10月の土日、大阪府立の青少年自然の家を舞台に体験学習の研修会が開催された。
この研修会では、例年プロデュースと指導を担当させていただいている。
プログラム工程の大枠は例年変わらないが、研修を取り巻く社会状況は変化している。
その変化を受け止めつつ研修内容を改訂していく。
また、クライアントの要望も踏まえプログラムを調整し提供する。
今回は、コミュニケーションにウエイトをおいて研修を企画した。
研修の対象者は大学3回生以上の男女219名。昨年の1.5倍。
開所式の後に、先ずはアイスブレイク。
受講者の活性を上げるだけでなく様々なメッセージを盛り込む。
本来なら、もっと「うわー」という活気と笑いのある状態に持って行きたいところだが、指導者数対受講者数、活動時間、受講者の状態等を考え交流を重視して実施。
少しおとなし目のアイスブレイクで研修がスタートした。
午後からは班単位の活動がメインとなる。
ウォークラリーに野外炊飯、そして夜間プログラム。
毎年、クライアントの支援員が参加するのだが、彼らにもチャレンジ(研修)となる様に設定している。
日頃と違う支援のあり方を模索する2日間がそこにある。
正直なところ我々を支援(サポート)する意識を、もう少し持ってもらえるとありがたいのだが、打ち合わせもなく当日来られてはいたしかたない。
1日目のクライマックスは、1日の体験を振り返るシェアタイム。
炎に導かれた受講者が、班ごとに分かれ体験を共有する。
自分のことを語り、他の人のことを聞くのは少しの勇気とそれを支える気力がいる。
所々で起こる他愛もない会話とそれに伴う笑い。
本当に話したい内容は、そんなことなのだろうか?
時間の経過とともに少しづつ扉が開いていく。
2日目は講義と対話による思考の整理と練り込み、そして2日間の振り返り。
講義内容は昨日の体験を振り返りつつ展開。
対話による思考の整理と練り込みは、ワールドカフェの形式を利用した。
怒涛のような2日間を振り返って、毎回反省するのは十分な生活時間を設定してあげられていないこと。
研修内容だけでなく、時間設定も受講者にとって良い見本となるように出来ればと思う。
この点は、なかなか改善できていない。
その他の課題として、班が20個あり全体の様子を把握できなかったこと、ワールドカフェや振り返りなどの活動の際に個々の発言に注意を向けることが難しかったことが指導側としてあげられる。プログラムの変更よりも、どのような研修(学び)を提供したいのかをもう一度考える必要があるのかもしれない。
今年も施設ポテンシャルの高さに助けられ、また多くの仲間に支えられて無事研修指導を終えることができました。
ご協力いただいた皆様、有難うございました。
ところで、どのような施設や指導者を選ぶかということも、実は研修実施者にとって重要だということは伝わったのだろうか?