板[239]補足 ~ 人工水晶について
- 投稿者:李中
- 投稿日:2022年 4月30日(土)04時02分19秒
- 編集済
板[239]補足 ~ 人工水晶について
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先日見かけた水晶についての補足です、、
どうやらこの人工水晶が正しい感じ、です。。
天然と仕組みが同じなので、この「人工水晶」は、以前ご紹介させていただいた「溶錬水晶」とはちがい
精製工程・結晶構造が天然のモノと変わらないため、区別がつかない というのが実に厄介ですね、、
先端技術としては世界に誇る欠かせないものなのでしょうが、、
医療や実験で使われる小型のオートクレーブは「滅菌」をするために使うもの、、と昔教わった記憶があります。。
日本はこの人工水晶の先進国らしく、主に圧電圧素子を使う機器の中で、水晶デバイスとして用いられているそうですが、若しかして、
原料や種を変えることで、水晶だけでなく
他の天然石もかなりの数がこれで作られているのでは… ないか、、とも。。
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人工の ประดิษฐ์ /pradìt
天然の ธรรมชาติ /thammachâat ※おそらく何れも既出。
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M; 【人工水晶 - 水晶の世界 -新発見 】
天然の水晶は、水晶デバイスの原料としては無駄も多く、必要な量を確保することが難しくなったため、★1960年代から人工水晶に置き換わるようになりました。
現在では、世界の人工水晶生産量は約3,200t/年と言われております。しかも日本は世界でも有数の人工水晶生産国でもあります。
人工水晶は天然のものより不純物や欠陥が少ないため、水晶本来の特性を最大限に引き出すことができます。
人工水晶は、天然水晶のかけら(ラスカ)を原料として、「オートクレーブ」という高温高圧容器を用い、
水熱合成法により製造されます。
その原理は、地殻内部で天然水晶が成長する過程に似た環境を人工的に再現するもので、
わずか数ヶ月という非常に短い期間で、予定通りの大きさと品質の結晶を作ることができます。
1 原料準備
① ラスカを水中で洗浄し、乾燥させたのち、原料をかごに投入する。
この「ラスカ」が原料となり、水晶が成長してゆく。
※ラスカ;天然水晶のかけら。
2 種子準備
② 薄い板状の「種子」という水晶板を育成枠に取り付ける。
この「種子」の代わりに、種となるミニクラスターを入れると大きなクラスターになる。
種子板の厚みは約1mm。
3 オートクレーブ内仕込み
③ 下部(溶解域)に原料ラスカを入れる。
④ 上部(成長域)に種子水晶をセットする。
※オートクレーブは15-20あり、4,5階建てのビルの高さとほぼ同じ。
オートクレーブ内の最高使用温度は 410℃ 最高使用圧力は 1500気圧(147MPa)で、深海1万5千mの
水圧に相当。
育成時には炉の熱膨張により、全長が数cmも伸びる。
これらの高温・高圧に耐えられるようオートクレーブは昔の大砲の銃身を製造する技術が応用されている。
4 人工水晶育成
⑤ 特殊なアルカリ溶液を80%ほど入れて蓋を閉め、ヒーターで周囲から加熱する。
⑥ 上部の温度を、下部の温度より低くすることで 自然対流をおこし、高温高圧下で溶解した「原料ラスカ」が
上部に移動し、種子の上に溶けた水晶がゆっくりと付着することで水晶が育成される。
⑦ 種子は★1日約0.5mmほど成長を続ける。
※上部は350℃、下部は400℃。 内部圧力は約1300気圧(127.4MPa)~1400気圧(137.3MPa)。
※アルカリ溶液; 水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム水溶液。
5 人工水晶引き上げ(完成)
⑧ 小さいもので約2カ月(0.5×60 =30㎜)、大きいものでは約半年(0.5×180 = 90mm)をかけ、
必要な大きさの結晶に成長させる。
? オートクレーブから取り出す。
※1つのオートクレーブから作られる人工水晶は約2t。 すべて同じ大きさで同じ品質。
1つの人工水晶から作られる「水晶デバイス」は 100.000個以上。天然水晶と比べて結晶の方向が
整っているため、安定した品質の水晶デバイスが作ることができる。
