Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

<Voicy連携>英語を習得するためにしなければならないこと(後半)

2021-11-03 | 英語の学習
英語を日常のバックグラウンド言語にすること!(Part 2)

「でも、私たちはみんな日本にいるわけで…英語の環境なんてないよな〜」…と言いたいところですが、現代社会はいろいろなメディアにあふれていますよね。ですから、その気になれば、自分の脳を「英語の環境」に置くことは容易にできます。問題は、今自分のいる環境で、手に入れることができる、アクセスできるメディアにはどんなものがあるのか、自分にとってどのメディアが合っているのか、そして、一番大事なことは、そのメディアに毎日継続的にアクセスして、自分の日常生活を、できれば、日本語のインプットよりも英語のインプットの方が多い日常生活に変えようという強い意志力があるかどうかが、英語力を高める重要な要素になります。

私たちは日本に住んでいるわけですから、意識しなければ日本語のインプットしかありません。英語を一所懸命勉強しているという人が「私は一日3時間勉強しています」と言えば、「へ〜頑張っているんだ〜」と思うかも知れません。ですが、朝6時半に起きて夜11時半に寝るとした場合、一日17時間のうちの3時間しか脳は英語に触れていません。そんな環境で、脳が自発的に英語を習得するでしょうか?私たちが日本語を理解し、話せるようになるために、どれだけの時間、日本語を聴いたことでしょう。英語を習得したかったら、ともかく、脳が英語をインプットする量を増やすことです。その量、また、その質によって、脳が習得していく量あるいは、質が異なります。つまり、英語力の差がそれによって変わるというわけです。

具体的に言うと、仕事の時間を除いて、朝起きて仕事に行くまで、そして、仕事から帰ってきて寝るまで、英語がバックグラウンドにずっと流れている環境を作ります。バックグラウンドの英語は、英語ニュースやドラマなどを使います。私は、家にいるときは、毎日CNNを光テレビで観ています。スマートフォンのアプリもいろいろありますよね。私が今入れているのは、NBC、ABC、CBS、BBC、NPR(National Public Radio)などです。もちろん、全部聴いているわけではありませんが…。NPRは、音だけで、知的で落ち着いたニュースが多いので、一度聞いてもらえばと思います。どれか、なんでもいいので選んで、英語を毎日聞く習慣を身に付けるが大事です。ただし、何を言っているのか、その意味を必死で理解しようとする必要はありません。あくまでバックグラウンドの英語として、わかればわかったでいいし、分からなくても気にしなくていいです。英語を聴いている脳は、英語を無意識に処理していますので、放っておきましょう。もちろん、気になった単語や表現があった時は、メモしておけばいいですけどね。

日中、どこかで英語を見る、読む時間があれば、それはないよりもいいです。そして、夕食後、寝る前に、しっかり勉強する時間を持つことです。そこで、脳が英語を無意識に処理する際に必要となる情報や規則を得ていきます。寝る前に勉強した方がいいのは、寝る前に得た情報は、寝ている間に脳で処理されて記憶に残っていくからです。勉強する時間としては、寝る前が効果的と言われます。何を勉強するかは、一人一人の英語を習得する目的によります。英字新聞を読む、好きな雑誌を読む、文法書を読む、TOEICの問題を解く。基本、何でもいいです。ただ、意識的にしっかり勉強するわけですから、辞書や文法書なども必要に応じて活用してください。

このように、英語習得に必要な規則、情報、単語や表現を意識的に勉強(learn)して、その後、英語を、脳が習得(acquire)する環境下に置くことによって、英語力を日本語力に近い状態にもっていくことが「可能」となります。もう少し分かりやすく言うと、勉強するだけ勉強したら、あとは、そこで得た情報を脳が処理するための環境と時間を意識的に作ればいい、ということになります。

これが、「習得(acquisition)を意識して英語を学ぶ」、言い換えると、「意識的な学び」を「自然な習得」に繋げる方法ということになります。でうでしょう、分かっていただけたでしょうか?」

ということで、今回は、英語を習得するために私たちがすべきことについての話でした。皆さんの充実した英語学習の一助になれば幸いです。では次回の記事まで…Please take good care and enjoy your life! Nao


<Voicy連携>英語を習得するためにしなければならないこと(前半)

