「脳トレ」は無意味か？・・・

 　　　

　「脳トレ」には計算、音読、数独（ナンクロ）、間違い探し、パズル、囲碁、麻雀、将棋などいろいろある。が、その効果については多くの脳研究者が懐疑的だという。ネットに、自らの努力で脳を"鍛える"「脳トレ」、それが無意味だという記事があってガックリ！　本当にそうだろうか？ 

　私は毎朝ウオーキングのとき、1～12月を旧暦月名や英語で言ったり、100から7や3を引く単純な引き算をやったり、「頭のそろばん」で暗算をやっている。が、簡単な引き算は計算ではなく、1～12月を旧暦月名や英語で言うのと同じで、答えを記憶しているに過ぎない。
　これを繰り返し言うのは記憶力の低下を防ぐためで、このうちどれか一つでも忘れたり、スムーズに言えなくなったりしたら赤信号だ。要するに物忘れの度合いを自己判断するためにやっているのである。
　しかし「頭のそろばん」でやる暗算は違う。1～10、11～20……と100まで、またその反対に100～91、90～81……と足し算するのだが、これには集中力が必要で、昨日できたから今日もできるとは限らない。集中力が足りないと「頭のそろばん」はすぐに消えてしまう。何回やっても途中で分からなくなる。やっと正しい答えが得られたと思ったら、もうウオーキングの折り返し地点だった、というのはしょっちゅうである。
　また、パソコンに麻雀ソフトをインストールして、時々やっている。3人を相手にやるのだが、どのパイを切ろうか、ともたもたしていると「早くやってよ」なんて声がかかって焦る。役をつくるのに意外と頭を使うので、脳の活性化にはいいと思うし、たまにトップで上がったときの気分は爽快である。

　何年か前、脳のMRI検査を受けたことがあるが、担当医から「海馬がぎっしりつまっています。しっかり脳を使っていますね」と言われた。足でも手でも使わなければ衰えるように、脳も鍛えれば鍛えるほど活性化するのだろう。だから「脳トレ」が無意味とは思わない。
　あるサイトに、「脳を活性化させたければ、日ごろからできるだけ脳を使うように努力していけば良い」とあった。脳トレをやる５つのコツとは、
①その人のレベルにあったもの
　面白くないことは継続できないので、自分のレベルに合ったものを選ぶ。
②楽しいと思えるもの
　脳が「楽しい！」と感じるとき、扁桃体からドーパミンが放出され、海馬が活性化するというメカニズムがあることが明らかになっている。
③好きなもの
　本を読むことが好きであれば音読してみるとか、絵を描くのが好きであれば塗り絵をするとか、自分の好きなことから課題を選んでみるとよい。
④継続的にやること
　毎日でなくても週に1回とか、自分のペースで、できるだけ長く続けて習慣化することが大事。繰り返しやる、ということが脳を鍛えることになる。
⑤いろいろなものをやる
　脳トレにはたくさんの種類があるので、同じものをずっとやるよりはいろいろなものを少しずつやるのがよい。