虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

ユースホステルでのレッスンについて

2017-06-29 07:01:08 | 生徒募集 イベント参加募集

 

会場まで飛行機や新幹線でいらっしゃる方がいるので、個々にご連絡する前に、

簡単に場所や時間についてお知らせします。

 

集合場所→新大阪ココプラザ7階 和室702です。

ココプラザへの 集合時間  午後1時15分

 

宿泊場所→新大阪ユースホステル (ココプラザの隣です)

参加費は、大人1名+子供1名⇒計2名 2万6千円(宿泊料、食事代やレッスン料など、すべてを含みます。人数によって値段が少し変わります)

教室や教室への参加は、初回の方も入会費、教材費などはいっさい必要ありません。

 

解散時間 翌日 午前10時


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手作りの古墳の壁画です。

 

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ブロック講座をした後で、息子から、

 

息子 「お母さんのしているブロック講座は、どの子もゼロから作ってるところがいいよな。

それから1時間で完成しているってところも。

一番いいところは、その作業が、自分ってこういうやつなんだ、こういう子なんだって具合に、

アイデンティティーを確認する体験にもなってるってことだろうけど。」

 と言われてうれしかったことがあります。


その後、こんな会話を交わしました。

母 「そう、アイデンティティー……。これまでそういう風に考えたことなかったけど、確かにそうね。

自分のアイデンティティーと出会える時間、そうした時間が作りたいし、実際、そうなっているわ、たいていね。」

 

息子 「子どもの個性を育てるとか、才能を育てるとか、魅力的に聞こえる趣旨の習い事や教育プロジェクトは

あちこちでやっているんだろうけど、結局は大人がウンチクなり技能なりを先に教えておいて、

一時的にてきているように見えているものを

褒めるっていう茶番が多いじゃん。

そういうのは、子どもの側からすると、

持ち上げられるだけ、どこかで冷めた感情を抱えがちだと思うよ。大人にいいように騙されているような。

 

そういうんじゃなくて、どの子にもその子の持っているものってのがあるからさ。

人に見せて、ここんところが自信で、これが自分ってところが

どの段階でもあるはずでさ。

自分が何級でどのレベルで、他の子と競っているレール上の

どの位置にいるのかを確認していくような活動だと、自分のアイデンティティーを垣間見るような

瞬間はないと思うよ。

何を持っていいとするかそのものを自分で創造していくような……他の子の作品を見て、こんなこと考えてるのかすごいな~

と思いつきそのものに感動するとか、色の組み合わせとか、作品のとがったところとかユーモアとか、

そうした一部分だけで価値をお互いに感じあえる場ってのは、

ありそうでなかなかないからさ。

そういう意味で、お母さんのやってる講座は面白いよ」

 

母 「そう?そう言ってもらえると、うれしいわ。毎回、わたし自身が感動しているから。

作品にってこともあるけど、その子にってことかな?

ひとりひとりの個性は面白いからね。子どもに自由に題材を選ばせたら、大人はエンターテイメント性の高いもの

ばかり選ぶように思うかもしれないけど、実際は寺好きの子やら博物館好きの子、地味な題材に凝りまくる子から、

どこまでも豪華さを追い求めていく子までいて、何を選ぶか自体が個性で、『その子』を表現しているのよね。

ただただ思うままにそれをアウトプットしていく時間って、☆(息子)が言うように、

それぞれの子が自分のアイデンティティーと向き合っている

時間なのかもしれないわ。」

 

息子 「個性を大事にする教育って、できる限り、多様性を認めていくってことなんだろうけど、

突き詰めると、子どもを伸ばすという大義名分の上で、それぞれの子の持っているものを消したり奪ったりしない

ってことだと思うよ。

それぞれの子のそれまでの歩みとか、その時の立ち位置が、

スタート地点で子どもをふるいにかけてしまうと、どんなにきれいな言葉で飾ったって、

個性を消したり奪ったりすることにつながるよね。

たまには、習い始めて何年目とか、練習を毎日しているか、なんて違いを一掃して、

全てをリセットして、ゼロから自分を表現する時間があるのはいいと思うよ。

それも、次に引き継いで……なんてなくて、その場で完結しているような時間がさ。

どの子も自分に対して、根拠のない自信満々さを持っているだろうし、

それで周囲をびっくりさせたり、喜ばすことができる体験いるよね。

お母さんのやってる講座はそういう時間として、ちょっとうまくいってるのが不思議なくらい成功しているよ。

あまり巧緻性を要求されないブロックってのがいいのかもな。」

 

母 「そうね。普段、やる気のない構えで周囲に防御をはっている子が、

あふれるような自信満々さで何か作ってる時ほど、うれしい気持ちになる時はないわ。

特に、ブロックで爆弾作りをしている時とか、そういうことあるのよ。

お母さんが子どもの頃は、子ども同士で団地の庭に落とし穴を掘るようないたずらを仕掛ける子は

たくさんいてね、そういうのも才能のひとつ、個性の一つだったわけ。

それでつまらない日常が、ワクワクドキドキするようなものに変化するし、

そういう仕掛け人の子は、多少やんちゃでも子どもの世界では重宝がられていたし、その子も自分の価値を

そこで確認していたのよ。

大人の世界がそうした子どもの世界から奪ってしまった価値とか、価値などないものとして

扱っている価値ってたくさんあるわよ。

大人にしたら問題とか悪のように見えるけれど、それが本当の危険を防止したり、本当の悪

から守ってくれているようなものとか。

子どもの多様性をあるがままに表現させていると、世間的に良いと認められているもの

だけじゃないものの中に、その子独自のすばらしいものが潜在していることはよくあるのよ。

もちろん、悪いことを奨励していくわけじゃないけど……その子の本質が悪いわけでもなくて、

さまざまな物事は善悪、表裏一体で、見る角度によって悪や劣るものとして封じ込めていた何かが、

別の角度から見ると、その子が実現するかもしれない

魅力的な何かを予感させてくれるってことが、物作りの場ではよくあるのよ。」


今年のユースが、子どもたちにとって心に残る体験となってくれることを願います。

 

 



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