2021-11-02 | 英語の学習
英語を日常のバックグラウンド言語にすること!(Part 1)

しばらく前に、私がVoicyというインターネットラジオ局でチャンネルを持ったことをご報告しました。そこの第1回の放送で、「習得を意識して英語を学ぶ」ことが大事、という話をしたのですが、実は先日、その続編として、習得を意識して学ぶとはどういうことなのか、言い換えると、英語を習得するために私たちは何をすべきなのかについて話をしました。私の英語習得理論を結構コンパクトにまとめましたので、せっかくですから、このブログを読んでくださっている皆さんにもその話を紹介したいと思い、その原稿を記載することにしました。私が話した内容とほぼ同じです。読んでいただければ幸いです。少し長いかなと思い、Part 1と Part 2に分けました。Part 2は明日掲載する予定です。最後にVoicyのリンクも入れておきますので、音声でも聴いてみたいと思われたら、是非一度、Voicyのチャンネルにもお越しください。では、以下が放送された内容の原稿(Part 1)です。I hope you will find it interesting.

「習得を意識して英語を学ぶ、とは、英語を意識的に学びながら、常にその学んだものが自分の自然な言語能力として身につくよう努力をする、という意味です。ここで重要なのが、誰が努力するのか、ということです。意識的に学ぶと言う行動は、自分でやるか、やらないかですから、自分の努力次第となります。では、自然な習得はというと、それは脳が行うもので、自分が意識してできるものではありません。脳に入ってくる情報、これをインプットと呼びますが、そのインプットを処理して、体系化して、入ってきた新しいインプットを理解する、また、そこから、自分の言いたいことが頭に浮かんだら、それを自然に言葉にして発話する。これらは私たちの脳がすることで、また、そのようなことは、基本、ほぼ無意識に行われます。つまり、英語を学ぶという行為をするのは、自分自身。そして、それを習得するのは、自分の脳、ということになります。

人が言葉を習得する際の脳内プロセスは、基本、第一言語も第二言語も同じです。脳が言語インプットを受入る、それを分析して、その意味や規則を見いだすという学習を行う。そして、1つの言語体系を作り上げるわけです。ただ、第一言語と第二言語の習得における大きな違いは、その学習の担い手にあります。第一言語の場合は、学習は、私たちの脳が勝手にしてくれたのであって、私たちは無意識のうちに日本語の複雑な文章構造や文法をマスターしました。しかし、第二言語の場合は、その学習は、自分たちの意思で、意識的に行なわなればならないということです。

では、その後の言語体系の構築はというと、それはどちらも脳が自発的に行います。つまり、学習については、無意識に行われる、意識的に行う、の違いがありますが、言語を身につける、習得することにおいては何の違いもなく、脳が私たちの意思とは関係ないところで行うことになります。ということは、私たちが第二言語としての英語をマスターする際に必要なことは、まずは意識的に勉強する、学習すること、そして、そこで得た多くのインプットを脳に習得させるようにすること、となります。

では、脳に英語を習得させるようにするためにはどうしたらいいのか?基本的には、私たちが日本語を習得してきた時にやっていたことをやればいい…それは、脳に、英語が日本語と同様、「生きるために必要な言葉」、もっと簡単に言うと、日常の言葉と思わせるようにすればいいのです。ちなみに、ヒトという種は、「生存に必要なもの」として、そのDNAに言語の遺伝子を持って生まれてきたと言われています。「生存に必要なもの」である言語だから、遺伝子は自然に脳のいろいろな機能を活性化させて、その結果、日本語の言語体系を脳内に構築しました。

では、英語はというと?私たちにとって、「生存に必要…」じゃないですよね。だから、もともと持っている言語の遺伝子はそう簡単には動いてくれない。では、脳が、英語を日常の言葉と認識するためには、何が必要でしょう?それは、「英語の環境」です。ヒトは言語を習得するにあたって、その言語が話されている、聞ける環境にいたからこそ、その言葉を身につけることができました。ですから、英語を習得するための絶対条件は、英語の環境に、「身」を置く、ではなく、性格に言うと、「脳」を置く、ことです。
(End of Part 1)

Voicyで2回目の放送があります。聴いていただければ幸いです! (^^)/

2021-10-20 | Weblog
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自己紹介とチャンネル紹介 | NAOKI (大学人)「Naoの聴けば身につく!英語ラボ」/ Voicy - 音声プラットフォーム

音声放送チャンネル「NAOKI (大学人)」の「自己紹介とチャンネル紹介(2021年10月20日放送)」。Voicy - 音声プラットフォー...

