むかしむかし 北の大地に アイヌの国がありました
アイヌの国の上には 風が流れ 雲がわきおこる「中空(なかぞら)の国」がありました
中空の国には 雨や 雪や 陽の光を 地上に届ける役目もありました
中空の国の上には どこまでも高く広がる「大空の国」がありました
青い青い空の世界です
ある日のこと 大空の国の神さまが 足もとの 中空の国を眺めていると キラキラ輝くものが目に留まりました
「何だろう?」 不思議に思い 大空の神が 中空の国へ降りて行きますと・・・
それは 中空の国の美しい女神「クナウ」だったのです
一目惚れした 大空の神は クナウのお父さんの「中空の神」に クナウをお嫁さんに欲しいと申し込みました
中空の神は つり合いの良い結婚を喜びました
そして クナウに 春までに 楡の木から採った糸で 嫁入りの晴れ着を織るようにと命じました
それからというもの クナウは 楡の木の皮を採るため たびたび アイヌの国へ降りて行くようになりました
行く度に クナウは アイヌの国の 美しい森や 湖や 野原が大好きになりました
そして 大空の国へいくのが 死ぬよりも嫌になりました
いよいよ明日は 嫁入りの日
クナウは 立派に出来上がった 黄金色の晴れ着を着て 別れを告げる為 アイヌの国へ降りて行きました
それっきり クナウは中空の国に戻っては来ませんでした
続く
萱野茂さんですね。
調べてみます。
MONAさんのおはなしだけで、私の中のイメージがかなりはっきりしました。
助かりました。
ありがとうございます。
こども(大人も)におはなしを語っていたのですが、頭の中にその世界を描けないと語れないですよね。
多分、さくらのきさんと同じように疑問を持ったので調べていると思います。
もちろん瀬田貞二さんの再話も読んでいますが、アイヌの話は萱野茂さん(アイヌの方)が一番多く採集されていると思います。
今、家にある本には、この話は載っていませんので、他の本かもしれません。
アイヌの自然観と神々との関係を知るには、この方の本を読むと納得します。
お役に立てたでしょうか?
今、瀬田貞二さんの再話でこのおはなしを覚えていますが、こちらの文章は、私がハテナ?と思っていた部分がはっきりと表現されており、納得が行きました。
出来たら、出典を教えていただけないでしょうか。
よろしくお願いいたします。
アイヌは消えたわけではありません。
その優れた文化を伝えて行ってほしいと思います。
でも、文字がないと、少し昔のことが分からない難しさがありますね。
それを聞くと、より一層イメージがふくらみます。
私のメルアドも、アイヌの神さまの名から始まります
それが凝縮されているのが昔話なのだと思います。
まっておりますね!!アイヌの方は
自然と共生されててすばらしいですよね。
作家の佐藤愛子さんもアイヌの方方と
大変気が合ってらっしゃるようです。
むかし本土の役人たちがアイヌの方の純朴さに
つけこんでひどいことしたらしいということを
著書でよみました。悲しくなります。・
アイヌの名をもらっていますが、アイヌのことを知らない人がますます増えてるね
琉球とアイヌ・・へき地の文化素晴らしい文化が消えて行きますね
福寿草のことをアイヌ名で「クナウノンノ」といいますが
北海道では見たことがないので、機会があれば見たいです
哀しい結末の話が多いけれど、昔話って多くはそんなもの?かなぁと
花や樹、魚や獣、風や河川…生活の周りにあるすべてに精霊が居た、カムイとコロボックルとピリカメノコたちの世界