(含有動画のURL; https://www.ndk.com/jp/crystal_world/movie/crystal_004.mp4)
(参考出展; /日本電波工業晶の世界 トップ | 水晶とは | 天然水晶の産出国 | 天然水晶の産出方法 | 人工水晶 | 水晶の不思議 | 色のついた水晶 | 圧電素子としての水晶の優れた特性 | 電気的特性の発見 | 水晶の持つ光学的特性 | 水晶デバイスの誕生 | 水晶振動子と水晶発振器 | 水晶デバイスの役割 | 水晶デバイスが活躍するフィールド |
⇒https://www.ndk.com/jp/crystal_world/004/index.html)
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M2; 【高品質な人工水晶製造技術 - エプソン 】
高品質の人工水晶を作る高度な製造技術と匠の技 人工水晶
①時計や②通信機器、③コンピューターや④デジタルカメラなどの電子機器、そして⑤自動車や⑥携帯電話の基地局の通信ネットワークに至るまで、我々の身のまわりにあるさまざまな機器には、 ★水晶振動子、水晶発振器といった水晶デバイスが数多く使用されています。 この水晶デバイスの原材料に使われるのが、エプソンの製造する人工水晶です。 高品質な人工水晶を製造するには、原材料や高度な製造技術だけでなく、安定した生産を支えるための匠の技が欠かせません。 水晶デバイスの世界的なリーディングカンパニーの1社であるエプソンの人工水晶製造技術について解説します。
現代社会には無くてはならない水晶デバイス ~発振器、センサー
水晶に圧力をかけると電気分極が起こり、電圧が発生します。 この水晶の持つ特性による現象は「圧電効果」と呼ばれています。 逆に、水晶に電圧をかけると変形します(「逆圧電効果」)。 この性質を利用して、一定の周波数の信号を安定的に生み出しているのが★水晶デバイスです。 水晶デバイスによって、❶周波数の基準信号を作ったり、❷周波数を選択したりできます。 例えば、❸無線LANやスマートフォンといった複数の通信機器間で通信する際、同期信号を出して接続などのタイミングを制御することや、電子機器の❹内蔵時計の時間を正確に保つには、水晶デバイスが必要になります。他にも、❺速度や動きの変化を捉えるセンサーなどにも水晶デバイスが使われています。 ★水晶デバイスは「産業の塩」ともよばれ、現代社会には無くてはならない存在と言えます。
水晶デバイスの製造には、不純物の少ない高品質な水晶の塊を使います。 かつては、鉱山から採掘された天然の水晶を使って作られていました。 しかし、天然の水晶は、地球が何万年もの歳月をかけて作られたものであり、水晶デバイスの製造に使えるほどの大きな塊は非常に貴重なものです。 また、天然のものは不純物が入りやすく、そのような水晶は、大きくても製造には向きません。そこで考えられたのが人工水晶です。
人工水晶はどのようにつくられるのか ~人工水晶の製造方法
人工水晶は★1905年にイタリアで初めて作られました。 ★日本では、1954年に山梨大学で、小型オートクレーブ(高温高圧炉)を用いてその製造に成功しています。
人工水晶の製造では、原材料として天然水晶のかけらである「ラスカ」と、水晶の核となる種水晶を用います。人工水晶の製造に用いられるオートクレーブは、上下の領域に分かれた円筒状の釜が内部に設けられています。 まず、ラスカを洗浄乾燥させて、釜の下半分の溶解域に入れます。上半分の成長域には短冊状の種水晶を吊るし、釜内に水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムなどのアルカリ水溶液を入れます。 この状態で蓋をして、釜内部を高温高圧に保ちます。 このとき、オートクレーブ上部の成長域の温度は、下部の溶解域よりも低く設定します。このようにすることで、ラスカがアルカリ水溶液に溶けて★SiO2の飽和溶液となり、上下の温度差で自然対流が発生して飽和溶液が上部の成長域に上がります。 上がった飽和溶液は温度が下がるので過飽和となり、種水晶にSiO2が付着して大きく成長していきます。
大型オートクレーブによる人工水晶製造
エプソンでは1950年代後半から人工水晶の工業生産を目指して研究開発を開始しました。 1960年代に入り、本格的に人工水晶の工業生産を開始します。 製造当初の人工水晶は、天然水晶の品質にはまだ及ばず、原料や温度・圧力などの製造条件、釜の内部構造といった製造設備の見直しを繰り返す日々でした。 やがて、人工水晶は天然水晶と同等以上の品質を持ち、安定した製造が出来るようになります。
