----(前編より)----
はだか麦の話に戻ろう。
需要の減った「はだか麦」だが、新しい供給先を探すか、
新しい商品を開発・販売するのが普通だ。
しかし、無能な「職員」たちは、
いつものように組合員に損を押し付ける方法を選んだ。
(組合員に意図して損をさせるのは組合法違反なのに)
彼らは麦の選別を厳しくすることにした。
そうすれば供給量が減って在庫もなくなる、と安易に考えた。
麦は、コンバインで収穫の際に選別されている。
コンバインで選別・収穫された麦でほぼ問題なく商品(精品)になっていた。
センターの再選別でも90%から95%が精品とされ販売品となっていた。
ところが「職員」たちはその最終選別を厳しくすると決めて実行した。
その結果、特別に大きい麦だけが精品となり、
これまで普通に選別された麦は規格外になり
事実上の廃棄処分になった。
私の場合65から70%が規格外(価値のない麦)として処分され
収入も約70%減少した。
収入が70%減ると農機のローンさえ払えず、生活にも支障が出た。
(2024年春の収穫分。元々が低収入だったのに収入が70%減ると
どうなるかは想像のとおり)
コロナ禍の時、私は困ってJAバンクに融資の相談にいったことがある。
農協の金融はこういうときのためにあると、私は考えていたので
資料を持って支所のJAバンクに行った。
ところが、無能な「職員」は私にこう言った。
「JAバンクは、あなたのような農家には融資しません」
家に帰ってネットなどで調べた。
やはりこういう時のためにJAバンクがあり、
融資を受けることが可能だと考えて
もう一度、JAバンクに行った。
「融資はしないと言ったでしょ。ここは準組合員の自動車ローンとか
住宅ローンのような、安心して貸せる人に融資しているんです。
もし用紙に記入して申し込み書を渡されても、私はゴミ箱に捨てますよ。
上司に農家の融資は受け付けるなと強く指示されているので
融資はできません。帰ってください」(支所の所長)
私たち農協の組合員は、こうして無能な「職員」の仕打ちにあい
理不尽な経済的負担に耐えている。
「はだか麦」の作付け中止を見て、
私は農業に寄生して利益を得ている関係者と「職員」が
農家の最大の敵だと改めて実感している。