Voicy - 音声プラットフォーム

 

Voicyにチャンネルができました!

2021-10-16 | 英語の学習
しばらく記事を書かなくてすみません…(深謝)。実は先日、Voicyというポッドキャストのアプリにチャンネルを出させてもらいました。これからは、書くことと、話すことで、少しでも皆さんの英語の勉強のお役に立つよう頑張っていきたいと思います。よかったら、私の話も、お暇なときに聴いていただければ幸いです。以下がリンクとなります。何分よろしくお願いします!

あ、もちろん無料ですので、ご心配なく…(笑)。

https://voicy.jp/channel/2342/221782

Please take a listen!

Naoki

気になる英単語(5):cavalier(キャバリア〜/無頓着な)

2021-09-23 | 英会話
実は前から気になっていた単語がありました。この頃その単語をCNNでよく聴くので、今回ここでお話することにしました。それが、キャバリア〜と発音される単語です。発音的には、キャバリア〜の「リ」が強く発音されます。ではまず、皆さんと一緒に発音してみましょう!はい!キャバリア〜!ん…ちゃんと声出しました?なんか心配だな〜…ではもう一度!いいですか〜…はい!キャバリア〜!今度は大丈夫ですよね(微笑)。スペルは、cavalierですので、覚えましょう!

ではなぜその言葉が今CNN他ニュースメディアで頻繁に使われているのか、についてですが。今まさにコロナ禍、マスク着用の義務化(mask mandate)の話題が世界中を席巻しましたよね。いや、今もいろいろな国でまだまだその是非が問題となってますね。アメリカ国民の一部、特の共和党、トランプ支持者の間では、ワクチン接種に対する根強い反対とともに、マスクマンディト(mask mandate)やワクチン接種の義務化、ワクチンパスポートに対しての反対もニュースを賑わせています。そのような社会状況下、以下のような話がよくなされるわけです。*以下は新聞記事のヘッドラインです。

Jones: Trump’s cavalier attitude will lead to more COVID-19 spread
(Jim Jones, October 29, 2020, IDAHO PRESS)

意味はわかりますよね。ん?では念のため…「トランプの無頓着な態度は、コービット19のさらなる広がりをもたらす(に繋がる)だろう」といった意味ですね。このcavalier(キャバリア〜)という単語は、無頓着という意味を当てていることからもわかるように、人の何かに対する態度に対して否定的な意味で使われます。一応、無頓着という日本語訳にしましたが、「横着(おうちゃく)な、横柄(おうへい)な、無責任な、傲慢な」といった意味を当てても構いません。要は、何か重要な事柄を軽く扱うような態度に対する形容詞として使われると理解してくださいね。私もそう理解しています(微笑)。そう考えると、いろいろな文脈で使えますよね。例えば…

John showed a cavalier attitude toward the problem we find very important.
(ジョンは私たちが重要と考えている問題に対してそれを軽視するような態
度を示した。)

ここまでで、cavalier (キャバリア〜)の意味、使い方はわかってもらえましたよね。なので、今度ニュースでその言葉を聴いても、「あ、なるほどね」って自然にわかりますよね。よかった〜(笑)。

しかしです。この単語、なんか普通の英単語と違って、分析できないですよね〜。つまり、cava+lierとかね。そこでちょっと調べてみました。すると、この言葉は、もともとは英国の清教徒革命(あ、なつかしいな〜学校で勉強したような響き…)後に出来た「騎士党」に所属していた「騎士党員」を示す言葉だったとのことです。しかし、「騎士党」とは…。以下はウィキベディアからです。