現在製造に使われているオートクレーブは、4~5階建て建物ほどの高さがある大型装置です。 その装置で360度、1100~1700気圧もの高温高圧力をかけて、大型で高品質な人工水晶を育成させていきます。 その期間は2~6カ月にもなり、わずかな温度変化や圧力変化でも、品質に影響するため、厳しく管理を行い内部の状態を維持します。完成後は、熟練の作業員により慎重に釜から引き揚げられ、品質のチェックを行い、製品として加工されていきます。
今では、エプソンは世界有数の人工水晶メーカーに成長しました。エプソンの製造する人工水晶は、エプソン製の各種水晶デバイスの製造はもちろん、世界中の通信機器や電子機器メーカーの製品に使われています。
高度な製造技術と匠の技により実現するエプソンの人工水晶製造
高品質な人工水晶を製造するためには、原材料や種水晶の質、釜の性能、人により適切に管理調整された製造条件の他に、装置を最良の状態にするための匠の技も必要です。 例えば、人工水晶の製造において、オートクレーブの釜は最も重要な要素です。 高温高圧状態を安全に最大6カ月保持するには、★シール面のわずかな歪みも許されません。使用後はシール面の精密修正加工を行う必要があります。これにはミクロン単位の精度が要求され、最終的には手作業で仕上げが行われています。ここにエプソンの技術者の匠の技が用いられています。
エプソンでは、黄綬褒章を受章した技術者をはじめ、多くの匠の技をもつ技術者が在籍し、人工水晶の製造現場の他、各現場で活躍しています。製造ラインを支える技術者育成の各種研修も年間通して開催し、次の時代を担う匠の育成にも力をいれています。
高度な製造技術に加え、多くの技術者と積み上げられた匠の技により、安定した高品質の人工水晶の製造が実現されているのです。
(出展; /高品質な人工水晶製造技術 - エプソン ⇒https://www.epson.jp > device > artificial_crystal)
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初版20220430 明日から5月、、昨日は出歩く気にもならない位のまとまった雨の1日。。
-追記時に時節項の大半が跳びました、、画像だけ追記 win11アップデート督促が原因かも。複数のタブが勝手に開いています。 健誤植訂正、、同日
①気象関連
インドで熱波 40℃後半になる可能性も
②国政関連
❷世界情勢・ウクライナ侵攻関連
アフガン首都で爆発 50人超死亡
③経済関連
④コロナ関連
ウィズコロナGW 知事ら 感染懸念 > そらそうでしょう、、大した施策なしに経済優先にしたのですから、、
⑤五輪パラ・その他スポーツ関連
⑥悪い系ニュース
沈没カズワン号 知床海底120mで見つかる > 引き上げには1億円かかるとの事、、
山梨道志村 もう片方の靴見つかる 母親はそうでないことを祈るだけ > あれだけ探してなぜ今 見つかった?
⑦良い系ニュース
⑧科学学術芸術発見関連
春の叙勲 桃井かおり氏ら 4034名が受賞
うち女性453人、2003年以降最多
⑨野球関連
青柳129球完投で阪神 4連勝 首位巨人菅野、3回謎の交代 > まるで佐渡島出身の育成クンをお披露目した
いが為のようだった、、 阪神は借金12に、、
阪神・佐藤輝 衝撃の打った瞬間V弾7号、脚痛から復帰の大山も4号
巨人 岡本4試合連続弾も 今日支配下登録の菊池2回快投も届かず3-2 > 指揮官の采配が悪いだけかと、、
大谷 今季初 完全休養 > 登板の翌日ですから、、
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(画像 ・上) オートクレーブの仕組み。 この原料の「ラスカ」も「かち割り水晶」という呼称で見かけたことがある。
大多数は天然ではあるのでしょうが、そもそもが安いからなのか、それとも不純物があって外されたものな
にか う~ん、、 /大真空株式会社
(画像 ・中) 人工水晶の数々。 どれも見かけたことがある品々だ、、最近の青色染めやシトリンなど水晶近隣種の石
だけでなく、相当数の人工物が出回っているのではなかろうか? /
(画像 ・下) 工業製品としてかかせない水晶デバイスの数々。 最近は小型化しているのだとか /多摩デバイス
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