Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

(Voicy視聴用QRコード)「英文構造を理解する!」

2022-03-25 | 英語の学習
文章を読んでいただき、ありがとうございました。お時間がある皆さんには、是非ポッドキャストで私の話を聴いていただければ幸いです。以下にQRコードを載せます。よかったら聴いてください。またフォロワーになっていただければ大変うれしいです。Happy listening and enjoy studying English! Naoki

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英文構造を理解する(第1回のパート2)

2022-03-23 | 英語の学習
■英文の基本構造とNP(名詞句について)

まあ、難しい話は置いといて、その基本的考え方は、私たちが文章を作る際に、まず、最初にその基本的文型を作る…これは頭の中で、ですが…。これは、自分の考えを言葉にしようとする際に作る最初の文ということになります。ですからこれを、Deep Structure、深い層の構造、「深層構造」、あるいは、Basic Structure、基本構造、と言います。そして、その後、その深層構造の文にいろいろな規則を適用させて、最終的に自分が発話する、あるいは、実際に書く文章ができ上げるというものです。この私たちが実際に発話する、あるいは、文章として書く文章構造のことを、Surface Structure、表面の構造、という意味で、「表層構造」と呼びます。簡単に言うと、頭、脳、の中で話そうと思う内容が浮かんだら、まずその深層構造・基本構造の文を作る。そして自分が言いたいことを正しく伝えるために必要な規則をそれに適用して、実際に表に出す構造、表層構造を作り、それを口に出す、あるいは、文章として書く、というわけです。この一連の流れを明らかにしようとするのが、Phrase Structure Grammar、句構造文法、と言われるものです。ここまではわかってもらえたでしょうか?

でも、そんな理論的なことを理解することと、英語を学ぶことと、どんな関係があるのかって、思いますよね。答えは…まず、英文の基本構造がわかれば、英文読解力が向上します。どんなに複雑にみえる文章でも、それは一つ一つの単純なセンテンス、文が集まってできている、つまり、多くの文の集合体であるため、その全体の構造が理解できれば、どこがどこにかかっているかが分かるので、文全体の意味を理解できるようになります。また、英作文能力も向上します。英語を話したり、書こうとする際に、まず頭に浮かんだことから基本構造の文を作る。そして、そこに必要な規則を適用することで、自分が言いたい表層構造を作り、話したり、文章として書くことになります。その変化の過程で、正しい規則を理解し、自分の英語に反映することができるようになれば、英会話力や英作文能力が大きく向上することになります。また、そういう気持ちを持って英文を作成すれば、当然、非文法的な英文を作る頻度も大きく下がることになりますよね。自分の英語力を確実にブラッシュアップできます。

では、ここからが本題です。英文の基本構造とはどういうものか、ということですが、句構造文法では、一つの文は、先ほども言いましたように、複数の意味のあるかたまり、「句」、フレーズ(phrase)、が、一定の規則に従って繋がり、構成されると考えるので、まずは、それぞれの「句」を構成する要素を定義します。つまり、名詞句、動詞句、前置詞句などの「句」を作るための規則を定義するわけです。その規則のことをphrase structure rules、「句構造規則」と呼びます。ここで理解しなければいけないのは、英文は、「句」のかたまりで構成されているので、概念的には、一つの単語では文の構成ユニットにはならないということです。よく、「主語」は「名詞」、という言い方をしますが、実はこの言い方は間違いで、「主語」は「名詞句」というのが正しい言い方、考えた方になります。英語では、名詞はNounと言いますね。ですから、「名詞句」は、英語ではNoun Phraseと言い、その表記は、NPとなります。今回は、まずNP、名詞句について説明します。NPは、基本、「限定詞+名詞」で構成されます。限定詞とは、後に来る名詞の性格や性質などを決める、限定する、determineする言葉ということで、determinerと呼ばれます。表記の際は、Detとなります。ですから、名詞句を記号で表すと、[NP=Det+N]となります。もちろん、時には「名詞句」が、一つの「名詞」だけで構成される場合もありますが、それは理由があってのことで…例えば、複数形の時とか、抽象名詞の時とかですね…基本、文の構成ユニットは、あくまでNP、「名詞句」となります。日本語では、名詞を言う時は名詞だけを言えばいいですが、英語では、必ず、その前にaとかtheの、冠詞を付けなければいけませんし、例えば「お父さんが」という時には、my fatherといったように、誰のお父さんかを明確にしなければいけませんよね。その名詞がどのようなものであるのかを示す、限定するもののことを「限定詞」と呼びます。名詞を言う際は、必ず名詞句として一つの意味のかたまりを作る必要があります。ですから、[NP=Det+N]が基本と考えてください。今回は、まず英文を作る際に最初に来る名詞句、主語の名詞句についての話でした。次回は、いわゆる述語、あるいは、述部とも言いますが、文章を構成するもう一つの「句」、動詞句についてお話ししたいと思います。では今回はこのへんで…Naokiでした。
(End of the Story)

