中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

紐育時報中文版の不思議な記事

2013年11月29日 | 中国事情

中国語版のニューヨークタイムズ電子版(中国語では紐育時報中文版)にある奇妙な記事が掲載されています。(2013年11月27日)

その奇妙な内容の記事11月27日付のニューヨークタイムズ中国語版(電子版)に拠れば、先週、中国西南部重慶市で、両親がホンダ製の日本車を購入しようとしているのを知った14歳の女生徒(名前は婷婷 )が、それに抗議して三日間家出をしたというものです。その記事に拠れば、重慶校外開県で取材を受けた際に、その婷婷と云う女生徒は、「親が日本製の車を買うことは受け入れる事が出来ない、親は中国製の車を買うべきだ」「親がこのような行為をするのには誇りがない」等と述べたそうです。その後、親が日本製の車を買うのを撤回したので、子供は自宅に戻ったそうです。

ところが、この紐育時報の記事とほぼ同じ内容の記事が、実は2010年11月24日付の中国新聞網(電子版)、2010年12月2日の南方週末(電子版)等に掲載されているのです。南方週末に拠れば、重慶市開県の某中学の婷婷と云う名前の女生徒が親が日本車を買う事に反対して、親と激しい口論となりやはり三日間家出したというものです。その女生徒は取材に対して、「なぜ私たちのお金を敵に渡さなければならないのか?」「同級生にこの事を知られたら私は、同級生から軽蔑される」等と主張し、両親と激しい口論となったそうです。また「親は、金儲けばかりに夢中で、政治や国家大事に関心がない」等と親を詰り、家出をしたとの事。家出中は同級生の家に身を寄せて居たそうですが、その後親が日本車を購入するのを諦めたので喜び勇んで家に戻ったそうです。

2010年11月24日付の中国新聞網の内容もほぼ同じですが、来源は「開州日報」と記しています。この「開州日報」とは、重慶市開州県の地方紙のようです。

11月27日付の紐育時報中文版の記事を読んだ限りでは、この家出した女生徒に紐育時報中文版の記者が取材したのかも不明ですが、何故紐育時報中文版が、11月27日付けで、3年前に掲載された記事と同じような内容の記事を、この時点で掲載したのかは、意味不明です。

そもそも、このような出来事が先週重慶市で起きたとすれば、当然、中国の新聞を始め他のメディアも、このニュースを取り上げていると思われますが、百度やgoogle等で検索をかけてもこのニュースを探し出す事は出来ません。何せ今は時期が時期ですから、当然このようなニュースは、中国では大きく取り上げられると思いますが、現時点では、紐育時報中文版だけに、重慶市の女生徒が親が日本車を買うのに抗議して三日間家出したという記事が載っています。

家出したと云う記事が、一番最初に掲載されたのが、2010年の11月ですから、これを2013年11月に起きた出来事と勘違いしたとも考えられなくもないのですが、何故紐育時報中文版にこの記事が掲載されたか分かりませんが、なんとも不思議で奇妙な記事です。

 

 

 



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