「騎士党とは、清教徒革命期から空位期、王政復古期にかけ、イングランド王チャールズ1世・チャールズ2世父子に忠誠を誓い支持した人々を指す用語」

だそうです。語源を見ていくと、horse man(騎乗する人、馬に乗る人)的な意味があり、それが「騎士」に繋がったようですね。そこで、cavalier(キャバリア〜)が形容詞として使われるようになると、「騎士のような(人)」から、この「ような」がみそですね。「騎士のように振る舞う(人)」になり、「騎士のように気取る(人)」、「騎士気取り」から、さらに否定的な意味を持つようになり、「らいらくな、むとんちゃくな」、そして「ごうまんな」といった意味を持つようになったというわけです。そして、現在はというと、前述のような意味合いで使われるのが一般的というわけですね。

どうですか、なかなか興味深い英単語でしょ。そして、この単語を自分が書く文章に入れたり、話したりしたら、かっこよくないですか〜!少なくとも僕はかっこいい〜って思っちゃうんですけどね〜。でもまあ、それを使っても、ネイティブはなんとも思ってくれないですけどね。だって、彼らの中では一般的に使われてる言葉ですからね。でも、それでもいいのです!自己満足であっても、ネイティブが普通に使う、我々日本人にとってはちょっとエキゾチックな言葉を自分がマスターしたと考えたら、それで嬉しいのです!皆さんはどうでしょう?その答えを見つけるために、まずこの新しい言葉(英単語)、cavalier(キャバリア〜) を理解して、そして実際に使ってみてくださいね。

では今回はこの辺で。今回のブログをcavalier attitudeで書いたNaoでした。ん…ちょっとニュアンスが違ったかな?どこか違っている、合っている?その確認のためにこのブログを最初からもう一度読んでみてはどうでしょう?All for today, guys. See you in the next blog. Have a good one! Nao







思いがけない単語たち#4: buy=買う!?

2021-09-17 | 英語の学習
Buy¬=買う、なんて単語、中学校、いや、今は小学校の児童だって知ってますよね。何をいまさら…って思ってません?しかしです!この単語、買う、購買等の意味ではなく、現代政治で別の意味でとても重要な意味を持つ単語なのです!

「え〜buyでしょう。政治で重要な意味を持つなんて考えられない〜」

て、思いますよね。ではヒントです!今のアメリカの政治状況について思いをはせてください。まず、今の大統領は?

「ばかにしてません?バイデンに決まってるじゃん。」

ですよね〜。私たち、少なくとも外国に住んでいる人間にとっては当たり前のことですよね。でもね、今のアメリカの国内情勢をみると、「バイデン大統領がアメリカの大統領だ〜」て、はっきり言い切れる人は、そうですね〜いろいろな見方や統計があるのではっきりした数字はわかりませんが、私の感覚では、人口の7割〜8割の人達かな?

「ん?アメリカの現職大統領がジョー・バイデンっていうのは事実ですよね〜(戸惑い)」

はい、昨年行われた大統領選挙の結果、そうなりましたよね。でもそれは、私たちが、世界中の人達が大統領選挙結果を正当な結果と受け入れているからですよね。

「ん?誰か…まさか、アメリカ国民の2割〜3割の人たちがそれを認めていない!?」

ピンポン〜!そういうことです。

「でも誰が?」

共和党(Republican Party)の右派と言われる人達です。ていうか〜…簡単に言えば、トランプ前大統領の熱狂的支持者たちですね。岩盤支持者(hardcore supporters)とも呼ばれます。

「でもなんで認めてないの?」

はい、段々と今回の単語の話になってきましたね〜。それは、彼らがトランプの大嘘(a big lie)を信じている、受け入れているからです。大嘘とは、The 2020 Presidential Election was rigged(リッグド)(2020年の大統領選挙は八百長(不正に操作されたもの).だ。)という嘘です。そして、それを仕組んだのは、民主党(Democratic Party)だというものです。ご存知のように、トランプは大統領選挙の開票途中から、自分が不利になった時くらいから、選挙には不正がある、It is rigged.と言い始めました。そして、選挙結果が出た後もそれを認めず、アメリカでは通常、選挙に負けたと知った大統領は、勝った大統領候補に対し、負けを認めるスピーチ(concession (コンセッション) speech/敗北宣言演説)をする中、次の政権をよろしくと伝える伝統がありますが、トランプはそれをしませんでした。