(Voicy連携)英文構造を理解する(第1回のパート1)

2022-03-22 | 英語の学習
英文の基本構造とNP(名詞句について)

今回は、私がアメリカの大学院で勉強したもののなかで、もっとも意味があったと思うことについてお話をしたいと思います。それは英文構造についてです。日本でそれなりに英語はできるようになり、英文についても、まあ理解していたと思っていた私にとって、その新しい考え方は、大変衝撃的なものでした。日本の学校では、英文と言えば、先生たちが第一文型とか第二文型とか言っていたことを思い出しますが、私はそれをまともに覚えたことはありませんし、そんなことを知らなくても、単語や表現、構文、文法などさえわかっておれば、英語の点数は取れました。つまり、英文構造について日本でまともに教わったこともなければ、考えたこともなかったわけです。しかし、アメリカでそれを学んだことで、私を含めた日本人が、英語を話したり、特に書く際におかす多くの間違いの原因がどこにあるのかが、わかるようになりました。実際、学生たちが書いた多くのエッセイや研究論文などの文章をチェックすると、それは明白です。この英文構造の話については、いろいろな要素がありますので、できるだけ分かりやすくする為に、数回に分けてお話したいと思います。今回は英文構造の話、第1回です。

では、まず今回のテーマ、英文構造の話で皆さんに覚えておいてほしいことを先に言いたいと思います。また何度を言うことになるかとは思いますが…。それは、「英文は、様々な意味のかたまり、「句」から構成されており、基本、一つの英文、センテンスは、その「主語となる名詞句」と、「主動詞が先頭に来る動詞句」の二つのかたまりで出来ている。」ということです。どんなに複雑にみえる文章でも、それは一つ一つの単純なセンテンスが集まってできているだけなので、まず英文の基本構造をしっかり理解すれば、後は必要な規則を適用することで、どんな英文もそれなりに理解出来るようになります。

言語学において、このような文の構造を取り扱う学問分野を「統語論」、「シンタックス(Syntax)」と言います。統語の「統」は「統一」の「統」です。「語をまとめる」って理解すればいいかと思います。言語学の主要な分野の一つです。英文構造を分析する方法としては、いろいろな理論がありますが、その中で私が最も重要と思っているのが、また、日本人が理解すべきものと考えているのが、Phrase Structure Grammar、句構造文法、と言われるものです。Phrase、「句」、とは、ある意味のかたまりのことを言います。字は、俳句の「句」です。そう、学校でよく聞いた、名詞句、動詞句、前置詞句、副詞句などのことを言います。簡単に言うと、言語は、それぞれ意味のかたまりである複数の「句」が、一定の規則に従ってつながってできており、その言語を母語とする人は、皆その規則、これを統語規則と言いますが、それを知っていて、言葉を発する際には、その規則に基づいて、必要な言葉、単語類を並べていくと考えます。この意味のある、一つにまとめられる単語群などが「句」と呼ばれ、言語学では、文の構成素、Constituentと呼ばれます。この構成素からなる英文の構造を統語規則とともに明らかにして、人の言語創造過程を理解しようとするのが、句構造文法と言われるものです。これは世界的言語学者である、ノーム・チョムスキーが考案、提唱したもので、人が文章を意味のある形に作り上げる際に、どのような過程を踏むのか、脳が正しい文章を作り上げるまでに行う過程を、そこに適用される規則とともに明らかにしようとするものです。
(End of Part 1)


(Voicy連携) 英語習得の鍵とは? (Part 2)

2021-12-14 | 英語の学習
「統合的動機」とImitationの重要性について(Part 2)

