岐阜新聞
中日新聞
☆テキスト版
伊自良湖で外来魚280匹駆除
捕獲した魚を種類別に分ける住民と学生ら=2日午後2時15分、山県市長滝
地域の水系の生態系に大きな影響を与えるとされる外来魚の駆除作業が2日、山県市長滝の伊自良湖で行われ、コクチバスなどのブラックバス280匹余を捕獲した。
伊自良湖で、ブラックバスの1種のコクチバスの生息が確認されたことから、魚類学者らが日本魚類学界伊自良川水系生態研究会をつくり、捕獲や潜水などで実態を調査。湖でコクチバスの成魚と稚魚とともに産卵床を確認した。
コクチバスは湖という止水だけではなく流れの強い河川でも生息でき、小型の魚を捕食することから、同湖から流れる伊自良川を介して長良川に広がり、在来魚を捕食するなど長良川水系の生態系に影響を与えることが予測された。このため、水量調節用の余水吐(よすいばき)改修工事による湖の水抜きに合わせ、同研究会と同市の呼び掛けで駆除が行われた。
作業には、地元住民を含む約70人が参加し、地引き網などで魚を捕獲。外来魚のコクチバスは23匹、オオクチバスは258匹、ブルーギルも多数捕まえた。大きなコクチバスは体長が28センチあり、2004(平成16)年春に生まれたものとみられる。オイカワ、シマドジョウなどの在来種は保護した。
同研究会代表の森誠一岐阜経済大学教授は「地域の協力も頂き、外来種はほぼ捕獲できた。今月中に湖を干し、完全駆除宣言を出したい」と話した。淀太我三重大学助手は「湖に放流されているフナやコイの稚魚がいない。外来種に食べられて子孫が残せなかったのでは。今回の捕獲で、コクチバスとオオクチバスの生態をさらに解明して、有効な駆除方法を考えたい」とコメントした。
☆テキスト版中日新聞
外来魚を徹底駆除
岐阜・山県市 伊自良湖で捕獲
外来魚の駆除のため、湖底から魚をすくい取る関係者=2日、岐阜県山県市の伊自良湖で
長良川の支流、伊自良川の上流にある伊自良湖(岐阜県山県市)で2日、繁殖が問題化していた外来魚の一斉駆除が行われた。昨年秋に魚食性が高いコクチバスが伊自良川で見つかり、長良川水系全体でアユなどの在来種へ悪影響を与えることが懸念されていた。研究者らは「完全に外来種の駆除を終え、ひとまず長良川などへの流出の心配はなくなった」としている。
駆除は山県市が研究者らの協力を得て実施。10月下旬から14年ぶりに湖水を抜き始め、この日は湖底の旧河道に集まった魚を約100人の参加者が網で引き上げた。研究者の指導で在来種と外来種に選別、在来種は伊自良川上流に放流された。
引き上げられた外来種はオオクチバス約250匹、コクチバス23匹、ブルーギル約4万匹、オオクチバスの稚魚約350匹で、コクチバスの稚魚は確認されなかった。全体の8割を在来種のコイやヘラブナ、ワカサギなどが占めた。
三重大大学院生物資源学研究科助手の淀太我さんは「数は想定内。しかし在来種の稚魚や4年前に放流したモロコが確認できず、外来種によって侵食された可能性が高い」と分析する。
コクチバスは北米原産のブラックバスの一種。昨年6月施行の外来生物法で特定外来生物に指定され、放流が禁止されている。長良川漁協外来魚担当の魚類研究家、新村安雄さんは「長良川は水質が良く、上流でも繁殖できるコクチバスが湖から流出した場合、生息が可能。来年3月の水入れ後、再び生息が確認されれば犯罪行為を明らかにしやすい。今後も地元住民の協力で、警戒を強めたい」とした。
中日新聞
☆テキスト版
伊自良湖で外来魚280匹駆除
捕獲した魚を種類別に分ける住民と学生ら=2日午後2時15分、山県市長滝
地域の水系の生態系に大きな影響を与えるとされる外来魚の駆除作業が2日、山県市長滝の伊自良湖で行われ、コクチバスなどのブラックバス280匹余を捕獲した。
伊自良湖で、ブラックバスの1種のコクチバスの生息が確認されたことから、魚類学者らが日本魚類学界伊自良川水系生態研究会をつくり、捕獲や潜水などで実態を調査。湖でコクチバスの成魚と稚魚とともに産卵床を確認した。
コクチバスは湖という止水だけではなく流れの強い河川でも生息でき、小型の魚を捕食することから、同湖から流れる伊自良川を介して長良川に広がり、在来魚を捕食するなど長良川水系の生態系に影響を与えることが予測された。このため、水量調節用の余水吐(よすいばき)改修工事による湖の水抜きに合わせ、同研究会と同市の呼び掛けで駆除が行われた。
