大理白族自治州に住む白族には冬至にモチを食べると云う風習がある事はつい最近まで全く知りませんでした。このブログでも触れましたが、冬至を前に急に農貿市場始め、スーパー等に普段は見かけないモチが並んだので不思議に思っていたのですが、地元の人に大理市に住む白族には冬至にモチを食べると云う風習があると聞いて納得がいった次第です。
ネットで検索をかけたら、国立民族博物館のHPに「蜂蜜売りが来るころ」と言う題で横山準教授と云う方が、1980年代半ばの大理白族自治州の白族のモチ搗きの様子や冬至にモチを食べる白族の風習に付いてエッセイを書いておられるのを見つけました。
1980年代半ばの白族のモチ搗きの写真も掲載されていますが、その写真を見ると横杵と丸臼と云う組み合わせで、モチを搗いているようです。但し、この写真では臼は木製ではなく、石臼の様に見えます。残念ながら、この文章ではモチを搗く道具に付いては詳しい記述はありません。
「蜂蜜売りが来るころ」 興味ある方は覗いて見てください。 http://www.minpaku.ac.jp/museum/showcase/media/tabiiroiro/chikyujin226
貴州省の一部の苗族でも木製の横杵と石臼と云う組み合わせでモチを搗く様ですが、貴州に住む多くの苗族は、舟形の木製の臼と木製の横杵という組み合わせ、又は、木製の縦杵と木製の丸臼と云う組み合わせでモチも搗く所が多い様です。このブログでも触れたのですが、日本の様に木製の丸臼と木製の横杵と云う組み合わせで、モチを搗くと云う光景は中国ではあまり無いようです。
貴州の苗族はモチには黄な粉やアンコ、ゴマダレを付けて食べますが、白族は蜂蜜や紅糖(日本で云う黒砂糖)を付けて食べるとの事です。
白族が冬至に食べる丸モチ。冬至を過ぎたらスーパーや農貿市場ではモチも見かけなくなりました。以前私が住んでいた貴州省貴陽市や凱里市等では一年中モチが売られていました。
ここ雲南省大理白族自治州でも、街頭でこの様にして蜂蜜を売る光景は良く見かけます。確かに時々「蜂蜜。蜂蜜」と云いながら籠に蜂蜜を入れ蜂蜜を売り歩いている人も現在も見かけます。また、この様な蜂蜜売りの光景は貴州省でも良く見られます。
蜂蜜は測り売りで、一斤35元から40元程度の様です。1980代半ばはどの位で売られていたのでしょうか?気になる所です。
私も1989年昆明市の雲南民族学院に籍を置いて居た時に雲南省建水県で一度だけ蜂蜜を買った事があります。旅行で建水県に行った時、たまたま、市があり、そこで蜂蜜を売っていたので買いました。どの位の量か忘れましたが7.8元を払った様な記憶があります。最近は、貴州もそうですが、雲南省等でもこのようにして街頭で売る蜂蜜は混ぜ物の蜂蜜が多いので買った事はありませんが。時々混ぜ物の無い天然の蜂蜜もあるようですが、見分け方は大変難しい様です。
また、ここ大理白族自治州でモチが無いか探していますが、最近は殆ど見かけません。未だ大理白族自治州下関等ではモチを売っているスーパーや農貿市場もありますが、ここ大理鎮では残念な事にモチは一切なくなりました。