それどころか、政権交代に関わる大統領職務の引き継ぎ(transition)すら長い間認めなかったのです。やっとそれを認めたかと思うと、2021年1月21日の大統領就任式(Presidential Inauguration(イノーギュレーション) Ceremony)に先立ち、1月6日にCapitol Hill(キャピトルヒル・米連邦議会)で行われた大統領選挙結果を最終的に認める儀式の日に、議会近くで大規模集会を開き、その中でやはり選挙は仕組まれたものあること(rigged)を強弁し、参加をあおり、その結果が、あのアメリカの民主主義を揺るがすCapitol Hillへのinsurrection(インサレレクション・乱入)を誘発したのです。そして、その波紋は今も残っており、アメリカ社会は、基本、共和党のトランプ支持者、極右勢力(白人至上主義者(white supremacist(シュープリマシスト)たちを含みます)と、その他の人達との溝が埋まらないままの分断社会になっているのです。あ、いかん…なんか時事英語研究シリーズの内容になってしまった〜!

「で、buyはどうなっちゃったの?」

あ、すみません…((冷汗)気持ちを切り替え…)というアメリカの分断を生む原因が、以下の言葉に如実に表されているのです。

Trump supporters bought Trump’s big lie. (トランプ支持者は、トランプの大嘘を信じたのだ。)

また、こんな言い方(buy into a lie)もあります。

A lot of Trump supporters bought into a lie from then-President Trump. (多くのトランプ支持者は、トランプ前アメリカ大統領の嘘を信じて行動したのだ。)

つまり、上記のbuyは「買う」ではなく、「信じる、受け入れる」といった意味になります。ちなみに、buy into a lieは、何らかの嘘を信じて、その理解に基づいて何らかの行動をするといった意味を持ちます。なので、1月6日のCapitol Hillのinsurrection((インサレレクション・乱入)に参加した人達は…They bought into a big lie from then-President Trump.…ということになりますね。

どうでしょう?buy…ちょっと思いがけない単語でしたでしょ?ん?そうでもない?!日本語でも、その意見、買った!とかある?…なるほど〜確かに!(ガッテン!)…ということは、語源では繋がっているんでしょうね。ま、同じbuyなのでね。ともかく、どんな覚え方でもいいので、上のような文脈でbuyに遭遇した時には、buyが「信じる、受け入れる」って意味であることを直感的にわかるようにしてくださいね。では今回はこの辺で。Did you buy my story today? Hope so. See you in the next blog, guys. In the meantime, have a good one! Nao


思いがけない単語たち#3: Claim=要求?

2021-09-14 | 英語の学習
今回はあんまり面白くはないかな〜と思いつつ、ちょっと気になった単語があったので、それについて書くことにしました。その単語とは、はい、標題にある、Claim(クレーム)という単語です。クレーム(claim)は、日本語になっていますよね。苦情とか、文句とか、否定的な意味合いの名詞として使われますね。クレームがあった、とかですね。では英語ではどうかというと、名詞としては…当然の、それなりの正当な権利がある、等の意味合いを持つ、要求、請求、主張…あるいは、(要求する)権利とか資格といった意味があります。まあ、その語感から、もともとは正当な要求とか主張という意味合いがあるclaimも、謙譲の美徳が重んじられる日本の文化の中では、例えそれが正当なことであったとしても、それを強く主張するという態度は嫌われる傾向性があるため、理不尽な要求とか請求等の否定的な意味合いの言葉として定着したのではないでしょうか(あくまで私見ですが)。 claim (クレーム)の一般的使い方の例文は以下の通りです。

John claimed that what he did was the right thing to do.                     (ジョンは自分が行ったことは正しいことだと主張した。)
I don’t think it is a legitimate claim.                                  (それは正当な(レジィティミット(トは舌を上の歯の下でほんの軽くはじくだけ)な要求ではないと思うよ。)
I have a claim to this money as I have earned it.                           (この金は僕が稼いだんだから、僕がもらう権利があるさ。)

あ、あと、claimと言えば、どこの空港にもこんなところがありますね。

Baggage Claim(バゲッジクレィム)=「荷物受取所」ですね。そして、荷物を取りに行く時に必要なのが、A baggage-claim tag=「手荷物預かり証」です。動詞のclaimは「荷物を預ける」という意味もあります。なので、以下のような使い方もしますね。
Where do I claim my baggage? (荷物はどこで預けたらいいの?)