作業には、地元住民を含む約70人が参加し、地引き網などで魚を捕獲。外来魚のコクチバスは23匹、オオクチバスは258匹、ブルーギルも多数捕まえた。大きなコクチバスは体長が28センチあり、2004(平成16)年春に生まれたものとみられる。オイカワ、シマドジョウなどの在来種は保護した。
同研究会代表の森誠一岐阜経済大学教授は「地域の協力も頂き、外来種はほぼ捕獲できた。今月中に湖を干し、完全駆除宣言を出したい」と話した。淀太我三重大学助手は「湖に放流されているフナやコイの稚魚がいない。外来種に食べられて子孫が残せなかったのでは。今回の捕獲で、コクチバスとオオクチバスの生態をさらに解明して、有効な駆除方法を考えたい」とコメントした。
☆テキスト版中日新聞
外来魚を徹底駆除
岐阜・山県市 伊自良湖で捕獲
外来魚の駆除のため、湖底から魚をすくい取る関係者=2日、岐阜県山県市の伊自良湖で
長良川の支流、伊自良川の上流にある伊自良湖(岐阜県山県市)で2日、繁殖が問題化していた外来魚の一斉駆除が行われた。昨年秋に魚食性が高いコクチバスが伊自良川で見つかり、長良川水系全体でアユなどの在来種へ悪影響を与えることが懸念されていた。研究者らは「完全に外来種の駆除を終え、ひとまず長良川などへの流出の心配はなくなった」としている。
駆除は山県市が研究者らの協力を得て実施。10月下旬から14年ぶりに湖水を抜き始め、この日は湖底の旧河道に集まった魚を約100人の参加者が網で引き上げた。研究者の指導で在来種と外来種に選別、在来種は伊自良川上流に放流された。
引き上げられた外来種はオオクチバス約250匹、コクチバス23匹、ブルーギル約4万匹、オオクチバスの稚魚約350匹で、コクチバスの稚魚は確認されなかった。全体の8割を在来種のコイやヘラブナ、ワカサギなどが占めた。
三重大大学院生物資源学研究科助手の淀太我さんは「数は想定内。しかし在来種の稚魚や4年前に放流したモロコが確認できず、外来種によって侵食された可能性が高い」と分析する。
コクチバスは北米原産のブラックバスの一種。昨年6月施行の外来生物法で特定外来生物に指定され、放流が禁止されている。長良川漁協外来魚担当の魚類研究家、新村安雄さんは「長良川は水質が良く、上流でも繁殖できるコクチバスが湖から流出した場合、生息が可能。来年3月の水入れ後、再び生息が確認されれば犯罪行為を明らかにしやすい。今後も地元住民の協力で、警戒を強めたい」とした。
現場でしか知り得ない情報。それが重要だと思うのです。
一次情報というのかな、そういった情報がボクのブログではときたまこぼれるので、色々な方が訪れるのでしょう。
ボクの個人的なスタンスとしては、情報は自分で出来る限り確認する。二次的な情報については、その情報を発信した人間について、可能な限り直接会って確認する。といったところでしょうか。
直接会っていない人間のことは、判断が難しいですね。現場に行ったこともないのに、記述する名文家というのは確かにいるから。
ところで、最近の論文のねつ造は、なんなのかね。
私も泥にまみれていますがなにか。
伊自良湖の泥にまみれた人限定ならば、致し方ありません。
私と仲間が生物調査(ガサガサレヴェルですが)した地元のため池は、土木事務所の理解もあり、浚渫の際、岸辺の一部を保全し、水深に変化を与えるよう工事されました。水抜きの際絶滅が心配されたマツモなどの水生植物を同一水系のため池へ避難することも出来、その後の調査でも生物たちの回復ぶりには、目を見張るものがありました。
科学者は、持論に穴が無いか、自ら常に検証を強いるものであり、重箱の隅々まで突付くものではないでしょうか。
自分のできることをやればいいと思いますよ。
みんな同じことができるわけではありませんからね。だから、自分と違う人に会ったり、お話したりすることが自分の世界を広げるのです。
外来魚駆除の世論も、そうやって形成されてきたものです。駆除に賛意を表している人たちが、全て現場で泥にまみれているわけではありませんからね。
伊自良湖の池干しについて、ナンダカンダと議論されていますね。建設的な議論については関係者も大歓迎だと思います。
間違った報道や解釈はいけませんけど、ただアゲアシや重箱のすみをつつくような議論しないようにお願いします。
PCの前でキーしか触れない方より、現場で泥にまみれた方々を私は尊敬します。
農業用灌漑池 が本来の目的なのでそれに対しては必要ありませんが、魚の産卵には必要ですね。
見当たらなかったのは、単に捕獲されなかっただけで、捕獲されないといないはイコールではないですよね?
