いわさきあきらの音人的生活

京都のキーボーディスト岩崎明のブログです。音楽の知識、機材の紹介、日記など。

デジタルとアナログ その2

2009年08月10日 | シンセことば
(写真は、テクノ系に今でも人気の高い
 ローランド JUNO106、DCOタイプのデジアナシンセ)


 アナログとデジタル、
 わかっていそうで、いざ説明するとなると、むつかしい言葉です。


 大きな意味で言えば、

 アナログは「量」、デジタルは「数」、です。


 電気は普通、「電力量」のように「量」で表します。

 これはつまりアナログです。
 
 そして、電気を「数」として、処理するのが、デジタルなのです。

 つまり、電気をいったん数字にして、
 処理したり、記録したりするのが、デジタルです。



 まず、アナログ・シンセから説明します。

 オーソドックスなアナログ・シンセは、
 基本的には、次の3つのパートからできています。


 VCO(ボルテージ・コントロールド・オシレータ)
 →発振器、つまり、音を出すところ

 VCF(ボルテージ・コントロールド・フィルター)
 →フィルター、音色を加工するところ

 VCA(ボルテージ・コントロールド・アンプ)
 →アンプ、音量を加工するところ


 アナログ・シンセは、電圧(ボルテージ)でコントロールするために、
 VCという文字が入っています。


 コンセントの電気は、かならずしも一定ではないために、
 ピッチ(音程)が揺れたり、
 また、シンセ本体があたたまってきたら、
 ピッチが高くなったりしました。

 それを解決したのが、オシレータの部分だけをデジタルにした、
 いわゆる、デジアナ・シンセです。

 このシンセの場合、オシレータ、つまり、発振器は、

 DCO(デジタル・コントロールド・オシレータ)

 と呼びます。


 けれど、音程の不安定さは、アナログ・シンセの
「揺れ」や音の分厚さといった長所にもなっていたわけです。

 ただ、アナログの発振器より、デジタルの発振器の方が、
 安く作ることができたみたいで、
 このあたりから、シンセというものが、
 身近なものになってきました。

 次回は、デジタルについてです。



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