さて、ここまでのclaimは、使い方はちょっとずつ違うものの、基本、何かを要求する、請求する、もらう、と、人が主語で、何かを求めるといった意味を持つclaimでしたよね。しかしです!そのclaim、実は思いがけない意味を持っているのです!そう、このclaimも、私たちにとって、実は思いがけない単語たちの仲間だったのです!(「ちょっとおおげさ…(ひく〜)」)あ、ですよね。失礼…(苦笑)。では、その思いがけない意味を持ったclaimを見てみましょう。

(1) 9/11-related illnesses claimed more victims than attack on New York. (ニュースのヘッドラインから)
(2) The sudden attacks claimed the lives of 3 people.
(3) The big fire claimed 100 homes.
さて、上の文章にあるclaimの意味、イメージ、つかめましたか?
(思案中)
(思案中)
…またまた思案中〜…

はい、もうわかりましたよね。その意味は以下の定義から理解してください!
Claim: To cause the loss of, usually by violent means(何らかの消失を引き起こすこと、通常は激しい・乱暴な・暴力的な・凶暴な手段による)

ということで、この思いがけないclaimの主語は、一般的な意味で使われるclaimと異なり、人間ではないということが重要です。人ではないのですから、〜を要求する、とか、〜を請求することはないわけですね。ではどういう意味を持つのかというと、上の定義からわかるように、「〜が〜を消してしまう、なくしてしまう」という意味になります。ですから、上記の例文(1)〜(3)の日本語訳は以下のようになります。

(1) 9/11-related illnesses claimed more victims than attack on New York. (ニュースのヘッドラインから)                                             (9.11関連の病気は、ニューヨークへの攻撃でもたらされた犠牲者数以上の人々の命を奪うことになった。)
(2) The sudden attacks claimed the lives of 3 people.                        (突然の攻撃は3人の命を奪った。)
(3) The big fire claimed 100 homes.                                   (その大火事は100件の家屋を焼失させた。)

どうでしょう?このクレーム、いや、claimの思いがけない意味とその使い方は?思いがけなかったでしょうか、それとも、そうでもなかったでしょうか?少なくとも私にとっては、思いがけない使い方でした!しかし、よくよく考えると、何かに対して強い力を持って対応する、処理する、といった意味を持っていると考えると、その主語が人ではなかった場合は、destroy、kill等の意味合いになるというのは理解できますよね。はやり共通の意味合いが存在するのではないかと思います。ということで、今回はclaimという思いがけない単語を取り上げてみました。少なくも私にとっては「思いがけない」単語でしたので…。

この記事を読んだ何人かの皆さんが、「ほ〜なかなかおもいがけない使い方をする単語だったよね〜」と思ってくださったら、大変うれしく思います(^^)。では、次の記事をお楽しみに…。See you in the next blog, guys. And in the meantime, please stay safe and well! See ya! Nao



「思いがけない単語たち」#2: Shy=シャイ(人見知り)?

2021-09-08 | 英語の学習
Shyという言葉を聴くと、誰しも、もちろん私も…人見知り、とか、内気な、とか、おとなしい、とかいう意味がすぐに頭に浮かびます。海外に派遣する学生のホストファミリーに対する自己紹介を用意するときに、学生がよく「私は人見知りするほうなので…、最初はすごくおとなしいと思われるかも知れませんが、慣れてくると、本当は明るく、社交的な方なんです〜…なので…、どう書いたらいいですか?」と聞いてくるんですが(「あ〜またか〜」という言葉を飲み込みつつ)「じゃあ、I am shy, but…とか、I may look shy, but…」とかで始める?」と言います。それだけ、私たちにとってのshyは、シャイ、とカタカナ英語として日本語になるくらいにその意味が頭に固定していますよね。人の性格、性質を表す言葉の1つですね。一応例文を挙げますね(分かっているとは思いますが…)。

She showed a shy smile.
(彼女ははにかんだ微笑みを見せた。)
Most children feel shy when interacting with strangers.
(多くの子供たちは見知らぬ人とかかわる時には引っ込み思案になるものだ。)
Don’t be shy of telling me the truth.
(ためらわずに私に本当のことを言ってください!)

