昨日の「 子どものおはなし会 」では 「 ブレーメンの音楽隊 」をお話ししました
「 このお話 知っているひと~ 」
「 ハ~イ! 」 手が挙がります
「 動物がいっぱい出てくるんだったよね~ どんな動物だっけ・・・? 」
・・・・・
じゃあ 少しずつお話してみましょうか
昔 あるお百姓さんの家に 一匹のロバが飼われていました
ロバは 毎日 粉ひき小屋へ粉を運ぶ仕事をしていました
でも 年をとり 重い荷物を運べなくなりました
すると お百姓さんは もう ロバに餌をやるのはよそうと思いました
それを知ったロバは 家を出て ブレーメンの町へ行き 音楽隊に入れてもらう事にしました
ブレーメンへ向かう道の途中で ロバは 同じような目に遭っている 犬 猫 おんどりと出会い 一緒に旅を続けます
日が暮れて 森のなかで一夜を過ごすことになりました
すると その時 木の天辺に登ったおんどりが 家の灯りを見つけます
その家に行き 窓からそっと覗くと・・・ なんと泥棒達の家でした
泥棒達は 飲んだり食べたり 手柄話をしたり 大騒ぎ !
動物たちは 頭を寄せて相談し いいことを思いつきました
窓の前に ロバが立ちました
その背に犬がのり 犬の上に猫が 猫の上におんどりが・・
そして 「 せーの!!」で 一斉に 思いっきりの声で鳴きたて
窓を突き破り 家の中になだれ込みました
泥棒達の驚いたことといったら
「 ばけもんだぁ~ 」と 後も見ずに逃げ去りました
ロバと 犬と 猫と おんどりは 泥棒達のご馳走をたらふく食べ お腹いっぱいになりました
お腹いっぱいになると 眠くなります
それぞれ 好きな場所で寝ることにしました
猫は暖炉の傍で 犬は裏口の戸の脇で ロバは裏庭のこやしの上で おんどりは屋根の天辺で ぐっすり眠りました
さて 逃げて行った泥棒達は 遠くから家の様子をうかがっていました
窓の灯も消え 静まり返っている家に お頭は「 家を調べてこい!」と 手下に命じます
手下が そっと家に入ると 中は真っ暗
暖炉の灯をおこそうと 火かき棒を残り火に近づけると それは 猫の光る眼でした
怒った猫は手下の顔を 思いっきり爪で引っ掻きました
「 ギャ~ 」 手下は 慌てて裏口から飛び出そうとして 犬を踏みつけました
犬は「 ガブリ 」 手下の脚に噛みつきました
「 グワァ 」 手下が裏庭に飛び出すと ロバが思いっきり後足で蹴飛ばしました
ヒューン
屋根の上のおんどりが「 コケコッコ~ 」と 鳴きたてました
手下は お頭の元によろよろと帰り こう言いました
「 お頭 あっしが家の中に入ると 魔女が長い爪で あっしの顔を引っ掻きました
戸の陰には 悪魔がいて あっしの脚にぐさりとクサビを打ち込みました
裏庭にいた大男は こん棒で あっしをぶっ飛ばしました
天から 裁判官が『その男を ここに連れてこい』と 恐ろしい声で命じました
もう二度と あの家に行くのはごめんです 」
この話を聞いた泥棒達は 家に近づこうとはしませんでした
ロバと 犬と 猫と おんどりは ブレーメンに行くことはやめて
この家で 仲良く 幸せに暮らしたという事です
あらら ぜんぶ 話しちゃった・・
グリムのお話ですが ストーリー性のある 少し長いお話は 4歳からですね
でも 2歳くらいの妹や弟も来ています
みんなを お話に惹きつけるには 話し手だけでなく 子どもたちにも参加させることです
例えば
ロバが歩いていくと (犬の指人形がピョンと出て)
「 誰がいた?」
「 犬!」
「 そうね 犬が ハアハア息を切らしていました 」
みたいにしています
動物の鳴き声も 子どもたちに参加してもらいましょう
民族、国、立場など超えて人と人が思い遣り協力し合えば解決することがある…この童話はそんなこと思わせてくれる気がします
いつも権力欲に満ちていて
沈んでは盛り返す繰り返しですから
またぞろ・怪しい雰囲気に変わりつつありますね
人が人である限り~繰り返す同じ過ちを~
自分だけは・・と、人ごとが世界中にひろまっていて
自分さえよければという個人主義にが台頭してきて
やがて、道が又それてゆく気がしますね
よい世界になってほしいを何時の世も願うのに~
生きるって、そういう事なんですよね。
人間は同じ過ちを繰り返す?
でも、今は大変な結果を生んでしまうのに。