「ああ、本当にテントなんだ。」そう思った。
今日日、娯楽も増え
海外から、洗練された曲芸団体も、やって来ると言うのに、
日本のサーカスが、続いているのは、なぜだろう。
招待券から、本気で指定席を取る人まで、
テントの周りは、行列だ。
驚いた事に、演目は、昔とほとんど変わらない。
初めて見るのに、懐かしい。
パイプむき出しの設備、次々に変換する装置のせいか、
サーカスの照明は、思った以上に暗い。
天井から吊るされた布にからまる、ハデな衣装の女性は、
ポールダンスを思わせて、淫靡な感じがする。
リングにぶら下がった女性は、ジャマになるワイヤーは無し。
その余裕の演技の下では、2人の男性スタッフが待機していて、
そっちを見ている方が、緊張した。
ピエロが、つないでいる間に、黙々と働くスタッフは、
明らかに、演者より多い。
よく見ると、「やっているのは外人ばかり」と思っていたら、
近くにいたオバさんが、同じ事をぼやいていた。(笑)
サーカスと言えば、球体の中を走るバイク。
「子供の頃、見たわ~。60年前。」と、
又もや、オバさんの声。
1台から3台に増えて、ぶつからないのはすごいけど、
ブンブン音が、うるさくなって、恐い。
扉を開閉するスタッフが、中に入ったまま立っているので、
そっちの方が、よっぽど危ない。
キリンは、ただ歩いて、客からエサをもらい、
ヨダレを流して退場。(笑)
これが、サファリスペクタクル。(笑)
ホワイトライオンは、暗いので、グレーに見え、
頭も動かさないから、彫像かと思っていたら、
やはりオバさんも、「あれ、ニセモノじゃないの?」
さすが、百獣の王だけあって、
人間の言う事など、聞きたくない様子。
特に、オスライオンは、ほとんど動かず、
ムチをたたく、大きな音に脅されて、1回ジャンプしただけ。
これが、奇跡の猛獣ショー。(笑)
全然すごくない、動物達の動きが、逆に面白かったが、
ライオンは、出入りの時、通路の柵を、
棒でガンガンたたかれて、何だか可哀想だった。
いかにも、サーカス=見せ物、って感じで。(泣)
ゆやーん ゆよーん ゆやゆよん
トリは、見せどころの空中ブランコ。
大変な技なのだろうが、あまりに定番なので、
当たり前のように見てしまう。
客が、「オ~ッ。」と、声を上げるのも定番。
転落防止のネットは、
自己紹介で飛び降りて、うまく利用していた。
ポスターの絵にはあるのに、
実際は、やらなかったのが、綱渡り。
「翔べ イカロスの翼」で、さだまさしが演じた、
ピエロの栗ちゃんを思い出すが、
危ないだけで、地味だから、止めたのかなぁ。
普遍的に暗いイメージ
団員は、客の反応など、あまり気にせず、
淡々とやっている感じ。
どうせなら、「美しき天然」でも流した方が、
かえって、レトロで良いのに。
ピエロも、アメリカンクラウンなどと、
中途半端にポップにしないで、
ゴールデンボンバーの、樽美酒研二にしちゃえ。
バカにしてるんぢゃないよ。
面白いかは別にして、
古いものが、頑張って残ってるのは、良いと思う。
世界三大サーカスとは
木下大サーカス、ボリショイサーカス、
リングリングサーカス(アメリカ)、なんだそうだ。
安田大サーカスとか、言ってんじゃないよ。(笑)
ちなみに、キグレ大サーカスは、
2010年に廃業したらしい。
最近まで、やっていたんだね。
2時間の公演も終わり、
外に出たら、すっかり暗くなっていた。
イルミネーションが、綺麗だったので、
テントのロゴを、写真に撮ったら、
バックの高層ビルと相まって、
外国の風景のようになった。
無性に、チンドン屋が見たくなった。
私の場合、健康もお金も、綱渡りのようなもの。
明日は、どうなるんだろう。
ああ、グラグラする。
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