる様で、高い人は最初一束4,5元と云います。
松を手に。春節を前に、ここ大理鎮ではこの様な光景が良く見受けられますが、松を売る人は近在の村から来る人の様で、普段はあまり見かけない人達です。
春節を前に、家の門の前にも敷かれた松。残念ながら家の中は見ることは出来ません。
家の中に敷かれた松。
大理古城の店の門に掛けられた松飾り。端午の節句の菖蒲やヨモギも中国の雲南省や貴州省等では引っ掛ける様にして飾るようですが、日本式松の飾り方を見慣れた身にはやや違和感かあります。
春節に松の葉を、家の中や食卓に敷くと云う風習は雲南省楚雄イ族自治州市に住むイ族等にもある風習の様です。楚雄市は、イ族自治州ですから当然イ族が多く住む地域ですが、去年の春節は丁度この雲南省楚雄市で過ごしたのですが、楚雄市では矢張り街中の食堂等でも食卓や床にも松の葉が敷き詰められていました。また家の軒先には松が飾られている光景も見ました。