苗族やトン族は犬をよく食べるとのことです。去年は凱里市に住んでいましたが、凱里市は、黔東南苗族トン族自治州の中心都市で少数民族が全人口の80%を占めるということもあり、凱里市内には犬肉専門店が大変多い様です。貴陽市でも犬肉専門店を見かけますが凱里と比べるとさほど多いとは感じません。
特に、苗族やトン族は犬をよく食べるとのことですが、特に苗族は祭りの際にも犬をよく食べるようです。黔東南苗族トン族自治州に黄平県という苗族が多く住む所がありますが、そこで旧暦4月8日に行われる4月8日という祭りの日や旧暦11月に行われる芦笙祭りには、犬を食べさせる屋台や店が立ち並びます。このような祭りの日に犬の肉を食べるのは、このあたり住む苗族の習慣だそうです。一斤(500グラム)35元ですからかなり高いですが、どの店も犬を食べるお客でいっぱいでした。(注:豚肉は部位によりますが、一斤8元から12元程)
なんでも稲わらで犬を焼くと、その香りが犬の肉に移り香ばしいとのこと。それでこのあたりでは必ず稲わらで犬を焼くのだそうです。11月に、黔東南苗族トン族自治州黎平県のトン族の住む村で祭りがあったので見学に出かけましたが、やはり犬肉が祭りのご馳走として出され、食べられていま した。
12月22日は、冬至でしたが、何でも貴州人は冬至に犬を食べるのが一つの風習なのだそうです。特に凱里などの犬肉専門店は、冬至の日は予約しないと店には入れない程の混みようだそうです。また値段もこの日は、倍位に上がる店もあるとの事です。
確かに冬至前後には、ここ貴陽市内の農貿市場と呼ばれる市場やスーパーにも、犬の肉が並びますが1斤25元位ですが、他の肉と比べると結構な値段です。
地元貴州の新聞によれば、動物愛護団体が貴陽市内の公園で冬至に犬を食べない様にと呼びかけを行ったそうです。また、ある新聞が、冬至の日に犬を食べるかどうかを読者に聞いてます。それによれば犬の肉を食べない理由としては、犬の肉は、牛肉や豚肉と違ってキチンと検疫などが行われていない事や野良犬などが売られていて衛生上問題だなどの点が挙げられていました。また、最近では貴陽などでもペットとして犬を飼っている人も多く、その様な人の中には可哀想で犬は食べないという人も増えているようですが、冬至に犬と云う習慣は今も根付いている様です。
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