昨日はクープランの墓、プレリュードとフーガの本番が終わりました。前回のような失敗はないようにということで準備も暗譜も早めに取り組んでいたのですが、今月になってハプニングがありすぎて練習もままならず。直前の一週間で急速にエンジンをかけて練習したような状態でした。
エンジンがかかった勢いで本番へ、と思ったのですが、出られている方たち、ほとんど間違えないのです。しかもショパンやプロコの大曲を暗譜で。確かアマチュアの方だったはず。ある方たちにとってはそれは当たり前かもしれないのですが、私にとっては当たり前ではありません(爆)その方たちは常にエンジンがかかっているのかも。しかしそれでどうこうなるというのでは甘い。とにかく、流されずに、平常心を保って、弾くしかありません。
しかし平常心のなさは演奏にもあらわれてしまいました。プレリュードで指が震え浮いてしまうという、練習ではなかったような状態に。しかもこんなに速くならなくてもいいのに勝手に速くなりどこへ向かうのか問いたくなる状態、車の運転だったら完全にまずいです。
フーガでなんとか自制心を取り戻したものの、満足できる演奏からは程遠い状態。暗譜落ちだけはなかったものの、課題の多く残された結果となりました。
いただいた講評でもっとも多かった内容が
「もっとゆっくり弾いていいです、拍をしっかりとってください」
うっ、練習ではやっていたのですが。本番は非常事態だったのかも、普通は反対でありたいのに(汗)
年齢を重ねるにつれて、メカ的に込み入った曲は指が回らなくなりやすいのですが、そういう時こそ、拍に気を付け落ち着いて演奏しようといことでした。確かに、指が確実に回りにくくなっているのが身に染みて実感するこのごろ。指の回る若い方たちの演奏を聴いて、私もかつてはもっと指が回ったのに、という負け惜しみを言いたくもなりますが、それでは進歩がありませんね。指だけではなく、彼ら彼女たちはまっすぐな気持ちで取り組んでいたと思います、その面でも見習うべきところが多かったです。
基礎的な練習も含め、見直したいことがたくさんありました。一度の本番で得られること学ばされることの多いこと多いこと。どんなに痛い目にあっても、やっぱり弾きつづけ本番にも出つづけようと思いました。
それからピアノという楽器は確かに孤独なところがあります。そして演奏する楽器が毎回違うので楽器に慣れる必要もあります。昨日の講評時に調律師さんからの話でもあったのですがオケでも弦楽器の方たちは音合わせをお互いに話しあいながらできるけれどピアノはひたすらその楽器に慣れるために一人で試行錯誤を繰り返すというケースも多いとのこと。ピアノの一つの楽器で一度に多くのことができ、マイペースで練習しやすいという利点の裏返しかもしれませんね。ちなみに昨日演奏した楽器はとてもいい楽器で調律師さんも誇りに感じていらっしゃったのですが、慣れる前に本番が終わってしまいました。楽器にもっと早く慣れるのも課題の一つでした。
しかし、最後にもう一度だけ言い訳。いつも聴きに来てくれている友人が昨日も来てくれたのですが「あの状況でよくここまでやったよ~お疲れ様」と言ってくれたのがありがたすぎました。
そう、今回については、ちょっと、そう思いたくもあります。
では、心機一転、前へ向かって歩んでいきたいです。
久しぶりに音源編も更新しました。(お手柔らかにね)
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