銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

大曲花火の舞台裏

2013年08月26日 | のほほん同志Aの日常
きのう、私にとっては4年連続となる
秋田・大曲の花火、2泊3日の旅より帰ってまいりました。

こぢんまりツアーが多い銀のステッキには珍しく、
例年30名様を超えるお客様にご一緒いただく大曲の花火。
添乗員も十分にご案内できるよう、2名でご一緒するのが恒例です。

今年も32名様にご参加いただき、
いつのまにか「ベテラン」と呼ばれるようになった私と、
昨年入社の平成生まれのスタッフ2名でご一緒してきました。

たぶん「平成生まれ」は胃の痛くなる思いでこのツアーを迎えたはずです。

ふだんから口の悪い私は
「あ~、こんなんじゃ一緒に行くの心配やわ」
とプレッシャーをかけつづけていましたので。

そして、きっと実際に胃が痛くなったことでしょう。
というのも、2泊3日のあいだ中、
ずっとダメ出しを繰り返すことになりましたから。

彼女の動きをちらりと見る私の視線に、ビクーッとする彼女。

「ちがうって!
 私じゃなくて、お客様に神経を向けなさいよ」

とここでもまた、ダメ出し。

3日間、私に向き合う「平成生まれ」の顔に、
笑顔はありませんでした。


旅が終わりに近づき、仙台空港が見えてきたとき、
その彼女に、お客様への最後のご挨拶を任せました。

大曲の花火を初めて見たあなたの感想の方が、
たぶん皆さんの気持ちに寄り添えると思うよ、と言って。

マイクを持った彼女。
この3日間、私の前ではついぞ見せたことのない笑顔と
高揚した声で話し始めました。

「私はいつも宝塚の花火大会で満足していたのですが、
 今年、初めて大曲の花火を見せていただいて、
 あの音、あの大きさ、あの美しさ、…もう、感動しました!」

「この仕事をして、人を感動させることの難しさを痛感しています。
 だからこそ、あの一瞬の花火で
 これだけ人を感動させられる花火師さんはすごいと思いました」

「私は東北が大好きになりました!
 家に帰ってからも、ずっと、ジェジェジェ!と言っていると思います!」

いっきいきとした表情で締めくくり、
バスいっぱいの拍手に包まれていました。

私も最後にマイクをとりました。

「彼女のあんな顔、この3日間で初めて見ました。
 私の前ではずっと悲壮な顔をしていたので」

 
たぶん怖いんでしょうね、と半ば冗談で言ったところ、

「そうやろうなぁ…」と、あるお客様。

その声に、うんうんといっせいにうなずくバス車内。


え、なんで?

舞台裏のダメ出しシーン、
まる見えだったんでしょうか。


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