では、それほどまでにシャイのイメージを強く持っている私たちが以下の言葉を聴いたら、どう思うでしょう?以下の文章をよ〜く読んで、shyの意味を考えてください。

1) I’m shy (of) 500 yen.
2) We are still 1 million yen shy of the target figure.
3) I’m shy of money.
(ちょっと時事英語系の文章を…)
4) According to CNN projections, Joe Biden now stands at 264 votes, six shy of the 270 votes to win presidency.

どうでしょう?shy or shy ofの意味、使い方、わかったでしょうか?分かった人は以下で確認してくださいね。分からなかった人は、答えは以下となります。

(ロングマン英英辞典より)
be shy (of something)
Especially American English to have less than a particular amount of something.
(特にアメリカ英語で、何かを特定の分量持っていないこと。)
つまり、「人が〜(数量等)足りない」あるいは、「(主語)は、〜に対して(数量を示す名詞)の分足りない」といった意味になるわけです。え?わかりにくい?ですよね〜(納得)。では、前述の例文を訳してみましょう。

1) I’m shy (of) 500 yen.
→僕は500円足りないな〜。
2) We are still 1 million yen shy of the target figure.
→私たちは、目標の金額にまだ100万円足りていない。
3) I’m shy of money.
→お金が足りない!
4) According to CNN projections, Joe Biden now stands at 264 votes, six shy of the 270 votes to win presidency.
→CNNの予測によると、ジョー・バイデンは現在のところ264票を獲得しているが、大統
領選挙に勝つためには、あと6票足りないとのことである。

どうでしょう?これでshyの思いがけない意味、その使い方、わかってもらえたでしょうか?(微笑)あ、そうそう、こういう使い方もありますよ。

Rio died on May 18. He was one month shy of his 33rd birthday.
*私のブログを読んでくださっている皆さんはなんとなくわかると思うので、日本語訳なしで〜す。(Sorry, Rio. I used your name and episode.)

シャイ(shy)の思いがけない意味は、他の言葉で言うと、lack or short(欠けている、足りない)です。ただ、その使い方にはちょっと注意が必要ですね。2つのパターンがあります。

1つは、[誰々・何々+ shy of+数量](例:I’m shy of 500 yen .)、そして、もう一つは、[数量+shy of+何々に対して]という風に、数字があって、その後にshy of が来るパターン(例: Joe Biden…six shy of the 270 votes to win presidency. We are still 1 million yen shy of the target figure.)です。ニュースでは、どちらかというと後者の使い方がよく聴かれます。アメリカのニュースを是非聴いてください。今は民主党と共和党の間で様々な政治的戦いがあり、票の行方が政策の方向性を決めるため、このshyと言う言葉はよく聴かれます。その時、このブログを思い出してくださいね(笑)。

でも、どうして同じ単語であるshyが、これほど異なった意味を持っているのか…。考えてみました。shyはそもそも「何かが欠けている、足りない」という意味を持っていて、それが人の性格とか態度に関して使われると、「他人と繋がるための気持ちや前向きの気持ち、積極性が足りない」という意味合いを持ち、一般的に「人見知りする、内気である、おとなしい、引っ込み思案」といった意味になる。そしてshyが物理的なものに言及する時には、そのもともと持っている「何かが欠けている、足りない」といった意味がそのまま現れる、というのが私なりの結論です。語源をちょっと調べてみましたが…わかりませんでしたので、とりあえずは、この解釈でこのshyの2つの意味を理解してもらえたらと思います。

では今回は、「人見知り」という意味が一般的に知れわたっている中、「不足」という意味を持つ、shyという「思いがけない単語」の話でした。皆さん…Don’t be shy of using “shy” to mean “lack” or “short” when you find the right time to use it. Good luck, guys. Please continue to stay safe and healthy, and have a good one for now, guys! See ya! Nao







「思いがけない単語たち」#1: Consumption=消費?

