季刊ステレオサウンド別冊「世界のトィーター55種の試聴とその選び方使い方」(S54年1月5日発行)と云う本を発売と同時に購入しました。約32年前の事です。
この本には「ピラミッド T1」(ペア¥399000)と云うツィーターが紹介されています。当時JBLの#2405がペア¥74000、パイオニアの PT-R7(ペア¥83600)が紹介されています。価格を比較しますと桁が違っている様に思います。
この「PYRAMID T1」ツィーターを6年ほど前に入手して、今まで色々と組み合わせて見ましたが、JBLよりもALTECに合う様で、専務宅のUREI#813Bに組み合わせて使っていました。現在は612Aシステムに使っていますが、これをJBL3大ホーンシステムで使えないか?の実験を始めました。
実は昨夜、自宅のシステムに持ち込んでトライしたのですが、チョッと違和感を覚えたので取り外してオリンパスシステムで実験する事にしました。
PYRAMID T1 の諸特性は
1)周波数特性:3000~100000Hz、
2)クロスオーバー:3000Hz以上、
3)音圧レベル:93db、
4)インピ:12Ω、
5)最大入力:200W、
6)重量:3.85Kg/個
となっています。
ローカットフィルターとアッテネーターを内蔵していますので、簡単に既存のシステムに追加できる点が有ります。マグネットが非常に強力で2個揃えて置くとくっついてしまいます。
「世界のトィーター55種の試聴とその選び方使い方」では、瀬川氏、黒田氏、井上氏が評論をされています。その内容には「特徴的な音がしない」等のコメントが有ります。
昨夜の自宅での反省は、①「中音より高域に使うべき」、②「ケーブルを選ぶ」(音数を揃える)と云う事。
このツィーターはヒアリングの結果、#375より音数が多いのです。「特徴的な音がしない」と云われていますが、分解能が高いので中音に使うと「音数」でミスマッチを起こします。#375が500Hz~10000Hzに対し、T1は3000Hz~100000Hzですので、中音の途中の帯域から音が増える様に感じてしまいます。昨夜はこれで失敗しました。
今回オリンパスでは高域に使っています。こちらだと7000Hz以上になりますので違和感は出なくなるだろうと思っています。後は相性と云うか「位相」が合えば使えるようになると思います。音数と位相をケーブルでコントロールしようと実験しています。