しかし、これは言うのは易しいですが、実践するのは結構勇気がいります。私も最初はそうでした。ネイティブスピーカーらしく話を話そうとすると、鳥肌が立ちました。なぜか恥ずかしいですね…自分はそう感じているんですが、実は相手はなんとも思っていません。だって、彼らにはそのような話し方が普通ですからね。それがわかって、これでいいんだと思ったら、後は段々と自然な話ぶりになっていきました。最初の一歩が大事ですね。自分の殻を破る…というより、私はよく、自分の中に新しい人格、英語人格を作る、といった表現を使います。つまり、日本語を話す時の自分と、英語を話す時の自分、最初はかなり異なった人格を持つ、あるいは、それを見せることになってもいいと思います。英語力が段々と向上してきたら、そのうち、その異なっていた人格が一つになります。そしてそれは、日本語しか話せなかった時の人格とは異なる、新しい人格になります。私自身がそれを体験して今の自分になっていると感じていますし、これまでに多くの学生たちを見てきて、それを実感しています。もちろん、人によってその違いには大小はありますが、英語が流暢に話せるようになった人にはその差が明確にわかるよう気がします。ともかく、英語を習得したいのであれば、日本語や日本的しがらみを投げ捨てて、英語の文化に飛びこむような気持ちで、英語らしい、ネイティブスピーカーらしい話し方を実践してみてください。つまり、統合的動機付けを自らすることが大事だということです。そうすれば、気づかないうちに会話力が伸びていることに気づくはずです。理論的な説明はややこしいので省きますが、それと同時に、総合的な英語力も伸びていきます。

実は、言語習得における模倣、imitationや繰り返し、repetitionは、第一言語習得理論においては、今は重要な要素とは考えられていません。なぜなら、人は聴いた言葉を模倣して、繰り返すことによって言語体系を脳に構築するのではなく、脳自身が聴いた言葉を材料にして自発的に言語体系を作るからです。しかし、私たちのような環境で外国語である英語を習得する際は、日本語と同様のインプット量を英語で得ることは、とうてい不可能です。だったら、限られたインプットをできるだけ有効に活用することが大事です。英文を聴いて理解できたら、まずその英文を聴いたまま、できるだけうまく模倣して発音し、それを何度も、何度も頭で、あるいは、実際に声に出して繰り返して記憶するよう心がけます。つまり、英語を意識的に脳に処理させて英語の体系を構築させるというわけです。そしてそのためには、インプットの量が多い方がいいわけで、ネイティブスピーカーとの円滑なコミュニケーションがそれを実現してくれます。会話がスムースにいけば、相手からのインプットが多く入ってきますから。

そして、人まねをする時に絶対しなければならないこと…それは、何度も、何度も、嫌になるくらい、まねをする人を見て、その人の言うことを聴くこと…ですよね。そうして初めて、まねをする対象の人、この場合はネイティブスピーカー、の発音、発声の仕方、話し方、抑揚、ポーズの取り方、細かい仕草等を頭に、脳に、しみこませることができます。そして、それらが脳にしみこむと、英語を話す際にそれらが自然に出てくることに驚くはずです。それが、英語の大量インプットの成果ということになります。

英語上達の鍵は、「ネイティブスピーカーの模倣、まねをすること!」皆さん、どんなに恥ずかしくても、自分のキャラに合わないと思っても、英語力向上のためには、是非、ネイティブスピーカーのまねをしてみてください。最初は人前だと恥ずかしいでしょうから、まずは人がいないところで、一人で練習してみてください。そうすれば、自分が気づかないうちに、間違いなく、英語力が伸びていきます!皆さん、一緒に頑張りましょう! では今回はこのへんで…Naokiでした。

よかったら携帯で私の話をお聴きください!以下がQRコードです。もし気に入ってくださったら、是非フォロワーに!よろしくお願いします!(^^)/ Naoki




(Voicy連携) 英語習得の鍵とは? (Part 1)

2021-12-13 | Weblog
「統合的動機」とImitationの重要性について(Part 1)