2021-09-07 | 英語の学習
「consume(コンシューム)は「消費する」…だから…その名詞形なので、consumption(コンサンプション)=消費!ですよね?」

はい、私もconsumption(コンサンプション)という言葉を聴けば、すぐに「消費」の“イメージ”と「消費」という言葉が頭によぎります。当然ですよね。だって私たちは、consumption(コンサンプション)=消費、というような方程式でconsumption(コンサンプション)という単語を覚えてきたわけですからね。ですから、以下のような文章を見たり、聴いたりすると、「え〜なんだ〜…どういう意味?」となります。皆さんはどうですかね〜?その文章をどうぞ!

President Biden’s speech was for domestic consumption.
*domestic(ドメスティック)=家庭の、家庭向きの、国内の、自国の、等々

「ということは〜domestic consumptionなので、国内消費!」当たり〜!と言いたいのですが、この場合はおかしいですよね。だって、バイデン大統領のスピーチは国内消費のためです…?ふむ…この文章が間違いのない文章だと考えると、この「国内消費」っていう意味はおかしいですよね〜。では、皆さん、どんな意味を当てるのが適切でしょうか?
(考え中)
(考え中)
(考え中)
(…………………)
はい、その通りです!答えは以下ですよね。
President Biden’s speech was for domestic consumption.
(バイデン大統領スピーチは国内向けのものだった。)

単語が持つ基本の概念から考えるとわかりますよね。consume は「消費する」という意味で覚えたとしても、そのイメージは、「誰かが何かを身体(体内)にいれて消化していく」なので、その消化するものが「物」という物理的なものでも、「考え」という抽象的なものであってもいいということです。ですから、(今回の)バイデン大統領のスピーチは、(アメリカ国民に聴かせて理解してもらう(受け入れてもらう=消費してもらう)ための国内向けのものだった、という意味になるわけです。

今回の思いがけない英単語は、消費する=consume→consumption(消費)でした。しっかり理解していたと思っていた単語、思いがけない使い方があるものですね。いや、私たちノンネイティブにとっては思いがけないものであるだけで、ネイティブにとっては全く「思いがけない」わけではないですよね。単語を覚えるときは、その概念、語感をしっかり理解して、決してその単語の1つの意味に縛られないことが大切というわけです。皆さん、単語を覚える時は、その意味を一対一で覚えないように心がけましょう!

ではまた、次の「思いがけない単語」に出会うことを楽しみにしていてくださいね。See you soon, guys. Have a good one! Nao




「思いがけない単語たち」シリーズ、始めます! (予告です…)

2021-09-04 | 英語の学習
私たちが英語の単語を覚えていく時って、まずはその単語の最も基本的な、一般的に使われる意味の日本語を覚えて、それを機会ある毎に頭で何回も何回も繰り返して覚え直すことで、なんとか記憶に固定していきますよね。そして、それがしっかり固定されると、その単語を聴いた時に、あるいは、自分がその日本語を英語に変えて言おうとしたり書こうとすると、その単語が自然に出てきます。もちろん、それは単語だけでなく、いろいろな表現や文章構造にも同じことが言えますね。要は、新しい言葉や表現を覚える過程はみな同じ。新しい単語や表現に出会うと、私たちは、まずはそれを一番わかりやすい意味や方法で覚えようとして、後は機会がある毎にその記憶を強化して、きっかけがあると、その単語(意味)が自然に頭に浮かぶように努力するわけです。そうやって新しい言葉を「身につける」ことを「習得」(acquisition)と言語学では呼びます。いくら一生懸命勉強(learn)しても、それを習得(acquire)しなければ、新しい言葉を自由に使うことはできないというわけです。あ、ちょっと理屈っぽくなりました…すみません…では本題に戻ります。

しかし、そうやって覚えた単語だからこそ、それが予想もつかないところで使われるのを見たり、聴いたりすると、「え、何で?どういうこと?どんな意味?」と困惑して、頭が真っ白になってしまいます。そのような事態を事前に防ぐ方法は?そう、少しでも覚えた単語の意味の幅を拡げて覚えるべく努力することです!その一助となるべく、このシリーズ「知ってたはずの単語の、知らなかった〜使い方」を始めます!僕自身が過去に「え?なんでこんな時にこの単語!?」と思ったものばかりなので、きっと多くの皆さんに役立つのではと思い、そんな「思いがけない単語たち」を紹介していきたいと思います。「もう知ってるよ」という皆さんは、流し読みでお願いします(冷汗)。第1回、すぐに始まりま〜す! Nao