きのう、私にとっては4年連続となる
秋田・大曲の花火、2泊3日の旅より帰ってまいりました。
こぢんまりツアーが多い銀のステッキには珍しく、
例年30名様を超えるお客様にご一緒いただく大曲の花火。
添乗員も十分にご案内できるよう、2名でご一緒するのが恒例です。
今年も32名様にご参加いただき、
いつのまにか「ベテラン」と呼ばれるようになった私と、
昨年入社の平成生まれのスタッフ2名でご一緒してきました。
たぶん「平成生まれ」は胃の痛くなる思いでこのツアーを迎えたはずです。
ふだんから口の悪い私は
「あ~、こんなんじゃ一緒に行くの心配やわ」
とプレッシャーをかけつづけていましたので。
そして、きっと実際に胃が痛くなったことでしょう。
というのも、2泊3日のあいだ中、
ずっとダメ出しを繰り返すことになりましたから。
彼女の動きをちらりと見る私の視線に、ビクーッとする彼女。
「ちがうって!
私じゃなくて、お客様に神経を向けなさいよ」
とここでもまた、ダメ出し。
3日間、私に向き合う「平成生まれ」の顔に、
笑顔はありませんでした。
旅が終わりに近づき、仙台空港が見えてきたとき、
その彼女に、お客様への最後のご挨拶を任せました。
大曲の花火を初めて見たあなたの感想の方が、
たぶん皆さんの気持ちに寄り添えると思うよ、と言って。
マイクを持った彼女。
この3日間、私の前ではついぞ見せたことのない笑顔と
高揚した声で話し始めました。
「私はいつも宝塚の花火大会で満足していたのですが、
今年、初めて大曲の花火を見せていただいて、
あの音、あの大きさ、あの美しさ、…もう、感動しました!」
「この仕事をして、人を感動させることの難しさを痛感しています。
だからこそ、あの一瞬の花火で
これだけ人を感動させられる花火師さんはすごいと思いました」
「私は東北が大好きになりました!
家に帰ってからも、ずっと、ジェジェジェ!と言っていると思います!」
いっきいきとした表情で締めくくり、
バスいっぱいの拍手に包まれていました。
私も最後にマイクをとりました。
「彼女のあんな顔、この3日間で初めて見ました。
私の前ではずっと悲壮な顔をしていたので」
たぶん怖いんでしょうね、と半ば冗談で言ったところ、
「そうやろうなぁ…」と、あるお客様。
その声に、うんうんといっせいにうなずくバス車内。
え、なんで?
舞台裏のダメ出しシーン、
まる見えだったんでしょうか。
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貸切バス・オーダーメイド旅行のご相談は…
銀のステッキ旅行
TEL 0797-91-2260(平日8:30~17:00)
■公式ホームページ:http://www.gin-st.com
■銀ステ旅先案内人:http://ameblo.jp/arailuka
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こぢんまりツアーが多い銀のステッキには珍しく、
例年30名様を超えるお客様にご一緒いただく大曲の花火。
添乗員も十分にご案内できるよう、2名でご一緒するのが恒例です。
今年も32名様にご参加いただき、
いつのまにか「ベテラン」と呼ばれるようになった私と、
昨年入社の平成生まれのスタッフ2名でご一緒してきました。
たぶん「平成生まれ」は胃の痛くなる思いでこのツアーを迎えたはずです。
ふだんから口の悪い私は
「あ~、こんなんじゃ一緒に行くの心配やわ」
とプレッシャーをかけつづけていましたので。
そして、きっと実際に胃が痛くなったことでしょう。
というのも、2泊3日のあいだ中、
ずっとダメ出しを繰り返すことになりましたから。
彼女の動きをちらりと見る私の視線に、ビクーッとする彼女。
「ちがうって!
私じゃなくて、お客様に神経を向けなさいよ」
とここでもまた、ダメ出し。
3日間、私に向き合う「平成生まれ」の顔に、
笑顔はありませんでした。
旅が終わりに近づき、仙台空港が見えてきたとき、
その彼女に、お客様への最後のご挨拶を任せました。
大曲の花火を初めて見たあなたの感想の方が、
たぶん皆さんの気持ちに寄り添えると思うよ、と言って。
マイクを持った彼女。
この3日間、私の前ではついぞ見せたことのない笑顔と
高揚した声で話し始めました。
「私はいつも宝塚の花火大会で満足していたのですが、
今年、初めて大曲の花火を見せていただいて、
あの音、あの大きさ、あの美しさ、…もう、感動しました!」
「この仕事をして、人を感動させることの難しさを痛感しています。
だからこそ、あの一瞬の花火で
これだけ人を感動させられる花火師さんはすごいと思いました」
「私は東北が大好きになりました!
家に帰ってからも、ずっと、ジェジェジェ!と言っていると思います!」
いっきいきとした表情で締めくくり、
バスいっぱいの拍手に包まれていました。
私も最後にマイクをとりました。
「彼女のあんな顔、この3日間で初めて見ました。
私の前ではずっと悲壮な顔をしていたので」
たぶん怖いんでしょうね、と半ば冗談で言ったところ、
「そうやろうなぁ…」と、あるお客様。
その声に、うんうんといっせいにうなずくバス車内。
え、なんで?
舞台裏のダメ出しシーン、
まる見えだったんでしょうか。
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