今回の話は、「英語上達の鍵とは?」というタイトルをつけていますが、基本、会話力、コミュニケーション能力の向上に必要な、資質や姿勢についての話になります。しかし、実はその効果は英語習得全般に及びますので、皆さんには、この話を聴いて、私が言うことに、一理あるな〜と思っていただければ、是非実践してもらえばと思います。では、最初に結論から言います。「英語上達の鍵とは?」の答えは…「ネイティブスピーカーの模倣、まね、をすることです!」ん?なんか極めて単純なことを言っているように響くんですけど、ってですか?たしかに…。でも、このことは実は奥が深いんです。そして、この当たり前と思うようなことを、英語学習者の中で実践している人がどれだけいるのか、実はこれが甚だ疑問です。まあ、いろいろお考えはおありとは思いますが、とりあえず私の話にお付き合いください。その意味がわかっていただけるかと思います。

前の放送で、英語力を高めるためには、日本語のインプットよりも英語のインプットの方が多い日常生活に変える強い意志が必要、という話をしました。その「強い意志」は、言い換えると、「強い動機」ということになります。語学の勉強でいうと、いわゆる学習動機っていうやつですね。実は、私たちが第二言語を習得する動機として、主に2つの動機があると言われています。それらは、フランス語を学ぶカナダ人学習者に対して研究を行った、GardnerとLambertが1972年に発表した論文で初めて提唱したものなのですが、それが今は定説として一般的に知られるようになりました。1つは、Integrative Motivation、統合的動機づけ、と訳されているもので、もう一つは、Instrumental Motivation、道具的動機づけ、と訳されているものです。ここでは人が持つ「動機」の話をしますので、動機付けの「付け」はとって、Integrative Motivation は、統合的動機、そして、Instrumental Motivationは、道具的動機、という呼び方にします。どちらにしても、なんやそれ?て感じですよね。今から説明します。

Integrative Motivation、統合的動機、というのは、習得しようとしている言語が話されている社会、文化、そこに住んでいる人々と、一体になりたい、つまり、integrateしたい、統合したい、と強く思っていることが学習動機になっていることを意味します。その気持ちには、憧れや愛情みたいなものも感じられます。もう一つの動機、Instrumental Motivation、道具的動機、というのは、習得しようとする言語が、自分にとって、進学や就職、あるいは、会社での昇進に役立つ、など、その言語の習得が自分に何らかの得をもたらしてくれる、instrument、「道具」や「手段」になると強く思っていることが学習動機になっているというものです。先ほどの統合的動機と比べると、かなりドライな感じですね。さて、皆さんの英語の学習動機は、統合的動機、あるいは、道具的動機、のどちらでしょう?ちなみに、第二言語習得には、統合的動機付けをした方が効果的、と言われています。それはなぜか?

それは、習得しようとする言語、ターゲット言語の文化と一体化しようとする、積極的な姿勢とその実践にあると、私は思っています。私たちに当てはめて、具体的に言うと、私たちが持っている日本人性を忘れて、ともかく、ネイティブスピーカーと波長を合わすための努力をすることです。言い換えると、日本語の土俵から、英語という、相手と同じ土俵に上がってコミュニケーションを取ることです。そしてそのために必要なことが、相手の模倣、まねをしたり、相手の言うことを繰り返したりすることです。しかし、これって、結構難しいです。英語は日本語とは発音が違うので、当然発声方法も違いますし、日本人は身振り手振りのジェスチャーなんかも、基本、しないですよね。また、強い感情表現は、親しい友達同士なら自然とするでしょうが、日常の会話では結構抑えますよね、私たちは。つまり、私たちは、日本語を話す時には、その独特な様々なルールに無意識に縛られています。もし、そのルール中で英語を話したらどうなるでしょう?当然、相手はよく理解してくれませんよね。相手に自分の言いたいことをわかってもらえなければ、会話は長続きしませんから、当然相手からのインプットも少なくなります。それでは英語力は伸びないわけですね。
(End of Part 1)

(Voicy) 英語上達の鍵とは?

2021-12-12 | Weblog
「統合的動機」とImitationの重要性について!

