ユースホステルでのレッスンにて。
年長~小学1年生の子たちをメインに、
「おつり」をテーマにした算数遊びをしました。
それぞれの子の数の理解に応じて、
商品の値段を決めて、お店屋さんをしてもらいます。
「すべて10円のお店」では、お客が、
50円玉を出して100円玉を出して買い物をし、
お店屋さんは、おつりを渡します。
子どもたちはどの子も大乗り気で参加していたのですが
意外なことがありました。
3ケタの計算をしたり、ややこしい文章題を解いたりできる子であっても、
お店屋さんになっておつりを渡す際に、ごくごく初歩的な間違いをしていたのです。
「20円の商品を売る時、50円を払ってもらった時のおつりは?」という場面で、
おつりで20円を渡そうとしていたのです。
何度か遊ぶうちに、ちゃんと理解しておつりの計算ができるようになったのですが、
その姿からは、子どもの生活から(消費税などがかからない形の)買い物をしておつりをもらうという経験が
ほとんどなくなっているんだろうな、と感じました。
10円の買い物をするのに、100円払うと、たくさんおつりが返ってきそうだという
経験からくる勘のようなものが、
参加したどの子にもないように見えました。
確かに、昭和の時代の子なら、駅で切符を購入する度に、
80円の切符を買うのに100円投入すると
10円玉が何枚出てくるのかとか、
160円の切符を買うのに
1000円札を投入すると、
どれほどたくさんのお金が戻ってくるのかといったことを
目で見たり、数えてみたりしていたんです。
駄菓子屋などで少額のおこづかいを使うのも楽しみで、
何度も買い物してみながら、おつりというものを体感していました。
そうした体験の減少をプリント学習等だけで補うのでは、
もとになるイメージがないので
応用がききにくいのです。
ごっこ遊びや、お金を扱うボードゲームなどで、
楽しみながら、数をやりとりをたっぷり体験させてあげたいと思っています。
2段ベットにお手紙を行き来させる通路を作っていました。