かなり前の記事です。
現在、当時のピタゴラスイッチ研究部は(子どもたちの興味が別に移ったので
自然消滅したままになっています。
でも、このところ、教室内でピタゴラスイッチ遊びが再燃の模様です。
近々、新しいピタゴラスイッチ研究部が生まれるかもしれません。
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もう3年も前のことになりますが、虹色教室では『ピタゴラスイッチ研究部』という
クラブを作って、自分で考えたアイデアを競いあうことをしていました。
競いあうといってもそれぞれの子の自分のアイデアですから、
その子の個性が強く出て、電気やモーターを使った仕掛けに熱中する子、
音の出る仕掛けばかり作る子、ゴールに凝る子と興味の方向が異なります。
優劣決めがたい互いに切磋琢磨する面白い研究報告になりました。
私は基本的に、材料の調達と、『フロー状態』が起きやすいような環境を
作ること以外はあまり手を出さないようにしていました。
「そんなものを使うの?」という子どもならではの変なアイデアが、
すごい動きを生み出すこともよくありましたから。
また、そうした遊びの興奮のあるうちに、レッスンの後半は算数や数学の学習に
集中させるようにしていました。
「たくさん学んで、もっと高度なことができるようになりたい」という気持を
引き出したかったからです。
フローとは、人が時間も忘れて無我夢中になって何かに没頭しているときの
精神状態をいいます。
心理学者のミハイ・チクセントミハイによって提唱されました。
やってることにのめりこみすぎて、行為と意識が溶けあうような感覚です。
子どもにフロー状態を体験させるには、管理しすぎず、成果を求めず、
それぞれの子が自然な状態で自分に自信が持てるよう支えることが大事です。
また、友だちと協力しあって同じ目標に向かって努力するときも、
それぞれひとりひとりの子が、自分自身の好奇心や探究心に突き動かされて
取り組めるよう支援します。
この当時、5歳だったピタゴラスイッチの研究部員さんたちは、今小1生。
最も難しいレベルの小学2、3年生の文章題や4年生~の数学検定の問題を
難なく解きます。
この子たちは、勉強中もフローの状態を作り出すことができるように
成長してきています。
この研究部は、アイデアマンの主力メンバーが受験に突入したことと、
幼い子たちが『化学実験』ばかりやりたがる時期が続いたので、
半休部状態のまま今に至っています。
それが最近になって子どもたちの間に、「面白い崩れ方をするドミノが作りたい」
という気持ちが生まれてきたので、ピタゴラスイッチ研究部、復活しそうな気配です。
ピタゴラスイッチ作品のアイデアは、
これ以外にも面白いものがたくさんできたのですが、きりがないのでこれくらいで……。
これは昨日の小1生たちがドミノで遊んでいる様子です。
最初に円の上にドミノを並べてみて面白かったので、
もうひとつ作って、8の字を一筆で書くように倒れるようにしたいと思いました。
が、台にしている円形の板は周りが丸まっていて、
思うように交差しておくことができません。
そこで、8の交差する部分にあたるドミノを吊り下げる作戦に出ました。
よいアイデアではあったんだけど、これは失敗。
すると、ひとりの子が、この吊り下げたドミノを使ったゲームを思いつきました。
下にドミノを重ねておき、ひもをつけたドミノを上から落として
いくつドミノが崩れるか競うゲームです。
改良を加えて棒を1本足すと、カーブを描いてドミノが降りて来て
積んだドミノをはじくゲームが完成しました。
子どもたちが次々にアイデアを出しながら、
自分たちで工夫しながら遊ぶようにするには、子どもたちのひとりひとりが
『フロー状態』に入っていけるように環境や大人と子どもの関係を整えることが大切です。
おまけ
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「あんなの作りたい!」と、
積木やプラレールの線路を適当に合体させてビー玉を転がしています。
それこそ「ご飯よ!」と何度呼びかけても無視です。
なかなか上手く出来ずに「なんで!?」と怒りながらもひたすらレールを作るので、もう、そっと見守っています。
こちらの記事参考にさせて頂きます!
音が出るとか、スイッチが出るとかすごく楽しそうです。
実は母の私の方が気になっていたりして・・・
そしてフロー状態を上手く作れるような環境にもっていこうと思います。
じっくり観察、たっぷりと考えて、試行錯誤できる時間を与えられるようにしていきたいです。