上記の内容で、Voicyに新しい放送をアップロードしました。よかったら聴いてください。できるだけ早く、その放送の原稿をここに載せるように頑張ります。放送を聴かれるようなら、フォロワーの方、よろしくお願いします!では記事の方、しばらくお待ちくださいね。Have a good day, everyone! Naoki

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英語習得の鍵とは? | NAOKI (大学人)「Naoの聴けば得する!英語ラボ」/ Voicy - 音声プラットフォーム

音声放送チャンネル「NAOKI (大学人)」の「英語習得の鍵とは?(2021年12月12日放送)」。Voicy - 音声プラットフォーム

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コミュニケーションの鍵は相手への興味

2021-11-29 | Weblog
ぶっつけ本番で話しました。日頃から心がけていることを、お題が与えられたので、いい機会と思い、話しました。少しでも皆さんの役に立てばうれしいです。…が、役に立たなければすみません。先に謝っておきますね。では、よかったら聴いてください。コミュニケーションの鍵、英語での会話でも同じように大事です!

コミュニケーションの鍵は相手への興味 | NAOKI (大学人)「Naoの聴けば得する!英語ラボ」/ Voicy - 音声プラットフォーム

音声放送チャンネル「NAOKI (大学人)」の「コミュニケーションの鍵は相手への興味(2021年11月27日放送)」。Voicy - 音声プ...

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(Voicy)知っておきたいこの単語・表現!#1 Shy

2021-11-09 | Weblog
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知っておきたいこの単語・表現!#1 Shy | NAOKI (大学人)「Naoの聴けば身につく!英語ラボ」/ Voicy - 音声プラットフォーム

音声放送チャンネル「NAOKI (大学人)」の「知っておきたいこの単語・表現!#1 Shy(2021年11月9日放送)」。Voicy - 音...

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(Voicy連携)知っておきたいこの単語・表現!#1 Shy

2021-11-09 | 英会話
Hello, everyone!

今回も今日Voicyで放送を開始したばかりのお話の原稿をここにあげさせていただきます。実はこの話は、しばらく前にブログにあげたものですので、既に読んだくださった皆さんには大変申し訳ないのですが…。どうかご勘弁を!再度読んでいただいて、そして音声で聴いていただくと、より記憶に残るのでよろしいかと。まだ読んでいらっしゃらない皆さんは、どうか、Happy reading!


#1: Shyは、「人見知り」じゃないの?

今回は私たちにとって、そんな意味があるの!?と思うような、よく知っている単語の意外な意味について、お話したいと思います。その第1回の単語は、shyです。

Shyという言葉を聴くと、誰しも、もちろん私もですが、人見知り、とか、内気な、とか、おとなしい、とかいう意味がすぐに頭に浮かびますよね。うちの大学では、学生を海外に派遣するプログラムがあるんですが、滞在先は、ホストファミリーになります。そのため、学生には自己紹介を用意させるんけど、その時学生はよく私にこう言います「私は人見知りするほうなので…、最初はすごくおとなしいと思われるかも知れませんけど、本当は明るく、社交的なんです〜…で、先生、これ、英語でどう言えばいいですか?」、ん〜またか〜と思いつつ、「じゃあ、I am shy, but…とか、I may look shy first, but…」とかで始める?」と言います。それだけ、私たちにとってのshyは、シャイ、とカタカナ英語として日本語になるくらいに、その意味が頭に固定しています、よね。一応例文を挙げます。

She showed a shy smile.
(彼女は、はにかんだ微笑みを見せた。)
She showed a shy smile.

Most children feel shy when interacting with strangers.
(多くの子供たちは、見知らぬ人とかかわる時には引っ込み思案になるものだ。)
Most children feel shy when interacting with strangers.

最後に、
Don’t be shy of telling me the truth.
(ためらわずに私に本当のことを言ってください!)
Don’t be shy of telling me the truth.

では、それほどまでに、シャイのイメージを強く持っている私たちが、これから言う言葉を聴いたら、さて、どう思うでしょう?よく聴いて、ここでのshyの意味を考えてみてください。

Number 1. I’m shy (of) 500 yen. I’m shy (of) 500 yen.
Number 2. We are still 1 million yen shy of the target figure. We are still 1 million yen shy of the target figure.
Number 3. I’m shy of money. I’m shy of money.
最後は、ちょっと時事英語系の文章です。
Number 4. According to CNN projections, Joe Biden now stands at 264 votes, six shy of the 270 votes to win presidency. According to CNN projections, Joe Biden now stands at 264 votes, six shy of the 270 votes to win presidency.