多分、捕獲網が荒いんでしょう?
今年の梅雨期には水位を下げていましたが、降雨の後見に行くと、コイが本川流入部に集まって、ゴミの中でバシャバシャしていました。卵は確認していませんが産卵していたと思います。
その時の個体数をみて、秋には大変だとは思っていましたが。やはりかなりの量でした。
フナやコイについて、同様の調査が行われた記録は存じておりません。どなたかご存知であればよいのですが。伊自良湖のような農業用ダムでのフナ、コイの繁殖はそれほど珍しいことではありませんから、不可能ではないと思います。ただ、ご指摘にように、今年は早い時期から水位を下げていましたので、在来魚の再生産にそれがどのような影響を与えていたのか、研究者の方々の詳しい研究成果が発表になればよいですね。
紙面の字数の関係で割愛したのならよいのですが、この2魚種、産卵場所が伊自良湖にあったのでしょうか。釣師なら誰でも知っている「ノッコミ」が出来るような、水草・沈水植物・木の根っこ等が非常に少ない。特に今シーズンは、外来種の伊自良川への流出を防ぐ目的で湖の水位を下げていたので、余計にその傾向が強かったのでは。
釈迦に説法もいいところで、お恥ずかしい限りですが。
http://www.ijirako.com/
見事に干し上げましたねぇ・・・・・・
お見事(w
今回の事業の経緯は、魚類学会自然保護委員会が「正史」を記載するはずです。ボクは、たいがいの場合と同様に「外伝」なんだなぁ、これが。
しばしお待ち下さることを!
「三重県亀山市高塚池水抜き後の様子」
http://x794maesure.hp.infoseek.co.jp/walk_taka00.html
あとあと大切になってくるのは、こういう記録ですから。できれば、その都度、誰もが見ることのできるメディアで公開されれば、なおよいのですが。
新聞的には、絵になるほうがいいわけですから、今回のような報道になるのは仕方ないですね。
採補が終わってから底樋をを開けたので、現在は溜まりはありません。河床の泥からの浸透水が流れるだけになっています。
仮設の土嚢による堰堤が旧河道に作ってあるのですが、その上流は人間は入れないが、木の棒は立っているくらいの堅さの泥で、魚は棲めない環境です。
伊自良川は河床が砂礫で台風時期でもない限り伏流区間がダム湖の下流に4km位あるという環境です。部分的に水が残った部分があってもダムの放水で一時流れがつながっても、流量が減少してしばらくすれば、下流は干上がってしまうと思います。
伊自良湖のブラックバス、ブルーギルについてへ遺伝的組成を含めてすでに分析が行われています。近く学会誌等に発表される事でしょう。
本当に少しでもバスギルが残ってしまうと元の木阿弥です。
「また密放流が」という主張もできません。
一匹たりとも残してはいけません。利用したい連中に口実を与えます。
「水抜きなんて意味が無い」みたいな醜い主張も、相対しての「お前等がまた密放流したんだろ」との反論も、あまり生産的ではありませんから。
ちなみに捕獲したスモールのDNA調べて、野尻スモールと比べる必要はあると思いますよ。
流通ルートを確定するための。
穴あき病の大流行で、魚病対策にとても神経質になっていた時期には石灰だけなく、抗生物質などの薬の多用もあったようです。今の大阪府下では、ほったらかしにして低コスト、低投薬の育て方が主流だそうです。
城北わんどでの魚の採捕には、養魚池での取り上げノウハウのある専門業者にお願いしていたそうです。専門業者でも取り残しは防げないことですから、完全駆除宣言をするには、やはり干し上げが必要ですね。
早明浦ダムの大渇水のときには、台風により一夜にして泥濁りで満杯になりました。ウグイなどが大量死したそうです。ところが、その年の秋にはバスプロのトーナメントが行なわれました。釣果も復活しています。ひょっとしたら、バスも泥濁りに強いのかもしれませんね。
でも、溜池じゃないから難しいですよね・・・・
口さがない連中は「どうせ水抜いたって無駄。生態系破壊じゃないか。一度入ったバスギル撲滅は不可能。」と言い出しますから。
泥の流出防止ということで、パック(硫酸バンド)とか石灰を蒔くというオプションもあります。
たまりもほとんど無いような状態で干し上げできれば、完全駆除宣言を出せるかも知れませんね。