どうでしょう?shy 、あるいは、shy of、の意外な意味、使い方、わかっていただけたでしょうか?ではその意味について、詳しく説明します。

ロングマン英英辞典には、be shyあるいは、be shy of something、について、このような説明があります。

Especially American English to have less than a particular amount of something.
Especially American English to have less than a particular amount of something.
「特にアメリカ英語で、何かを特定の分量持っていないこと。」という意味です。

つまり、「人が、ある数量、足りない」、または、「誰々、あるいは、何々は、〜に対して、ある数や量が足りない」といった意味になります。え?わかりにくい?ですよね〜。では、先ほど挙げた例文をもう一度言います。そして、その日本語訳を言いますので、確認してみてください。

では、Number 1. I’m shy 500 yen.あるいは、I’m shy of 500 yen.
これの意味は、というと〜そう、「僕は500円足りないな〜」という意味になります。
I’m shy 500 yen.

では、Number 2. We are still 1 million yen shy of the target figure. We are still 1 million yen shy of the target figure.
これは、どうでしょう?この意味は、「私たちは、目標の金額にまだ100万円足りていない。」という意味になります。
We are still 1 million yen shy of the target figure.

Number 3. I’m shy of money. I’m shy of money.
これはもうわかりますよね。「お金が足りない!」ということですね。
I’m shy of money.

では、最後の文章です。
Number 4. According to CNN projections, Joe Biden now stands at 264 votes, six shy of the 270 votes to win presidency.
According to CNN projections, Joe Biden now stands at 264 votes, six shy of the 270 votes to win presidency.
この意味は、「CNNの予測によると、ジョー・バイデンは現在のところ264票を獲得しているが、大統領選挙に勝つためには、あと6票足りないとのことである。」という意味です。
According to CNN projections, Joe Biden now stands at 264 votes, six shy of the 270 votes to win presidency.

どうでしょう?これでshyの思いがけない意味、その使い方、わかっていただけたでしょうか?

この、シャイ(shy)の、私たちにとって意外な意味は、他の言葉で言うと、lack or short(欠けている、足りない)となります。ただ、このshyの使い方には、ちょっと注意が必要です。それは、2つのパターンがあるからです。

1つは、[誰々あるいは、何々が、が先に来て、その後にshy of、そして、その後に数量が来るパターンです。その例は、I’m shy of 500 yen です。そして、もう一つは、[先に数量が来て、その後にshy ofが来て、それが何に対してかというパターンです。その例が、 six shy of the 270 votes to win presidency. となります。ニュースでは、どちらかというと後者の使い方がよく聴かれます。

でも、どうして同じ単語であるshyが、「人見知り」的な意味と、「足りない」「欠けている」という一見かなり異なった意味を持つのか…。私なりに考えてみました。shyは、そもそも「何かが欠けている、足りない」という意味を持っていて、それが人の性格とか態度に関して使われると、「他人と繋がるための前向きな気持ち、積極性が足りない」という意味合いを持って、一般的に「人見知りする、内気である、おとなしい、引っ込み思案」といった意味になる。そして、shyが物理的なものに言及する時には、そのもともと持っている「何かが欠けている、足りない」といった意味がそのままストレートに現れる、ということではないかというのが私の結論です。実は、語源もちょっと調べてみましたが…わかりませんでしたので、とりあえずは、私のこの解釈で、shyの2つの意味を覚えてもらえたらと思います。

では今回は、「人見知り」的な意味が一般的に知れわたっている中、「不足」という意味を持つ、shyという単語の意外な意味についてのお話をいたしました。知っていれば、必ず役に立つと思います。皆さん!Don’t be shy of using “shy” to mean “lack” or “short” when you find the right time to use it.

では今回はこのへんで。Naokiでした。






<Voicy>英語を習得するためにしなければならないこと

2021-11-04 | Weblog
「英語を習得するためにしなければならないこと」の記事はいかがでしたか?文字で読んでいただいた後は、今度は音声で聴いていただければと思います。時間があるときにでも聴いていただければ幸いです。以下をクリックすればVoicyに行きます。Happy listening! Nao
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英語を[習得する]ためにしなければならないこと | NAOKI (大学人)「Naoの聴けば身につく!英語ラボ」/ Voicy - 音声プラットフォーム

音声放送チャンネル「NAOKI (大学人)」の「英語を[習得する]ためにしなければならないこと(2021年10月29日放送)」。Voicy ...

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